• 誰が中国経済を拉致したか?

    by  • February 23, 2014 • 日文文章 • 1 Comment

    何清漣

    2014年02月15日

    全文日本語概訳/Minya_J Takeuchi Jun

    http://twishort.com/nNMec

    2014年02月18日
    最近中国のメディアはますます各国の通貨価値引き下げ戦争に言及し、多くの国々がこの方法で自国の対外貿易を有利にして中国の「チーズ」を齧ってるとし て例えば、「中国は日本円の値下がりによる犠牲だ」とか「韓国通貨上昇は輸出に悪影響を与えており韓国政府はなんとかすべきだ」と指摘しています。ただ同 時に、中国政府の人民元交換率の安定性を維持する事も賛美しています。

    この種の矛盾した報道が多くなって来ると、専門家としては「それなら、中国の輸出という老馬がヨタヨタしてるときに、北京はなぜ他国のように貨幣価値を 下げて輸出刺激策をとらないのだ?」という疑問がわきます。これは北京の政策決定者が国際市場に感覚を喪失したボンヤリだからではありません。実は中国の 為替レートの背後にはもっと重要な口には出せない原因があります。

    それは中国政府は現在否応無しに人民元の高値で偽外資の還流を吸引してバブル経済が破綻するのをまぬがれているからなのです。まずここ数日に起きた事から。2月中旬、中国の対外貿易のデータが発表され、2014年1月の輸出入貿易はさい先の良いスタートと言われました。

    しかしこのデータは疑問を招きました。というのは他の二つの中国マクロ経済の指標は「良好なスタート」を支持するものではなかったのです。これは総理自 身が役所の数字を信じていないと言う「李克强指数」を思い出させるものです。中国経済を研究している者にとっては役所のデータの分析をどう扱うかを知らな いといけないわけで、この種の中国の統計データによって鍛えられるのは中国経済分析をおこなう基本技です。

    外国貿易のデータに対しては研究者は別の二つのデータを参照します。ひとつは製造業購買担当者指数(PMI)で1月のそれは既に六ヶ月以来最低の 50.5。同時に製造業の外国貿易情況を反映する輸出オーダーと輸入指数は49.3%と48.2%なのです。二つ目は香港上海銀行中国製造業PMIの終値 で、1月は49.5に下降し半年以来初めてPMI(*景況感の改善と悪化の分岐点となるのが50)を割り込みました。そのうち新規オーダーだけの指数では 連続して二ヶ月下降して50.1で、取材先企業は一部の主要な輸出市場はいささか軟調気味だと述べています。この両データ以外、分析者は2013年の二度 起きた偽輸出の波の経験に依拠します。

    国家税関の総局データによれば同比で14%増。そのうち中国の対伝統的輸出市場の欧州と日本の増加はいささか下降でしたが、内地の香港の双方向貿易は逆 に66%増え1505.9米ドルになりました。特に広東、深圳等の対香港貿易は驚異的でこの一連の外貨貿易のおかしな数字はメディアの話題になり、北京の ハイレベルも反応して厳格な調査を要求しました。4月以後の外国貿易データは本当の水準に戻ったといわれます。しかしいつも好景気というわけにはいきませ ん。2013年の第四期は、内地と香港双方の発表した貿易データはまたしても大きな差があり、内地と香港の往復貿易の噓っぱち情況というのがまた浮かび上 がってきました。

    《中国の灰色資金の流通パイプになった”外資”》

    外国貿易の輸出数字の虚構現象がずっと存在するのは多くの企業がみなある種の詐術を使っているからです。それは外国貿易輸出の噓報告で輸出奨励金を騙し とるためです。そのやり方の主力は貨物を輸出したという噓の”事実”をつくることです。業界内部では「偽領収書づくり」と呼ばれています。2013年1月 から10月まで深圳税関捜査局は合計1700件以上の奨励金関連事件を扱い、その総額は9.4億元にのぼりました。その一部分は輸出払い戻し税の詐取で す。

    興味のある方は、「7月の暴風。輸出払い戻し税寄生連鎖調査」(「21世纪经济报道」6/20/2012)をご覧下さい。しかし、ここ数年の外国貿易虚 報問題はこの輸出税払い戻しより更に複雑になっています。ニセ輸出はもう中国では重要なマネーロンダリングの方法となっており、大量の灰色資金がこのパイ プを通って中国に回流しているのです。澳新银行の劉利剛は「人民元上昇が中国香港間往復貿易の鞘取り誘発」という文で大変はっきりと国境を越える貿易は資 本の流入と香港の人民元預金の増加を誘発したと。シロウトにはオーバーに聞こえるかもしれませんが、これは一つの問題、つまり中国の外国貿易はマネーロン ダリングの一環だという点を指摘しています。

    この指摘は中国人民銀行の外貨準備増加に伴う自国通貨の放出額に関する資料でも裏付けられます。2013年7月からホットマネーがどんどん中国に流入し て最多の一ヶ月には85000億人民元だという規模はみものです。外国貿易に名を借りたマネーロンダリングが貿易総額に占める割合はどれぐらいでしょう か?2013年上半期に偽輸出についての調査が行われ、結論は最低3割はあるということでした。しかしこの大事な調査も政策には活かされていません。

