• 中国経済がどんどん振るわなくなっているのは習近平の腐敗撲滅のせいなんかではない

    by  • August 30, 2014 • 日文文章 • 0 Comments

    何清漣

    2014年08月29日
    全文日本語概訳/Minya_J Takeuchi Jun

    http://twishort.com/ztpgc
    中国経済は現在下り坂の過程にあり、8月の香港上海銀行製造業購買担当者指数(PMI)の予測値は50.3まで低下し、7月の終値51.7を下回りました。しかしいささか奇妙なのは中国経済下降の原因の解説です。ウォールストリートジャーナルの「王岐山の率いる中央紀律委の腐敗撲滅の嵐」などの数編の記事には海外投資専門家の分析として強力な腐敗撲滅が今年の中国のGDPを0.6から1.5ポイント引き下げるだろうというのです。腐敗撲滅が経済下降の原因だなどというのは皮相な見方ですが、しかしその背後には中国経済の二大構造的欠陥はともに政府の行為と関係しているという事実をおし隠しています。

    《腐敗撲滅と、政府の投資と消費の双子の下降の本当の関係》

    中国の腐敗撲滅は確かに二つの大きな結果を招きました。ひとつは地方政府の投資の下降、二つ目は国内最終消費率の下降です。この種の相関性は他の国家では出現不可能ですが、中国では不幸にして現実なのです。原因は簡単至極なことで;過去五年の間に投資の主たる中味は政府投資でかの有名な4兆元と地方債務20兆元はつまり中央と地方の政府投資でしたし、また国民の最終消費のうち政府の占める割合が奇形的に高いことです。しかしこれは中国経済の構造性の欠陥であり中国経済の隠れた病気であり、腐敗撲滅はこれらのウミをちょっと早く破裂させただけなのです。腐敗撲滅をやめれば、この隠れた病気はなくなる、などということはありません。というのは地方の自主的な投資と政府の消費が引き続き支える事に依ってウミは大きなモモのように熟れきっているからです。

    《中国経済の下降が加速している本当の理由はこうです》

    今年の中国経済の下降の速度がはやまっているのは、国家発展改革委員会が早々と今年のはじめに予告しているとおり、原因はふたつあります。まず生産能力の過剰で経済構造は調整局面に直面し投資への需要は抑制されること。次に地方政府の債務償還の圧力が増大し政府の投資の拡大を制約していること。発改委は経済構造調整の改革計画の全面深化が発動されれば将来の経済安定性は増すと予想しています。

    腐敗撲滅は経済下降に二つの面で影響します。まず地方政府の起債による公共事業が抑制されます。「人民論壇」7月号は役人心理のアンケート調査を行い、腐敗撲滅が役人の間に抑制をうんだことに言及しています。64.4%のインタビューをうけた役人はいま一番怖いのは「仕事の上で何か起きること」で、例えばこれまで地方財政とGDP増加の為に群衆事件を怖れず土地収用、強制取り壊しをやってきたが、現在は敢えてやらないか減らしていると答えています。

    共産党中央組織部は習近平の要求に応じてすでに2013年末に地方債を役人の成績考課にいれ、不良債権を残せばその責任を追及するとしています。これでは地方役人は以前のように点数稼ぎのために大量に起債し、後任にその債務を押し付けることはできません。

    つぎに習近平がだした「節約令」で、役人達に身をキレイにし公費の無駄遣いに急ブレーキをかけたことで、政府消費を減らしたことが最終消費率を引き下げました。

    経済統計からみると国民の最終消費は二つの部分、つまり住民消費と政府消費があります。一部のデータは思いがけないものでして、ここ数年の就職率の低さ、中・底辺層の収入伸び悩み内需の続く不振で国民消費率は世界平均よりはるかに低い水準なのです。

    そのなかで政府消費は大変大きな割合をしめており、研究資料によると1978年以来中国政府の消費は国民の最終消費のなかでずっととびぬけて高いものでした。それでも90年代はずっと24%〜25%で安定していたのが2000年から2010年には26〜27%に達し、2011年からは28%になりました。その中には批判を浴びた公用車や飲み食い遊興の消費がふくまれています。去年の腐敗撲滅が始まり、この種の政府消費はきわめて大きな抑制をうけました。

    もうひとつの消費下降は腐敗撲滅が不動産市場に引き起こしたものです。中国は何年来不動産市場がバブル化しており、とっくに民衆の本当の購買力とはかけ離れたものになり、おもに役人や大金持ちが財産保全の為に購入するので支えられてきました。役人の財産を発表する制度は遅々として前進していませんが、しかし役人達はいまやみな遅かれはやかれそうなるだろうとはおもっていますから、これからは不動産によって利ざやをかせごうとはおもっておらず、不動産を買おうとしません。ですから不動産バブルの破裂は遅かれ早かれ発生するでしょう。

    《バブル終結の上の繁栄に”選択”なし》

    以上は中国経済の構造が長期に渡って畸形化してきた実状で、これに対して調整が必要だという事は指導者達にも共通認識があります。しかしどの指導者もそれが経済の下降を招く責任を自分が取りたいとはおもいません。ですから先の指導者胡温が交替する前に大量に政府の資金を放出しあらたな投資ブームの引き金を引いた内在的原因です。

