• 中国汚職官僚と「反腐敗」の等級化

    by  • January 28, 2014 • 日文文章 • 0 Comments

    何清漣

    《中国人权双周刊》第122期 2014年1月10日—1月23日
    全文日本語概訳/Minya_J Takeuchi Jun

    http://twishort.com/hWDec
    1月21日、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)のレポートは長年噂になりながらも、資料による裏付けの得られなかった中国の高層貴顕の外国財産 隠蔽が暴露され、国際社会は「偉大な中国のプロレタリアートの先鋒隊」が「先に豊かになる」その成功を目の当りにしました。しかしこの「宝の埋蔵」はただ 中国政治の上層部分の蓄財成功を表しているだけです。中国の「反腐敗」の等級化ということから、隠匿財産もまたはっきりと等級に別れた特徴をもっているの です。

    《上層エリートは海外隠匿の主力部隊》

    国の紅色貴族と腐敗官僚が蓄財した巨額の財産は多くは権力を利用して美味い汁にありついたもので、明るみには出せないものです。腐敗指数が大きくても (つまり追求されないケースが大半)でも畢竟「盗んで来た銅鑼は鳴らせない」わけで、どうやってその財産を隠すかが彼らの悩みの種なのです。

    20世紀の90年代から、中国では資本の外国逃避がはじまっていました。これはすでに「中国現代化の落とし穴」(邦訳;p.tl/m9Dh) の第五章に「原始的蓄積過程での資本外国逃避」で書いておきましたが、中国のメディアも一貫して注目してきた問題です。しかし報道はいろいろあるのです が、系統的な資料はありませんでした。これまで裁判になった腐敗事件を分析すると、海外隠匿はいくつかの方法に別れます。

    第一は子女を出国させて蓄財を携帯させる。鉄道部運輸局長の張暁光達の例。

    第二は愛人を出国させて家を買わせそこに隠す。これは局長級の官僚が主力で、準備工作は”システムエンジニアリング”です。一般に出国経路、海外の安全な 住処、資金移転の”三部曲”からなり、役人一人あたり数百万から一千万を越える金額を持ち出し、スイス銀行が理想的な隠匿場所と好まれました。

    しかし上記の方法では「お金にお金を生ませる」ことができません。それにスイス銀行は米国と国際社会の大きな圧力を受けて、2011年2月に「独裁者資産法」を実施し、独裁者が倒された場合、その資産は元の国の新政府に返還することになりました。

    これでは隠匿先としてのスイス銀行の魅力は激減です。こうした理由によって、20世紀90年代以来、汚職官僚のお気に入りのマネーロンダリングはバージ ン諸島などがになりました。汚職役人の資産はこうしたオフショア金融センター経由で洗濯されて、外資と成って元の中国に投資されます。この点に関してはす でに沢山文章をかきました。2013年9月に「人民日報の「10大外資来源地」の秘密」で専門的に分析しています。p.tl/D6lY

    2004年以前、中国中央銀行、国家外為管理局、銀行間坂井、証券監査会等4大金融監督機関は協力して「オフショア金融センターが中国資本の外国投資の 中継点」というレポートをだしました。そのとき既に、バージン諸島、ケイマン諸島、サモアは中国外資の主要な来源地でした。当時はまだ専門チームが設立さ れる途中で資本の悪性逃避阻止の具体的な解決措置も提案されました。このニュースが発表されてから後、2011年になると元々これを発表した商務部の研究 院のこの問題の専門家の梅新育はこの報告の存在を否定しました。

    今回発表された「中国オフショア金融の謎」の価値は250万通にのぼるオフショア金融の秘密文書の解読と分析にあります。十数カ所のオフショア金融観か 土で十万以上のオフショア交易の情況と企業の実際の所有者を明らかにしており、少なくとも現任、前任の中共中央政治局常委のうち5人の親族がバージン諸島 とクック諸島の金融センターに企業を持ちその中には、習近平、温家宝、李鵬、胡錦濤および鄧小平の家族がいます。「謎」によると2000年以来、中国外に 流れた資金は少なくとも1兆㌦。おそらく4兆㌦に成る可能性がある、とのことです。

    《海外にパイプのない汚職官僚は中国内に隠匿》

    オフショアセンターに金を隠匿するには外部の協力者が必要です。たとえば普华永道、瑞银集团、瑞信集团などの会計事務所と欧米の銀行はこの種のことの仲 介人の役割を果たします。これらの機関の協力をえられる汚職官僚は中央の各省庁など外国と関係ある事務部局に集中しています。地方の省や市の汚職役人の数 は負けてはいませんが、しかしこのようなルートを持ってはいません。ですからこれらの役人は賄賂のお金を使って家やマンションを買ったり、銀行に預けたり ドルに替えたり、金銀宝石を買います。銀行口座は実名制なので別名義では人に弱みを握られる怖れがあるというので、一部の役人は自宅に隠す始末。

