• 北京の自信を打ち砕いた世論調査

    by  • April 14, 2013 • 日文文章 • 0 Comments

    何清漣 @HeQinglian 氏 ブログ

    2013・4・15

    全文日本語概訳/@Minya_J Takeuchi Jun

    2013/4/18   http://twishort.com/1Djdc
    4月15日、人民日報系の『人民論壇』がアンケート調査をし、結果はあっという間にネットから消えてしまったが、それでも北京の自信を徹底的にぶち壊してしまった。

    《仰天結果にweb頁は瞬殺された》

    「人民論壇」がネットで行った調査は『信心・信念・信仰調査』というもので4月15日から北京時間の午前十時四十分頃まで実施された。誰かが微簿で「一見の価値」と書いていたのを見て私も見に行き大笑いしてしまった。

    このアンケートの質問は4項目で、

    ⑴ あなたは中国共産党が勇気と智慧を十分に持ち改革推進を早めるとおもいますか?
    ⑵ あなたは「中国特色の社会主義あ最も広汎な人民の根本利益に有利だと思いますか?」
    ⑶「あなたは中国共産党だけが人民を中国的特色のある社会主義の道を歩むのを指導出来る」に賛成ですか?
    ⑷ あなたは中国の”一党執政、多党参加”政治(爺注;共産党以外に一応名ばかりの政党代表がある)をどうおもいますか?

    (A;完全に支持、B;賛成、C;分からない、D;不賛成)を選ぶというもの。

    私が見た結果は、以上4つの質問に最も多いのは「不賛成」で、次が「分からない」。以下に北京時間4月15日午前10時53分の調査結果を示す。(原図1)(*爺注;原図は heqinglian.net/2013/04/15/publicopinionsurvey/ 参照のこと)

    質問⑴の「中国共産党が勇気と智慧を十分に持ち改革推進を早めるとおもいますか」に対しては「不賛成」が 73.45%に。

    質問⑵の 「中国特色の社会主義は最も広汎な人民の根本利益に有利だと思いますか?には「不賛成」が 80.91%。

    質問⑶ 「中国共産党だけが人民を中国的特色のある社会主義の道を歩むのを指導出来る」」には「不賛成」が 82.56%、

    質問⑷「あなたは中国の”一党執政、多党参加”政治をどうおもいますか?」には「不賛成」が 79.94%だった。

    この結果はなんせ中共の最高レベルの宣伝マシンの人民日報旗下のネット上の話で、こんなものがでるとは常識では考えられないから、私はすぐ、立て続けにツィッターで「これみて〜!」と書き込んだ。そして「共産党は鉄砲以外に何も持ってないってわかる。ネット民の大多数がみな『ノー』って言ってる」とツィート。これじゃどうみても”信心・信念・信仰調査…習近平の例の『3つの自信』「部屋に閉じこもって自分で遊んでるだけ」だと。

    ネット友たちもこの調査には意外だったようで、これは編集者がうっかりしたもので、失敗に気がついてからサクラを大量動員するか、背後で数字を操作すれば違った結果になったろうとみていた。北京時間の4月15日正午ごろ、ネット友が「その頁の投票機能が閉鎖された。ただまだ結果は見える」と教えてくれた。私は12時07分にもう一度みてみたが4項目とも不賛成の数字が全部上昇していた。

    質問⑴の「中国共産党が勇気と智慧を十分に持ち改革推進を早めるとおもいますか」には不賛成が75.40%になり、⑵の「中国特色の社会主義は最も広汎な人民の根本利益に有利だと思いますか?には82.33%。質問⑶の「中国共産党だけが人民を中国的特色のある社会主義の道を歩むのを指導出来る」」には83.85%、質問⑷「中国の”一党執政、多党参加”政治をどうおもいますか?」には81.32%だった。

    そして、北京時間4月15日午後2時ごろ、「人民論壇」上の調査結果と投票頁は全部閉鎖され、微簿上の関連ツィートも全部削除された。

    《民意の基盤に立った”制度への自信”の喪失》

    このアンケート調査の始めから終局までは、熟考に値する点がある。質問項目の内容に「不賛成」があった上、それが発表されてから一定の時間背後で操作されていなかった。ということは、「人民論壇」にはある程度自信があって、たとえ「不賛成」の声があってもそれなりの対応を用意し、ある程度の「不賛成」の声はこの調査の「客観性」を示すものだとして容認するつもりだったのだろう。