    中国はすでに主導的に経済構造を調整する最後かもしれないチャンスを逸しました。2008年のオリンピックの時、広東省政府は「低付加価値型産業を域外へ移転し、空いたところに高付加価値型産業を呼び込み」産業構造を変換しようとしましたが、実際の状況は土地、労働力、物流コストの全面的な上昇のため外資はすでに世界各地にさらに資本効率の良い場所を求めて相次いで珠江デルタを離れていきました。しかし広東省が新たに外資を導入出来る魅力的な新条件を作り出せなかったため、鳥はどんどん逃げて行き鳥籠は空っぽなのに、新たな鳥は飛んで来ない、ということになりました。

    こうして外資という中国経済の成長を20年以上ひっぱってきた三頭の馬車のひとつが息が絶える状況を迎え、本来なら中国政府は構造調整の政策を立てるべきでした。が、政権は指導者交替をむかえていたことから、国内政治の重圧が指導者におおきくのしかかり、政治的要求によって自分達が交替するときは「経済発展の黄金の十年」の最後の輝きを維持せねばならなかったのです。そのあめ胡温末期にも景気刺激政策をとり4兆元と地方プラットホームの債権の大部分を最後に不動産株市場に投入しました。

    その結果不動産は高度にバブル化してさらに国内の腐敗を薦め、産業エネルギー、金融、不動産価格の問題を不断に累積させ今日いやおうなしに直面する大きな病となったのでした。胡温の前期政権はまだ紙幣印刷機を動かし2.3年の繁栄を維持し最後には三頭だての馬車が息切れする状況で交替しました。

    その結果、投資の力は乏しく、政府は債務の泥沼に足を取られ、就職率はゼロ成長、毒霧が空を覆い汚染はあまねく陸海空にひろがり…というこのすべてが習近平の現政府が直面しなければならないものとなったのでした。

    二、三年はなんとかごまかせましょうが十年誤摩化すのはむずかしいことです。これが李克强が最初から金融改革をおこない政府刺激策という昔ながらのやり方を止めようとした理由ですが、しかし中国経済の構造的な慣性の力にリコノミクスは机上の計画だけにおわり、たちまち「微刺激」政策という実際は温家宝時代の古いやり方に戻ってしまい、ただ投入する通貨量を少し減らしただけでした。

    ほんとうの難問は現政府の経済領域でやれることの余地はが狭くなっているということです。中国経済の減速の原因の最大の隠れた禍いの元が不動産バブルの破裂であり、債務危機が金融危機を招くとわかっていても政府は通貨緩和政策をとらざるをえません。しかし本当に厄介な事は政府が大量の貨幣刺激策をとっても既にハッキリした効果が見られなくなっているという点にあります。

    フォーブス雑誌が数日前に発表した「中国経済40年の繁栄の終結」(The End Of China’s Four-Decade Economic Cycle)には「中国ベージュブック」から、中国の「Demand for credit」は空前の弱含みとなっていると結論づけました。2200企業の調査結果は今年度第二期で中国金融機構は信用貸し出しの水門をあけ、6月分は1.08兆、7月は8708億元の新規貸し付け金枠を開き、社会融資も増やしましたが、しかし将来性の欠如からこれらの企業はみないくらも新規の信用貸し付けを申請していません。このため個人の小企業を相手にするシャドーバンクはやむを得ず利息を国有銀行よりさらに低くして客を引きつけようとしています。

    中国政府は以下の様な直面したく無い事実を認めなければ成りません。

    経済繁栄は既に終わてしまい、「世界の工場」の頽勢はもはや挽回できず、不動産業という馬は疲れ果て、大量の幽霊市街、幽霊村の出現は「新市街化」計画の前途を暗くするばかりで、新たな経済成長の牽引力はどこにもとめたらよいかわからないまま、無理矢理不動産市場を維持しようとするならそれは「毒を飲んで渇きを止めよう」とするようなもの、だということを。

    そして、その基盤が崩れたら即座に大量の銀行の不良債権が出現し、大量の社会問題を引き起こし中産階級は資産の目減りから社会には政府を恨む声がひろがるでしょう。広大な社会的底辺層と比べて中産階級は政府が社会安定を維持する事を期待していますし、そのためなら政治的強権弾圧や社会的な自由の空間の縮小もしばらくは我慢しようとさえおもっているのですから。

    また全地球の経済と中国経済は密接に関連しています。中国経済の衰退は全地球規模の経済の復調に悪影響を与える最大のかくれた病因であり、それが一部の投資経済学者がなぜ中国の腐敗撲滅が経済を衰退させているなどというのかという原因でもあります。

    しかし、事実上、中国政府が底時に腐敗撲滅を中止した所で、中国経済はだから繁栄が継続できるなどということはもはやないのです。(終)

    拙訳御免。原文は「中国经济下滑并非缘于反腐」http://www.voachinese.com/content/he-qinglian-20140828/2431754.html

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