• 香港ウィンウィンの道は?

    by  • July 5, 2015 • 日文文章 • 0 Comments

    何清漣

    2015年6月21日

    全文日本語概訳/Minya_J Takeuchi Jun

    http://twishort.com/lq0ic

     

    香港の政府改革案が否決された原因については諸説ありますが、香港人にとって最も重要なことは結果です。まず一切は二年前の原点に戻り、香港の特別代表は依然として従来の方法で選ばれます。中共政府にとっては面子が潰れた以外は実質的損失はありません。次に、香港人民は当然、この先も闘争を続ける余地が生まれました。すると残された問題は;香港人の日増しに高まる政治参加の情熱と「代表を自分たちが選ぶ」という要求を、北京側がもはや無視できないほんとうの存在となった、ということです。
    では、香港のこのゲームで双方が勝ちを得る、という視点はどこにあるでしょう?私は、北京が誠実に「中英連合声明」における約束を履行し、香港に名実ともに高度な自治を享受させるということで「ともに活きる」ことができるとおもいます。中共は革命党から政権をとってすでに60年を越えるのです。いつまでも「お前が得すると、おれが損する」みたいな革命党的なキモチをいつまでも持ち続けるべきではありません。

    《北京の香港に対する懸念は何か?》

    香港の民主化の条件はすでに熟しており、香港人は高度な自治に必要な一切の条件を備えています。書けているのはただひとつ北京のOKです。香港人自身も、世界各国も香港民主化については高度な信頼をよせています。以前にも書きましたが、北京が香港の民主化を許さないのは、外側からの分析では一番心配なのは香港人による選挙で中共から心が離れ、北京の香港にたいする支配力がおよばなくなることです。この点については実は中南海の諸公がしっかり考えをめぐらせばさほど心配はいらないのです。

    香港の民情と社会条件は香港人が深く「エリート統治」という伝統を信じており、香港人はみな大変、現実的なのです。もし香港人が自主選挙するならばもちろん「北京のいうままに吠える」エリートを特別代表に選んだりはしませんが、しかしだからといって、決して北京から見たらでしゃばりの「ロングヘアマン」の梁国雄(*香港の議員、反体制派)のような「なんでもNO」の反対者を選出することはないでしょう。この点では台湾の民主運動が深い草の根的特色を持っているのと大変異なっており、もし北京が香港や台湾の政治に何かしようと企むに当たって、この点の違いを認識しないならメクラが馬を撫でるようなものです。

    香港のエリート統治の伝統を考えれば、北京は安心できるでしょう。北京の一番の頭痛のタネであるロングヘアー梁は多分、香港人は特別代表候補に選ぶことはないでしょう。なぜなら梁はもともとは左派の革命家が公共政治に参加するようになった人物であり、かれが立法議員に当選したのは香港人が立法局があまりにも北京のいうがままになっていることにうんざりしたから、梁がはいれば澱みきった水を少しはかき回すだろうと願ってのことです。

    しかし本当に特別代表という大役を選ぶのと普通の一人の立法議員を選ぶというのは完全に違うことで、香港人、とりわけその中産階級、上層人士にとってみれば、別の資質が必要となります。北京の走狗ではないという独立したみかけも必要ですがもっと重要なことはその上に北京とのコミュニケーション能力と技術が必要なのです。私の長年にわたる香港ウォッチでおもうには、香港人は北京のいいなりになるワンワンの梁振英のような人物は大嫌いなのですが、しかし大多数の香港人はその実、心中では特別代表がもし北京と意思を通じて、うまくやっていけるのでなければ香港の安定と繁栄に不利だということもはっきり知っているのです。

    《香港民主化が大陸の群衆蜂起を招くという神経症》

    中共が香港に高度な自治を認めないのは、もし香港が民主化されたら大陸の人民が蜂起して、中共はどうにもできなくなるのでは、という恐れる”心の病気”があるから、といわれます。しかしこれは本当は問題にならないのです。なぜなら香港がどうあろうと、大陸民主化の要求は抑え込めないのですから。グローバル時代の今日、インターネットで即時に情報が伝わるので、大陸の人民の民主意識の啓蒙はもういまや香港、台湾から伝わってくるというような時代ではありません。ですから香港がどうあろうと大陸の人々の民主化への志向には影響をあたえやしません。大陸の人民が北京に自分たちも民主化しろと要求するかどうかもこれもまた本当の問題にはなりません。

    事実は;香港も台湾も中国の不可分の神聖なる領土だとしても、この二つの土地が中国の本土内の各省と大きな違いがあり、香港が「アジアの真珠」と言われるようになったのは、つまりは毛沢東に治められていたことがなかったからだし、台湾が中国人の世界で唯一の民主政権になったのは、国民党が大陸で敗れて逃亡し、政治をがんばって蔣経国が時勢に応じて自らが台湾の最後の独裁者になる道を選んだからだということも中国の人民はみな承知しています。中共が馬鹿げた宣伝を放棄し、この二つの地域の政治経済の歴史原因を歪めたりせずに、歴史によって生まれた違いだということを正面からみつめるならば大陸の人民は香港の政治と大陸の違いを軽率に一刀両断しようとはしないでしょう。そして大陸の民主化が困難に直面した時も、大陸の人民は香港が政治の上で一歩先んじていることを理解するだけでなく、いつかは自分たちもそうなれると楽観するようになるでしょう。