    しかし結果は管理者の思惑を遥かに越えたものだった。これでもしネット民が予想したように中味を修正しようものなら増々嗤い者になってしまい、みっともない話がどんどん広がってしまう。しかし、もし数字に手を加えなければこんなアンケート結果は、中南海のお偉方達が念仏のように繰り返している「路線の自信、制度の自信、理論の自信」の党と国家最高指導者にとってがまんできない”民意”であった。

    だが、結局のところこれでは「ネット民の捏造」と居直って相手に逆ねじを喰わせて非難するというお得意の手も使えない。そもそもネット民は何十万人ものネット監視員にピッタリマークされていてネットの背後で操作したり、投票結果を誤摩化すなどということは技術上からも人民論壇のネット管理者しかできるはずがないのだ。

    今回の民意アンケート調査は自信満々で始まり、こそこそと逃げ出す結果になった。これは中国執政集団とその宣伝組織システムがすでに「引きこもり型政治暴力システム」になっている、ということだ。人民と政府の関係にせよ、中国の本当の民意に対しても全く認識を欠き、いまや愚かしくも自分達が作り出した”民意”を真実だと思い込んでしまう始末なのだ。

    人民と政府の関係では北京政府は「民有、民治、民享」の西側民主主義を排斥したばかりか、中国の古代政治の民意観すら放棄してしまった。中国上古の「尚書」以来、君主は民意を重んじる習慣があった。「尚書」の「泰誓」には「天は我が民を見る様に我を見、我が民の声聞く様に我が声を聞く」とある。春秋戦国時代の孟子は「民は尊く、君は軽し」と言った。孔子から荀子、そして唐の大宗まで絶えず流れて重んじられた「君は船で民がそれを浮かべる水である」という考え方は北京政府はすっかり忘れ去ってしまった。

    連中は中共中欧宣伝部がと教育部が一緒に成って真実を語らせず、デタラメを撒き散らせば”民意”が鋳造され、自分達の政治的合法性が強固なものになると信じているのだ。中共陕西省宣伝部副部長の任贤良が最近「紅旗文摘」に発表した「2つの世論の統一を」なる一文に「現在の中国は二つの世論があり、ひとつは党の、もうひとつはネットの。二つは対立してネット世論は党に挑戦して国論を分裂させ党の信頼を傷つけ党の政治基盤を弱める」という。

    この文書は原因と結果があべこべだ。政府が不正を行い民衆の利益を損ない、汚職腐敗にまみれるから民の恨みを生じるのであって、それを見ぬフリして逆にネット世論が社会階層の分裂対峙を産み、政府の信用を傷つける原因だとしている。

    中共のリーダーの選抜方法は人類史上最も無茶苦茶である。刀や銃で王朝を開いた馬上天下の創始者は暴力を尊び、後継社選びも治国の能力ではなくて、言いなりになる者を選ぶ。 胡錦濤・温家宝や中共現指導部をみるにつけ、この人々は人民や先祖に顔向けできるのか、と思うし、自分自身の党に対してだって顔向けできるのか、と思えてならない。

    胡錦濤・温家宝の10年の執政は暴力で”平穏”を維持し、噓っぱちの空話で民衆を騙し、国家の指導者が負うべき責任とは何かすらハッキリしなかった。習近平は清朝の嘉慶皇帝の様に権力レースで韜晦を重ね危険を避けている。政権についてこの数ヶ月、「昔の道や邪道を歩かない決心」とやら以外、一体どうやって中国を泥沼から引っ張りだすのかについてはまったく何も見えて来ない。問題解決の基本は問題を認識する能力と勇気だ。

    今回の「人民論壇」のアンケート調査は真実の民意を反映した。もし習近平、李克强が真実に向かい合おうとせずに宣伝部の愚かな献策を聴くなら、もともと気の毒な程か細い微簿上の言論はますますしょっちゅう削除され、閉鎖されて、中国のインターネットはかっての袁克定の「順天時報」(*爺注;袁世凱に皇帝につく様に追従を並べたてた当時の新聞らしい)みたいなものになってしまうだろう。

    そして、中共7常任委員会はまさに自分達の党を滅亡へと狂奔させるであろう。(終)

    拙訳御免。原文は heqinglian.net/2013/04/17/liestruth/

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