• 習近平・オバマ会談、ガチなテーマはどのぐらいあるか?

    by  • October 12, 2015 • 日文文章 • 0 Comments

    何清漣

    2015年9月11日

    全文日本語概訳/Minya_J Takeuchi Jun

    http://twishort.com/EKZic

    習近平が9月中下旬に訪米するので海外メディアはどんなテーマが議題となるのかあれやこれやと憶測し、例えばフランス国際ラジオは「気まずい3つのテーマ」として南シナ海の緊張、人権問題、ハッカー攻撃などを挙げています。また米国のピュー・リサーチセンターの最近の世論調査では回答者が北京の持つ米国国際や雇用の中国流出、米国の貿易赤字を心配していますし、米国のシンクタンクもいろいろリストをあげたり、これまでの話に辻褄をあわせたりしています。

    ★どんなテーマがサミットの「議題リスト」に載る?

    上述の話題は虚実さまざまで、そのうちの一部はもう会談にはつきものとなっているもの、例えば、「人権問題」なぞは当然今回も話題にはなりましょうし、米国側は護憲人権派弁護士グループの拘束や王宇や高瑜といった人物に重点を置いて釈放要求リストをだすでしょう。しかしこれまでの経験から言ってこの種の会談では普通、大した成果はなく、例えば病気の重い高瑜ら数人が保釈されたら、それが北京の最大限の”誠意”ということでしょう。

    ネットのハッカーや南シナ海の情勢は確実にテーマとなります。ハッカーの件は米国の情報担当者が中国はやみくもにビジネス界の機密を盗み集めている」と指弾する”観測気球”をうちあげましたし、中国外交部はもう「第二のスノーデン」などという切り札はないでしょうから、一連の遁辞を用意していることでしょう。米国側の武器はおそらく一連のネット攻撃にくわわった中国企業のリスト、その関係者の入国禁止措置あたりでしょうか。

    南シナ海の問題は実際に米中のアジア太平洋地区の浮沈にかかわる問題ですから、どだい結論などでる話ではありません。双方が自分たちの観点の主張を続け立場を強調することでしょう。

    ある種の話題には明暗両方あって、明るい方では米国は一部の違法居留者の本国送還問題で、米国意移民局によると米国には米国移民法や条例などに違反したために追放される中国人が39000人おり、そのうち900人は米国移民局から「暴力犯」とされています。中国側はずっと書類が整わないといいつづけたため米国側は送還できないできましたが、現在では中国側が数十人の書類がそろったといっております。ただ、中国側が送還を要求しているのは令完成(*失脚の令計劃の兄)、郭文貴(ビジネスマン)でしょう。もし令を”付けて”送らなければ、北京に他の連中を引き受けさせられないかもしれませんが、米国にも良い手はなさそうです。

    双方の会談の「気分」もどうも「極めて有効的な雰囲気」にはなりそうにありません。というのも9月3日の天安門前の閲兵式では中国のテレビ局のキャスターは「みよ!このミサイルはハワイまで到達するのだ!」といい、米国政界も軍部もみなこれはあからさまな脅迫だととらえており、ホワイトハウスの晩餐会では「習近平の歯を(*ガッツんとやっつけて)折っちまえ」と、あまり友好的ではない反応がみられます。習近平もまたおとなしくだまってるような人物ではなく、いまや大国の主人ですから、言葉の上でやられっぱなしなんてことはありますまい。「歯をおっかいてやれ」などという人たちはやめたほうがいいし、たぶん、翻訳者がうまく省略するのがいいかも、ですね。(できないでしょうけど(^^;))

    ★米国側が心配する経済問題は?

    ピュー・リサーチセンターが発表した三つの懸案のうちの一部はもう心配ご無用のことです。例えば「中国人が私たちの雇用を奪っている」などです。

    でも、これは米産業資本は2010年代末にすでに中国から撤退を始めています。おもな理由は中国と米国のコストが日増しに変わりがなくなってきたことで、それが製造業の米国回帰を促進しました。2011年5月の米・Boston Consulting Groupのだした「Made in the USA, Again」というレポートにはそれがすでに現実化したと言っています。いま、中国は製造業の閉鎖の流れ、失業者増大の圧力の板挟みにあっています。大量の外資の中国からの撤退で中国人は雇用を失っています。これは将来どれほどのものになるでしょう?2010年、ときの国務院副総理の張徳江は中国では4500万の雇用が外資企業によってなされているといいました。もしこうした外資系企業の上下流にあるものまでいれると億単位になるでしょう。これらがみななくなったわけではありませんが3割から5割なくなっただけでも中国人にとっては大きな災難です。

    同時に、今では中国もアメリカで中国系企業で約8万人の雇用を生み出しています。これと、2010年の1万5000人、2000年の事実上のゼロ近かったのにくらべるとものすごい成長ぶりです。ですから、「中国人が米国人の職を奪っている」という話は以前の印象ではあっても、いまの現実ではありません。