    それどころか、偽外国貿易がバレたあとの2013年の外国貿易総額は下がっていません。この政府の姿勢は「外国貿易は中国経済をひっぱる三頭立ての馬車の一つ”という栄光はもう歴史となっており、北京はこの”老馬”を再び戦場に送ることに自信を喪失しています。

    また別の一面では政府は偽輸出によって流入する偽外資に打撃を与えたくありません。なぜならその偽外資はちょうどいま出血のつづく不動産への”輸血”となってバブル崩壊を先延ばしし、どころか破綻から救っているのです。

    《真の外国貿易戦は偽の外国貿易戦に変身》

    中国はかって日本、韓国の両国か電気業と国際国内市場で血戦を長年続けて来ました。「メイドインチャイナ」は輸出奨励の税金払い戻し、低価格の労働コス トで価格的に優勢でした。韓国政府は三星やLG等の家電企業に為替レートを下げてまで政策的に支持しました。中国と韓国の協力な競争のものとでかって質の 良さで優勢だった日本家電勢は価格戦争で敗北しました。2011年多くの日本家電業界は巨額の損失を蒙り、中国マーケットから暗い退場の道を辿りました。 他国との家電競争でメイドインジャパンは不利になったのでした。この情況は2012年に安倍晋三が首相になりやっと改善されました。

    安倍のとった方法は2つあり、ひとつは日本円の為替レートを下げて輸出を振興させ、ふたつには日本銀行に金融の量的緩和(つまり貨幣増発)させ日本の経 済を復活の牽引力としました。目下の所米ドルは日本円交換率は3割で、人民元の日本円交換率も15年間の最高値です。2013年末にいたって色々な現象が 日本の15年にわたる経済の衰退に歯止めをかけたことをしめしています。

    それでは中国政府はなぜこの交換レートをさげる方法で輸出を振興しようとしないのでしょうか?それはなにも中国政府が日本政府より阿呆だからではありま せん。そうでななく自分達の「外資」が実は本当の長期的競争力をもっていないことを十分に承知しているからなのです。 もし不断に輸出を拡大しようとすれ ばその難しさもますますおおきくなります。同時に人民元が”堅調”なら目先のいい所はいっぱいあります。つまり横領汚職役人の海外資産をニセ外資として中 国に回流させ中国経済を助けるからです。

    ニセ輸出を野放しにしておけば、もともと中国の共産 貴族階級や富豪達のホットマネーがその為替の差益稼ぎに戻ってきます。このホットマネーは外国貿易の中ではカラ発注伝票、つまり虚構の外国貿易業務の流入で目的は短期の利ざや稼ぎです。

    もし人民元がいったん、値下がりしたら、ほんとうの輸出にはプラスとなる好いニュースですが、中国の不動産と銀行システムにとっては却って致命的な打撃 になってしまいます。なぜなら不動産投資の巨額のニセ外資は投げ売りして逃げ出し、そのもたらす崩壊はさらに深刻だからです。 この点に関しては政府の主 管部門の官僚も財経担当記者もはっきりわかっています。はやくも去年6月に、中国メディアは続々とやまほど「人民元の値下がりは資本の外国逃避を悪化させ る」との記事を書いています。

    中国の外国貿易における「カラ発注伝票」の類いはとっくに中国の灰色資金流通のパイプとなっており、かつ中国の不動産、金融投機分野でのひとつの「生き るも死ぬもおなじ穴の狢」になっています。ですから中国政府はニセ輸出を制止できないどころか反対にニセ外国輸出の網をひろげるのです。ウォールストリー トジャーナルの2月13日の「中国の高い輸出データはあやしい」という記事では最近のニセ輸出はグレードアップして往復のニセ外国貿易になっていると指摘 しています。

    つまり貨物は国外に輸出されたことにして、代金は低利で外国資本で支払われ代金は中国に投資される。数ヶ月後、これらの貨物はまた中国に戻り、代金はま た国外にでる。しかし輸出された貨物の会社は中国投資で利潤を稼ぐということです。30数年前、少なからぬ中国人は国際経済のプレーヤーになり、次第に実 業から虚業のプレーヤーになりました。この虚実入り交じった奇妙なやりくちは唖然とさせられます。中国人による香港やバージン諸島にある20000のオフ ショア企業は共産党貴族や役人、大富豪の資産移転の大任を引き受けるだけでなく、中国経済の”繁栄”という国家的使命まで引き受けているのです。

    中国のメディアは「中国経済を誰が拉致した?」という読者にギョッとさせてよませるタイトルが大好きで 国際資本が中国に対して悪意をもっているという ように描いてみせるのですけれども、そんな記事を書く経済記者はしっかりバージン諸島や香港のオフショア企業の事を考えてみて、現段階で誰が中国経済を拉 致したかはっきりさせてみるべきですね。(終)

    拙訳御免。原文は;谁绑架了中国经济? www.voachinese.com/content/he-qing-lian-foreign-trade-bubble-20140215/1852228.html
    何清漣氏のこれまでのブログ日訳は;heqinglian.net/japanese/

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