• 中国ホットマネー追跡;中国の偽外国商人

    by  • August 10, 2013 • 日文文章, 程晓农文集 • 1 Comment

    程暁農氏

    2013年8月9日

    全文日本語概訳/Minya_J Takeuchi Jun

    http://twishort.com/9HEdc

    2013.8.10

    8月5日の『縦覧中国』ネット上で「中国ホットマネー追跡、6月資金ショートの裏側」(http://www.chinainperspective.com/ArtShow.aspx?AID=22229)で、中国のホットマネーの動向を分析し、かつこう指摘しました。過去2年半、数千億人民元にのぼるホットマネーが頻繁に出入り。数ヶ月間の短期内に嵐のように行ったり来たり。今回の文ではこのホットマネーは何処からきて、誰がその金主なのかを論じたいとおもいます。

    中国のメディアは常々、国外から大量のホットマネーが中国に流れ込むと言いますが、その持ち主については口を閉ざします。はっきり言わない。米国の投資資金で香港経由で操作されているとか。 で、ホットマネーの動きは連邦準備制度理事会(FRB)政策に影響を与えます。今日の中国では中国からのホットマネーが米国の通貨政策をひっぱるのは一種のトレンドで、これは中国当局も気に入っています。こういえば中国の国際的地位も大々的に高まるからです。しかし、中国のホットマネーの主は米国の投資家でしょうか?そんなことはありません。中国銀行国際債券研究部の王衛主管は最近、外国の投資者が持っているA株(爺注;人民元取引の株、ドル建てはB株)総額は全市場株価格の2%にもならないと表明。それは撤退するのも難しいから、と。まして、中国の銀行システムの預金で、ホットマネーの要素は比較的少ないのです。事実上、中国のホットマネーの来源は別にあります。それは中国の汚職腐敗役人たちなのです。

    《1;中国のホットマネーはどこから》

    中国が引き込んだ外資中、1997年から2008年、工業化国家(爺;先進国?)の外資は毎年およそ210〜250億米ドルで安定していますしかし香港や9つの島国(英領バージン諸島、ケイマン群島、サモア、モーリシャス、バルバドス、バミューダ、バハマ、ブルネイ、マーシャル群島)の外資は年々快速で増えており、2002年の202億米ドルが2008年には673億元に達し、中国における外資の38%から73%になりました。

    具体的に見てみますと、この9島国国家の外資は1997年にはわずかに26億米ドルだったのが2008年には十倍の262億元、2008年の中国へ来た外資の28%を占めています。これらの島国には現代工業などありませんし、中には発展途上国の最後尾の国もあります。世界銀行の最近のデータによると、この9国を全部一緒にしても毎年のGDPは500億米ドルに足りません。そのような小さな経済力で毎年GDPの半分を、しかもずっと十年にわたって中国に投資しているのでしょうか?

    実際はこの9つの島国国家の国民の大半は中国の都市住民よりさらに貧しく、中には前近代的な漁労で暮らしています。どこに「中国の経済発展を援助する」力があるでしょうか?中国政府がこれらの国に援助する、というのならまだわかりますが。 明らかにこれらの島国からの”外資”は基本的にその国の国民のお金ではありません。香港からの外資は1997年に216億元だったのが2008年には410億元になり、2008年に中国に導入された外資の44%を占めています。

    指摘しておかなければならないことは、香港の昔からの企業が中国本土に大規模工業投資を始めたのは80年代の後期からで90年代の中期には大体一段落している、ということです。21世紀に入ってからは香港が大陸に投資するよりはもっと多くの大陸から香港に設置登記された”企業”が多いということです。これらの”企業”の多くは工業ではなく、不動産、貿易に従事しています。香港返還後、中国から香港に行くのは簡単で、資金の移転もさらに容易になりました。

    今年の第一四半期の深圳に出現した偽の輸出熱は香港がとっくに中国本土のマネーロンダリングの最適の場所になっていることを十分に説明しています。つまり過去十数年来、香港、マカオと上述の9つの島国国家の外資というのは基本的に産業投資ではなく、産業発展計画もなく、技術的背景も無い、もっぱら投機を旨とするホットマネーの可能性が高いのです。

    《2;中国が導入する”国産外資”》

    上述の9つの島国国家はカリブ海、中太平洋、南太平洋、インド洋に散らばり無関係のようにみえますが、共通しているのはどれも金融管理制度が緩く、外国人にマネーロンダリングセンターに選ばれていることです。外国人が自由に会社を登記して、自由に資金を持ち込んだり持ち出したりできます。ですから、金融界ではこうした地域は「オフショア金融センター」と呼ばれています。中国人の金持ちが資産移転と移民を考慮したときにこの言葉はとっくに耳慣れたものです。

    中国には多くの仲介会社が開設されており、このオフショア金融センターに銀行口座を作り、資金移転したいカネ持ちにサービスを提供しています。お金のある人は自分の事務室から一歩も出かける事無く北京や上海のオフィスビルに居ながらにして首尾よく資金移転の全ての手続きをして、たちまちにしてオフショアセンターのビジネスマンとなり「外国人商人」に変身して、そのお金も「外資」にグレードアップしてしまいます。