    《口には出せない心痛;香港が民主化されたらマネーロンダリングができなくなるじゃないの…》

    この種の心配をしている人は主に権力貴族階層の連中で、香港でマネーロンダリングをして利を得ているのですが、これは口には出せません。北京の公式な態度はマネーロンダリング反対であり、地球の果てまで追求するというもので国外への資本投資を奨励などしていませんから。もっと大事なことは;香港が中国のマネロンの楽園になったのは香港人がそう望んだからんではなく「天の時、地の利、人の和」の総合作用によるものなのです。

    かつて、「中国地域の政治危機の起源;経済編」でも書きましたが、「香港のアジアの”リトルドラゴン”の地位の得失は全て大陸にかかっている」とその地理的な位置がもたらす有利さを分析し、中共政権成立後は、おもにその地位は「国際ブローカー」として、中国が西側の全面封鎖に遭遇したとき、中国にたいする国際パイプとして外国から資本・技術を導入する役割を果たし、輸出入の貿易窓口としてのベースになりました。79年の改革開放以後は香港商人は中国投資への主体となっただけでなく、対外的な開放の水先案内人となりブリッジ役をはたし、70年代後期には香港経済の支柱であった電子、衣服、玩具などはすべて中国の珠江デルタに引っ越して、香港産業は空洞化しました。
    2001年、中国がWTOに加盟するや、香港は次第に中国中継ぎ貿易の地位を失い、オフショア金融業務も次第に質が悪くなり、中国の権力貴族官僚たちの資本の外国逃避への中継点となり「マネロンの楽園」になりさがってしまいました。近年、中国のマネロンの金額は毎年一兆元(20兆円!)を越えますが、その相当部分が香港へ、あるいは香港を中継地点としています。大陸人は香港で各種のマネロンの方法を磨き上げ、投資移民、株売買、骨董、などオールラウンダーです。これについては人民日報の「10大外資来源地」の秘密」に書きました。http://heqinglian.net/2013/09/16/fake-fdi-japanese/

    こうしたことからわかるとおり、地理的一と文化の淵源が香港経済を大陸と唇歯補車の関係に決定付けており、香港の民主化とは無関係であり、そうしたことを憂うるのは杞憂というものなのです。

    《北京は香港には”凧揚げ』”でいくのがよい》

    国際社会で香港と台湾の地位は同じではありません。台湾は事実上完全な国家体系(外交、軍事、行政システムが揃っており、1949〜1972には国連のメンバーで独立した地位を持っていた)今も、米国には「対台湾関係法」があって、一種の政治保証の約束をとりつけています。香港は100年間英国の植民地で、数千人しか住人のいない小さな島が発展して国際的大都市になりましたが、英国という昔の宗主国は基本的にもう香港に関心を持っておらず、去年のオキュパイセントラル運動に対しても支持を表明はしませんでした。中共からは「国外勢力」の代表のようにいわれている米国もオキュパイセントラル運動の黒幕のように中国の官製メディアに批判されていますが、米国政府は否定しています。ですから香港の未来は香港人自身の関心以外に、国際社会から強い応援はありません。

    香港と中国のこの「祖国なる母親」の問題は実は;昔”養父母”の英国に抱かれて国際産業の大移転という快速列車にのって国際自由貿易港となり、「東方の真珠」とまでいれて、ただ自分で政府を選ぶことはできませんでした。それが今は今度は「祖国の母の懐」に戻ったのですが、法治は失い、自由も次第に失せ、経済も振るわなくなり、暮らしは日々、かつての「養父母」の管理下での居心地のよさと自由からほどとおいものになりました。ですから、「祖国の母親」に対して、昔、”養父母”と交わした約束を果たしてほしいといっているのであって、独立したいといってるのではありませんし、また事実上も独立する条件はありません。

    こうしたことを考慮すれば北京は「凧揚げの原理」にもとづいて香港を管理し、「ウィンウィン」の視点から高度の自治を定め双方ともに「ゆとり」をもたせるべきなのです。「凧揚げの原理」というのは、実際凧揚げをした人なら誰もがわかっていますが凧糸を張りすぎると凧は上がりませんで、糸を緩めてこそ高く長く飛べるのです。北京はどうして凧揚げのように大きな度量でもって香港に自治を許さないのでしょう?香港の糸(つまり香港は中国の不可分の領土)という点さえ握っていれば絶えないようにする必要はないのです。

    拙訳御免。
    何清漣氏の原文;香港棋局的“双活”眼位在哪里? http://www.voachinese.com/content/heqinglian-hongkong-20150620/2831153.html

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