    2008年深圳の竜岗公安分局長の陳旭明は事件後、家から賄賂現金が1億元以上みつかりました。なぜ家に隠す等しなければならないかというと、理由は賄 賂が多額すぎるからです。中国の汚職役人はとっくに日給で計算できるほど賄賂をもらっている段階なのです。7、8年前に重慶市巫山県の交通局長・晏大彬や 甘粛省宕昌県(貧困県)の書記・王先民は一日平均1万元の賄賂記録で人々を驚かせました。しかしすぐさま河北省の対外貿易経済合作庁の副庁長の李友灿が平 均一日5万元の記録で更新し、今年の1月に結審した内モンゴルのフフホト鉄道局副局長の馬俊飛の記録は1日20万元でした。続々と流れ込む金に馬の最も 困った事は隠し場所がないことで北京に買ったアパートにおいておくほかのお金はただ家に置いておくしかありませんでした。汚職役人の家の周囲の花壇や池も 各紙場所になり、泥坊に入られても警察に届けられないとか、紙幣にカビがはえたり虫に喰われたり、といった話はネット上でも枚挙に暇がありません。

    《田舎の豪族はこれみよがしに》

    農村の土豪は自分の地元では”皇帝”のようなものですから、お金を隠さずみせびらかします。大好きなのが豪邸と立派な墓をたてることです。当然、農村出 の一部の役人も多くは故郷に錦の豪邸墳墓をつくり、「努力して功名をあげご先祖様を輝かせる」のが大好きです。村長達の豪邸は中国の新聞の日常のネタです し、ネットでググっても多くの情報が集まります。

    例えば広東省汕頭市の東浮山村支部書記長兼村委員会主任の朱鎮豊は森林24ムーを壊し豪華な墓地をつくりました。同地は村人の一人当たり耕地が0.2 ムー不足していますが、朱一家の墓だけで100人以上の村人の耕地を占有しています。これがメディアに暴露されてからどうなったかは報道にありません。人 民ネットの2013年12月20日に「全国の豪華役人墓地を訪ねる」という文章は全国各地の役人達が農村で土地を占領して豪華な墓地をたてた記事がありま したが問題が調査されたかはわかりません。

    解放軍の総公報勤務部副部長の谷俊山はこの種の土豪の高級代表です。実家は河南省濮陽で繰り広げられた豪華絵巻は、家族全員兄弟全員をすべて軍関係の商 売をさせ、土地を大量に占領し豪華な将軍府や家族の別荘を建設しその父親(ただの農民)に烈士の墓地をつくり、別荘群の前の道を「容府大道」と名付けまし た。他には部隊の中の生活も派手派手に目立っており、北京市朝陽区のCBD商務区の繁華街の谷府は超豪華で、通常の設備のほかにホテルや食堂で多くの勤務 兵や元の部下が働いています。

    この種のことが公然堂堂とまかり通ることの説明はただひとつ、中共の党規がたるんで、法はあってもないようなものになっているということです。軍隊と言 う法外の地で、谷は「収入源と財産の不一致」が腐敗査問の重要なきっかけになるなどということは、もはや心配していないのです。同僚たちに疑われたり挙げ られたりするのも心配要りません。そんな安心をしていられるということは軍隊の腐敗がもう当たり前になっていて 利益を分ける方法で同僚や同じ部隊まるご とみな共謀関係にあるというわけです。

    「中国オフショア金融の秘密」レポートが公表されたのはまさに習近平が「骨を削っても腕を断っても毒を除く」という勇気で反腐敗闘争を徹底する様にのた もうた時で、理屈から言うとこのレポートはまさに中央紀律委員会に重要な腐敗分子の名簿を与えたことになり、習近平の反腐敗の必要性に答えたものであった わけです。しかし、オモシロい事に、中国国務院はすぐさま国内のネットに「外国メディアのあおり」である「中国オフショア金融の秘密」と関連した内容の報 道を緊急削除せよ」と要求しました。関連リンクは厳重に閉じられ、関連図や指導者と体制に対する攻撃的評論は一律に削除され、悪辣な影響を与えた者はただ ちにIDを剥奪され、関連部門が追求する」とされました。

    この動きからみえてくることは、中共の「反腐敗」は、虎も蠅をクラス分けするというよりも、腐敗分子と党の中核指導者との親疎の度合いによってクラス分 けされている、ということでしょう。郷や県市級の腐敗官員は「つめ」程度で必要な時に切らねば成りません。省部級の役人は「頭髪」で、形をよく保たねばな りませんし、ときどきちょっとハサミを入れることもあります。「中国オフショア金融の秘密」が列挙した党と国家指導者の家族の名簿は、すたわち党の首脳の 生死にかかわりますから、これは「国外反中国勢力」が党と指導者に対して行う悪辣な攻撃で、これにかまうな、ということです。このようなクラスによってす すめられる反腐敗の対策が効果があるかどうか、言わないでもわかることです。(終)

    拙訳御免。
    何清漣さんの原文は;「中国贪官藏宝与反腐的等级化」biweekly.hrichina.org/article/14064
    これまでの何清漣さんの邦訳は;heqinglian.net/japanese/ に。

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