• 切断された報道の自由の翼

    by  • May 17, 2015 • 日文文章 • 0 Comments

    何清漣

    2015年4月30日

    全文日本語概訳/Minya_J Takeuchi Jun
    5月3日は世界ニュースの自由の日です。中国人が知っておくべき、かつ記念すべき日に、今年もまた自由なき牢獄と恥辱のもとに過ごさなければなりません。

    《中国は依然として記者とネット民の最大の監獄》

    現在、中国の監獄には依然として高瑜女史ら29人の記者と73人のネット作家、ブログ主催者が繋がれています。その大多数は何が理由で入獄させられているのかすら「国家の機密」ということで外界からは伺うすべもありません。少しまえに71歳の高瑜女史が中国当局に有罪判決を受け、7年の刑に処せられました。これは彼女の人生で3度目の入獄で、その二回とも「国家機密」関連です。今回の入獄は情報があって、「理由」は彼女が「7つの教えてはならないこと」ー県級の単位までに配られた9号文件ーを漏らしたから、というのです。( 注;「7つの教えてはならないこと」;大学・高校など教育の場で「❶西洋的価値観❷報道の自由❸市民社会❹市民の権利❺中共の失政❻共産貴族の存在❼司法の独立」など西側の価値観を教えるな、という中共命令)

    中国における情報の伝達はその人の政治的身分階層によって決まります。内部文件制度があって、外部にその内容を漏らすというのは大変危険なことで、なぜなら当局の目から見ると「内部文件」というハンコさえ押してあればたとえその内容が最下部まで伝わっているようなことでも(*8000万人の中共党員がみな知ってても、ですな)、依然として「国家機密」であって、これによって罪に落とされた人はまだたくさんいるのです。拙著「霧に閉ざされた中国」で早くから言ってきたことですが、中国政府の情報コントロールは情報の供給と配布は政治的な階層を基準にして機密・秘密にあずかれる等級が違うのです。この階級制度そのものが報道の自由に反し、反人類文明的なものです。

    ですから、高瑜女史の三度の入獄は、自らの一生をつかって中国の報道封殺という障壁を突き動かそうとした行為なのです。中国のニュース封鎖というこの壁はすでに獄につながれた、そしてまだつながれていないが同様のまだ獄につながれていない記者や作家たちによって八方破になっており、崩れる日も遠くはないでしょう。米国国務省は4月27日に「報道の自由」活動を開始しました。国務省は今週、毎日弾圧を受けているジャーナリストに注目して、人々に重点的な人物に注意を喚起してきましたが、今年の「報道の自由」活動の第1番に紹介されたのは中国の高瑜女史でした。

    《手枷足枷を科せられる外国ジャーナリスト》

    国内のジャーナリストは一部の人々は共産党の代弁者となり、大多数は迫られて枠内で規則を守っていますが、依然として少数の人々は報道の自由のために刀の刃の上を渡るような日々を送っており、しょっちゅう政府によって管理されるこの刀で切られ、職を失い、報道業界から追放され、罪状が重いとみられれば監獄行きです。ここ数年、このニュース管制の刀は外国記者にも及び始めました。

    外国人記者の中国取材はずっと多くの制限を受けてきましたが、近年ではそれが直接の打撃にまでアップグレードされています。前世紀の90年代から当局は「外国常駐ニュース機関と外国記者取材条例」でその仕事に制限を加えてきましたが、そのご何度かの修正を経て現在では2008年版になっています。中国が重大な時期を迎えると当局は国際世論の受けをよくするために短い間その締め付けを緩めるのです。

    例えば2008年の五輪期間中、北京は開かれた姿勢をみせつけるために外国人記者に国内報道機関の人間を連れずに取材することを許しました。しかし五輪がおわるやすべての制限は元どおりになったばかりか、ますます厳しくなりました。今年は2020年の冬季五輪の主催を得るために会議の期間中は外国記者にインターネットを解放したりするでしょうね。在中国外国記者協会(FCCC)はほとんど毎年のように「中国業務環境報告」というのを出しており、この数年の報告は現況をいつも「悪化」「むちゃくちゃ」「もっとむちゃくちゃ」という言葉が汎用されています。同協会の2013年の在中国記者へのアンケートでは98%の回答者が中国の報道環境は国際水準以下だとしています。

    その7割が報道環境は去年と同じかさらに悪化していると。2014年度の報告では3分の2の記者が過去1年以内に中記者証やビザの更新に困難を感じたとしています。このほかにも外国メディアのウエブサイト上のトラブルや脅迫攻撃が増加しています。この種の「ウエブサイトハラスメント」はツイッタやFBでの常套戦略であり、 当局が特定の人間を、自分たちの気に入らない重点人物に対して各種の攻撃を行わせるものです。NYタイムズが4月28日が発表した「万達王国・王健林;ビジネスと権力間を悠々と泳ぐ」Wang Jianlin, a Billionaire at the Intersection of Business and Power in China)この記事が出るまでの困難はそのまま中国の外国メディアの記者に対するコントロールが証明されています。現在、NYタイムズで働く記者・傅才德(Michael Forsythe)はかつてブルムバーグで13年働いていましたが2013年に王に関する報道をかき、その中に万達にかかわる多くの前中共常務委員やその親族がかかわっているという部分で北京の介入で報道できませんできず、彼は何人かの同業とともにブルムバーグを辞職しました。今になって、この報道がでてきたということは、おそらく離職時に発表の時間的制限の約束があったのでしょう。

    《政府による干渉は記者以外にも広がる》

    在中国外国記者協会が重要注目項目としてあげている分野があり、それには;中国政府が外国メディアの記者の中国人助手に恫喝する、というのがあり、中国人助手達の半数が脅迫にあっている、と報告しています。66例の中国人が当局の干渉を受けた状況を示しています。外国人記者が中国で取材活動を行うには中国人助手に頼る度合いが高いわけで、中国人秘書は中国の外国メディア、大使館、国連機関に雇用されています。

    外国メディアのために、ニュース、調査研究、取材、協力、翻訳などの仕事に従事しその仕事の内容はほとんど外国人記者とかわりません。しかしこうした助手達はいつも当局と「話し合い」を持つように威嚇されておりほとんど全員が中国の国家安全部門警察に「お話ししましょう」ということで話をした経験を持っています。このしゅの「お話し合い」は事実上、強権による尋問にほかなりません。さらに何人もが当局のために情報をあつめ提供するように脅迫されています。彼らの境遇はこの在中国外国人記者協会の報告いがいにも長平の《张淼的“中国公民待遇”》(2015年1月15日)にも紹介されています。

    中国の改革開放30年で、他の方面の変化を『進歩』ということができたとしても、ニュース管制に関しては『進歩』などといえたものではありません。改革前、中共当局が管制を敷くことができたのは中国国内だけでしたがいまや「時代とともに進歩」して、国外、例えば香港や台湾にも共産党勢力を浸透させ、海外の大多数の中国語メディアを自らの宣伝部隊としました。こうした厳しい管制と圧力は中国人の報道の自由に対しての戦いを日増しに困難なものにしています。(終)

    拙訳御免。
    何清漣氏の原文は;被剪断的中国新闻自由之翅 http://biweekly.hrichina.org/article/27702 ;
    何清漣氏のこれまでの論考日本語訳は;http://heqinglian.net/japanese/

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