• 中国には”デトロイト”が何十もある

    by  • August 2, 2013 • 日文文章 • 0 Comments

    何清漣 @HeQinglian 氏ブログ
    2013年08月02日
    全文日本語概訳/Minya_J Takeuchi Jun
    http://twishort.com/i5Cdc
    この間、米国・デトロイト市が破産申請したニュースは米国のトップニュースとなり、中国の政府系メディアも重要な国際ニュースとして報道した。 デトロ イトが『資源枯渇型都市』という名で報道されたため、中国の山西が再度、注目されることになった。メディアは山西省の石炭地下採掘空間が2万平方kmに達 し、全省面積の8分の1を占めていると。

    《鉱区陥没の連鎖生態危機》

    山西のこのニュースは別に新しい話ではない。同様の数字は早くも3年前にあった。新華社2010年12月13日の類似したニュースがこれ。『瞭望新闻周 刊』同年9月25日の記事。「山西省の地下採掘空間は更に拡大し、同省の総面積の7分の1となった」と。これは政府側のデータに基づいており、当時、全国 の炭坑採掘陥没面積はすでに7千平方㌔を越えていた。重点炭坑では平均採掘陥没面積は鉱区の十分の一を占めていた。もしこの基準で計算するなら全国の炭坑 の地下採掘空間は7万平方㌔程あることになる。これは他の採鉱が引き起こした陥没空間は計算にいれないで、の数字だ。

    資源型都市(地区)は中国では鉱物資源や森林等の自然資源を採掘、伐採し加工を主導的な産業とする都市のパターンの総称である。実際、資源枯渇といえ ば、中国の状況は米国の深刻さを遥かに上回っている。まず第一に米国はこの種の資源枯渇型都市は多く無い。デトロイトの凋落は自然資源枯渇というよりは、 米国の産業構造の調整によってデトロイトの自動車産業が凋落したからだ。しかし中国では2011年までに、共有資源枯渇型都市が69か所。資源占有型都市 の総数118の58%以上である。

    第二にデトロイトの災難の主原因は人口の減少、失業の深刻化であって、その自然生態環境は別に深刻な汚染や破壊に遭遇したわけではなかった。この種の都 市は生態災難型の都市より再生の可能性が高い。しかし中国の資源型都市は生態連鎖型の危機なのだ。山西省政府はかって炭坑採掘による生態災害を総括した。 まずボタの大量蓄積で環境汚染が進んだ。2010年山西省では炭坑砕石が十億トンを声、かつ毎年五千万トンずつ増加した。砕石中の有害成分が水に溶け流 れ、大気中のチリとなり周辺の土地、水、大気を深刻に汚染破壊した。つぎに水の漏失が増え人や家畜の飲み水が不足に。石炭採掘によって水資源破壊は2万余 平方キロ、1678村の80万人と10万頭の家畜の水が不足。毎年5万トンの鉱山汚水が流出し全省の河川3753㌔が汚染。

    これにより太原、大同、陽泉、長治、晋白、臨汾等の都市水質の含塩量が様々に上昇。第三に水・土の流失面積が拡大、植物への損害が深刻化した。採鉱に よって地面に割れ目が生じ、土壌が退化、食料生産が減退し、実がならないケースも。国内メディアの調査によると三百万人が被害を受け、至る所に無人村がで きていた。

    《中国の環境災害は人災である》

    改革30余年、中国の半分以上の資源型都市は枯渇に直面している。これは天災というより人災というべきである。中国のエネルギー多消費、低産出の粗放経 済発展モデルにおいては人的要素が決定的なのである。私はかって多くの論考で中国政府と企業は早くから一種の汚染共同結合体を作っていたと指摘した。この 共犯結合後、まず法律が役立たずになった。中国の環境保護法や地方法規、部門法規は1800部もあるが、役人と企業の行為を束縛できない。更に、審査許可 制度の役立たずである。地方政府の役人はただGDP増加の実績が成績考課対象になるので現地の環境が将来どのような影響を受けるかは完全に無視し、環境評 価は形骸化した。第三には企業の外部からの規制も役立たず。法律規定は各地の環境部門に定期定点観測で企業の汚染を調べ、汚染が発生したら罰金や時には工 場閉鎖もありうることになっているが、政府と企業が汚染で共謀関係にあるわけで、下部の環境保護局もそれに従って汚染企業の寄生機関になっている。

    以上は制度的要素だが、ここでは更に人的要素について述べよう。環境生態は本来、人々がすべて共有し分かち合うものである。中国食品の特別提供制度は権 力者に平民より安全な食品を提供し、金持ちは貧乏人よりキレイな水が飲める。しかし、空気の質となると中国人は皆、平等というべきだろう。中国役人と企業 家はまさか環境はみんなのもの、という基本道理がわかってないのだろうか。

    原因は簡単だ。役人と企業家は皆「カネさえ稼げばスタコラサッサ」と思っているのだ。 山西省の役人達が炭坑で出資なくして配当を貰える株を貰っている ことは公然の秘密だ。採掘跡問題の大量出現後、現地の役人達はさらに立ち退きを通じておおいに財産をなした。鉱区住民の話では鉱区の役人、国営企業の高官 や銀行の実権者たちはとっくに各種のルートを通じて子女を海外に住まわせている。この「退路」があるから、連中は環境より発展を優先させるのだ。

    数年前、山西省の環境保護主管部門が質問形式の全省的な環境アンケートをおこなった。調査人数は9411人でそのうち3600人が役人。環境保護と経済 発展の関係では9割の市長、地方役人が矛盾があるのは承知しているが、経済発展を優先すべきだと。まさにこうした考え方だからこそ、山西省には今日の様な 生態危機の連鎖がおきた。山西省の炭坑主たちは大半が山西省は銭をかせぐだけの基地であって、全国の金持ちが故郷に錦を飾るのにひきかえ、全国、特に北京 や沿海地区に不動産を購入し、不動産市場で名高い存在となっている。

    新華社のこの6月の報道によると、中国は環境犯罪に死刑を導入した。これが各種の方法で環境破壊をしている役人達と企業家を震撼させるだろうか?大変難 しい。環境災害の責任追及はは長期にわたっての評価で事件を起こしたものに逃げ道はいくらでもある。ましてや中国のエリート集団の大部分がカネさえ儲けた ら逃げ出そうと考えているのだから”転ばぬ先の杖”でとっくに準備に怠りはない。ましてや現在、国家累積赤字のかさむ国々、カリブ海の島国や南欧のギリ シャ、ポルトガル、キプロスなどは現在、移民政策を改正中で、移民専門の弁護士によると「これらの国々の狙いは焦ってる中国人で、本国で動乱がおきたと き、一家で資産を持って逃げ出す先を探しているから」という。

    他人の痛みは自分のトクにはならない。中国の官製メディアはデトロイトだけが地獄への旅の家庭に有るなどと思ってはならない。巨大な米国にも畢竟、デト ロイトがあったわけで中国はすでに69もの都市が突然、資源枯渇型都市の名簿となってあらわれ、いまもそのリストはどんどん長くなっている。改革30年以 上、ずっと経済発展の先端を走って来た広州と温州もいまやメディアによって「10大資源枯渇衰亡都市」に入れられているのだ。(終)

    拙訳御免。

    原文は;中国有几十座“底特律” www.voachinese.com/content/heqinglian-blog-20130801/1717080.html
    何清漣氏のこれまでの論評は;Webサイト 清漣居・日文文章 heqinglian.net/japanese/ に収録されています。

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