    当然、そのコツは中国生まれの中国育ちの”外国人商人”はサモアだろうがどこだろうが酋長のいる国でよろしいから外国の身分をゲットして、名前を変えます。中国の身分証の名前など使ってはいけません。でなきゃ、「外国人商人」にみえませんもの。

    2004年前後に、ある国内学者が専門に研究し、こうした”外資”を「ラウンドトリップ型資本」と名付けました。中国から出て来て香港やマカオで”洗濯”されて”外資”になってまた中国に戻って行くからです。)しかし惜しい事にこの種の研究はまことに少なく、どうも中国では回避され隠されているようです。外国にもあまり研究しようと言う人はいません。ですから、この「回遊資本」中国では大々的ますます盛んに行われているのに誰も触れようとはしません。その実、現在中国が導入する外資総額の大半は本来、中国人の資金で外面だけ”外資”のフリをしているんですね。実は外資の大半は”偽外資”なんです。

    《3;外資導入過程の隠れた存在ー偽外国商人》

    この「回遊資本』をやってのけるのは簡単な事ではありません。ちょっとした金持ち程度の私企業主では必要な知識がなくこれに必要な”教養”がたりないのです。ちょっと預金がある程度のホワイトカラーならリクツはわかっていても、その程度のカネではマネーロンダリングを想い通りにできるパイプに届かないでしょう。本当に自由自在に「回遊資本」をあやつれるのは、往々にして役人や国営企業の社長クラス(国営企業をうまく自分のモノにした元経営者達も含む)である。むろん、給料を貯めてそんなことができる筈も無く、汚職によってのみこの条件と能力を備えうるのです。だから、つまり「回遊資本」の主は大半が腐敗官僚なのです。今日の中国では腐敗官僚は職を辞する事無く、一定期間香港に住んだことにして市民権を獲得したら、仲介会社を使って軽々と資金を一旦外に出し、洗濯してから国外に会社を登記して資金の回流とか必要操作を行える。さらに重要なことはホットマネーの出たり入ったりの過程では必ず外国貿易会社、銀行、税関、工商局、不動産会社など多くの機関を通過しながら一連の”非合法”な手続きをふまなければなりません。

    もし普通の庶民ならそれぞれの関係機関を探し当てる事もできないばかりか、途中の”手続き費用””コミッション”だけでも払えません。しかし、もしなんらかの権力の「指導者達」が顔を出せば状況はおのずから変化いたしますし、そんな経費すらかからないのです。こうした”偽外国商人”はおそらくは国内各地の地方政府にどっかと座って、地元の仕事を”指導”しながら、某国国民の身分でもって軽々と自分達のホットマネーを動かしているのだろうとおもわれます。

    はっきりしていることは、彼らは絶対に身元を隠しておかなければならない、ということです。畢竟、とある外国人が国内の各級政府で「代表」になったり、中国民衆の「主人」になっているなどということがバレたら大変です。だからホットマネーの来歴は絶対に秘密にしておかねばなりません。

    《4;偽外資の投資方向》

    偽外資のホットマネーは何に使われるのでしょうか?連中は当然、産業投資などというしんどい仕事には目もくれません。それに工業商業に入れてしまったら、もうホットマネーじゃなくなります。すぐに引き上げられませんもの。ですから、まさに中国に導入される外国資本の大半が偽外資資金だからこそ、中国の大部分の外資運用モデルは世界各国と大違いなんですね。1996年から2005年に世界各国の外商直接投資のうち7割が現地企業の買収に使われました。なぜならこれは正常な産業投資で一番の早道だからです。しかし、中国では2004年から2008年、米国銀行が中国の要請にこたえて中国のいくつかの大国有銀行の株を買った時期をのぞいて、外資購入分が増えた時以外、その他の都市は導入外資のうち、中国企業買収に使われたのはたった5%と情けないほど少ないのです。

    偽外資商人たちは当然、資金を銀行に預けてスズメの涙のような利息をもらうほど馬鹿じゃ有りません。彼らが最も熱心に投資する先は不動産市場です。このような大量の”外資”が支えているから中国の不動産市場はかくも長期にわたって繁栄を謳歌しているのです。中国ではいつも外国のホットマネーが中国の不動産を高騰させているというのですが、その実、その外国からのホットマネーなるものの大半は中国という大地に国民とともに育った権力者達なのです。彼らだけが中国の不動産の運用を理解し、政府、銀行、不動産会社の扉を自由に開け閉めして中央政府が如何に市場を制御しようとしても軽々と売買して大儲けできるのです。彼らだけが、中国の政治の天候の変化や経済情勢を掌を指す様に高度に敏感に感じ取り、もっとも儲かる時に出入りしてソンをするということがないのです。

    このような大量の偽外国商人が突き動かす中国経済の発展、なるものは中国にとって幸せなのかどうなのか、についてはまた別の機会にお話いたします。(終)

    拙訳御免;
    原文は;探寻中国热钱的踪迹:中国的假外商 2013年8月9日 www.chinainperspective.com/ArtShow.aspx?AID=22274
    程晓农文集;heqinglian.net/%E7%A8%8B%E6%99%93%E5%86%9C%E6%96%87%E9%9B%86/

     

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