    米中の貿易赤字(中国の黒字、ですね)について。これは米国が本当に心配していることですが、しかしこれも中国をWTOに受けいれたのですから、その必然的結果です。中国の税関が9月8日に北京でだした8月分の中国の輸出入はどちらも下がっており、その幅も予想以上でした。うち、輸出商品の総額は約970億米ドルで5.5%減、6月の輸出も同じぐらい下がっています。輸出が振るわなかったのは対EUと日本の分が振るわなかったからです。しかし対米分の輸出は増加をつづけています。中米の貿易総額は2.22億元で2%増で中国の外国貿易総額の14,1%をしめています。そのうち中国の対米輸出は1.62億元で5.9%増加。米国からの輸入は5967.8億元で7.4%減で、対米貿易の輸出超過は1.02兆元で15.6%拡大しています。

    米国はずっと中国政府が自国企業の輸出に輸出奨励金をだしていることと同時に米国に対しては輸入品に高額関税や外為コントロールして米国の貿易赤字をまねいていることを批判してきました。しかし中国がWTOに加入するときに中国の為替コントロールに対してなにも具体的な要求はだしていませんでしたし、政府の補助金の問題などはWTO内部の機構を通じてしか争いは解決されません。もし米国側が双方の会談によって中国に奨励金を廃止させ、米国所品への関税を下げさせたいとしても以前は不可能だったことですし、まして現在中国の経済が府教委ある時期にはますます不可能です。せいぜい中国側がいつまでも永遠にこれをつづけたりはしないという約束をとりつけるのが関の山でしょう。

    ★中国が米国債を所持する共同利益

    米ドル資産を外貨準備として所有するというのは多くの新興マーケットの国々がやっていることで、米国国際は通常一番良い選択です。中国は世界各国の中で米国債を多くもっていることについては日本に次ぐものです(2014年以前は日本以上)。今年に月、中国の米国国際と債権の総所持量は1.223億ドルで日本の1.224億ドルよりちょっと少ないだけでした。

    中国が大量の米国債券をもっていることで米国社会はずっと中国の影響を受けかねないと心配してきました。2013年10月には米国のテレビ番組「Jimmy Kimmel live!」で中国人を怒らせる話がありました。子供達をあつめて「児童円卓会議」をひらき、米国政府に対しての意見をいわせたときに、米国が中国に1.3兆ドルの借金があるがどうしたらいいか?という質問にある子供が「地球の裏の中国人をみなやっつけちまえばいい」と答えたのでした。それ以来、米国議会は政府の支出節約を開始し、債務の上限を設定し、中国にたいしても米国債購入の限度額を設けました。しかし中国の4兆ドル近い外貨準備高は投資先を必要としていますから、各種の非政府組織をつうじて回り道をして購入しています。こうした状況のもとで、米国の財務省ですら中国政府がいったいどれぐらい米国債を購入しているのかわからなくなっています。中国の中央銀行をふくめ世界中の大金融機関も自分たちの交易の細部などあきらかにしないからです。ですから米国財務省は国際資本流動のデータ(TIC)にもとずいて、関連データなどから推定するのですが、全面的にわかってるわけではありません。

    しかし、いまの心配事は前と違ってます。8月中旬、中国が人民元の切り下げによって人民元投げ売りがおきています。人民元の交換レートを落ち着かせ、さらなる切り下げを防ぐために、中国政府は大量の米国国際を投げ売りに出しています。その数量は2000億前後です。この種の投げ売りは金融界がもともと予期していたような米国債にとって深刻な打撃にはなっていませんが、しかし、米国としてはやはりこれは重視して分析せざるを得ないのであって、たとえばドイツ銀行が最近だした研究レポートでは「全世界の中央銀行は来年末前に1.5兆米ドルの外貨準備を投げ売りするだろう。…短期的には三つの要素が各国の外貨準備の低下を招く。中国経済成長の鈍化、米国の通貨政策引き締めと石油価格の崩壊である、としています。

    中国の外貨準備規模は世界最大で米国債への影響は他の国家をはるかに超えています。過去4季、米国債はずっとシュリンクしており、その原因は中国中央銀行が人民元買い上げによって元の為替レートを安定化させようとしているからです。しかし、この問題を中国と話し合う事はほんとうに”ガチ”になります。畢竟、中国は自分たちの通貨体系が打撃を被らない事が一番重要なのであって、まして米国も現在、人民元の価値の値下がりの結果がかならずしも米ドルに有利とはみていないわけですから、双方とも米国債問題の上では「共通の利益」を形成してしまっているのです。

    ですから、今回の習近平と米国の会談結果にはあまり高い望みをよせるべきではありません。お互いの経済利益にともなう束縛、拘束が多すぎて、結局はおそらく一種のバーチャルな問題、たとえば気候問題などで協力をするとかいう話になってしまい、最も重要な成果となるとおそらく「双方が誠意を持って話し合って」「自分たちの望むテーマ」のリストを出し合い、それを相手側がどの程度考えてくれるかどうかは、”やってから様子見”といったことになるでしょう。(終わり)

    拙訳御免。
    何清漣さんの原文「习奥峰会“咯牙”话题知多少?」;http://www.voachinese.com/content/xi-obama-summit-20150911/2960435.html

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