• 金のラッパで吹いたっていい音色はでてこない—世界5大PR会社を”買収”する中国

    by  • April 26, 2016 • 日文文章 • 0 Comments

    何清漣

    2016年4月25日

    全文日本語概訳/Minya_J Takeuchi Jun

    https://twishort.com/k3wkc

    ロイター電「中国が国際PR企業にイメージ向上を依頼」という記事によると、北京は国際的イメージ向上させ「中国の国際的イメージを高め、西側とのコミュニケーションを向上させ”中国の声”を届ける」のためにHill+Knowlton(伟达)、Ketchum(凯旋)、Ogilvy Public Relations(奥美)、FleishmanHillard(福莱)、Edelman(爱德曼)国際的知名度の高い5PR会社に協力を依頼したとあります。これは北京が大金をつかって「中はボロボロ」の中国の姿を国際社会に「外は金ぴか」にしようということです。

    国際社会が中国に求めていることははっきりしています。内政では人権を改善し、腐敗の程度を少なくして、貧富の差を縮小し、生態環境を保護すること、対外的には信用を重んじ責任ある大国としてこれまでのような責任を論じる際には後方に引っ込み、権利を要求するときは先頭にしゃしゃり出てくるような機会主義をやめることです。

    国際社会のこのような中国に対する要求は無茶なことでしょうか?当然、そうではありません。この要求は中国が国際的な地位を要求したことから生まれてきたのですから。中国は国連5大常任理事国のひとつであり、自ら高度成長期に入った時期に世界に向けて「中国崛起」を背景に米国とともに世界の指導者になることを求め、一度は世界に中国モデルを輸出し、北京の見方を、ワシントンのそれに取って代わろううとしたのでした。2009年のAPECハワイサミットにおいては、さらにあからさまに中国は自分が制定に加わらなかった国際ルールは守る義務がないとうそぶいて、つまり中国は今後世界のルール制定に参加するぞ、といったものです。2012年2月、習近平は中国国家副主席として訪米した際、ワシントンに「中米新大国関係」という概念を打ち出し、その後もずっとこれを強調してきました。

    中国が自分自身に対してこのような重要な国際的地位と歴史的使命を与えた以上、当然、価値観においても国際主流と軌を一つにする必要があります。今、国際社会の主流の価値観は普遍的な価値観としては政治上の民主、自由、法治であり、経済上では市場経済の尊重、政府の関与への反対、社会関係における平等と人権の尊重です。国際社会ははっきりと中国が国際社会の新たなリーダーになるのに反対を表明したわけではありませんが、中国が国際基準にあわせて自らを高めることを期待してきました。なぜなら世界各国は中国が「新たな指導者」として出現したからといって、自分たちのこれまでの政治制度や価値観をそれに合わせようなどとはおもっていないからです。

    しかし、国際社会の政治・人権の基準と中国のそれはあまりにも距離がありすぎます。

    ★国内的には中共政権は制度的信用に欠ける

    中国の政治腐敗が病膏肓に入る状態であることは、国際調査記者連盟が2014年に出した「中国オフショア金融の秘密」(*世界に「盗賊型政権」を認識させた「中国オフショア金融報告」の意義 heqinglian.net/..flight-japanese)と最近だされたパナマ文書(再び世界トップの隠し財産を暴露ーパナマ文書と中国
    heqinglian.net/..9/panama-papers )でも明らかです。そのほかにも内政に関しては良いことがさっぱりありません。

    中国の人権状態のひどさは毎年すくなからぬ中国人が政治的な罪名で逮捕されていますし、外国資金援助を受けていたNGOが壊滅させられてから、2015年の中国では710弁護士大量逮捕事件がおき、中国内のトップ100人の弁護士、民間護権人士、上訴難民、護権人士や弁護士の家族まで突然、公安当局に大量逮捕、拘留され一部の人々は行方さえわかりませんし、普段に刑事拘留、連行、行方不明、呼び出し、短期期間人身拘留をうけています。

    ネット方面の自由に関しては国境なき記者団が「ネットの敵」リストを2007年に発表して以来、中国政府は毎年リストに名を連ねています。報道の自由においても中国は世界の報道の指数のどん尻に長年居座っていますし、今も記者やブログ作者を拘留させる数において世界で最多の国ですし、世界の報道の自由の暗黒地区でありつづけており、今年の最新報告では中国の報道の自由はビリから5番目です。政府の報道の自由に対する理解はますます毛沢東時代の水準に近ずいており、中共とともにあるか、さもなければ監獄に、というありさまです。

    中国社会の底辺層は失業や環境汚染を原因とする社会的犯行、いわゆる中国政府の言う「群体性事件」の数も減っていません。政府はこの5年間ほど全国のデータを 公表しなくなりましたが、民間のネットの「非新聞」ネットの2015年の統計では2015年に起きた「群体性」のデモ、集会などは28950件となっています。
    こうした事実が証明しているように、今の中共政権はすでに民衆の信用をすっかり失っており、存在できる唯一の理由は武力を握ってそれにものを言わせているからです。

    ★対外的には国家の信用がない中国

    中国の政治体制はますます多くの国際的な批判を浴びています。公平に言えば国際社会は中国に別に国として差別視しているわけではなく、中国政府が1989年以来やってきたことが「中国の政治制度が変わらなければ世界は安心していられない」ということをはっきりさせてきたのです。

    1990年代、各国の資本は中国というこの新興市場に熱い視線をおくり、中国をWTOはじめ様々な国際組織に加盟させたのはすべて様々な他国世紀企業のロビー活動によって自国政府に中国に各種の優遇措置を与えるように訴えつづけてきたのは多国籍業、とりわけ米国の多国籍業でした。その理由は経済発展は中国の民主化の過程を促進するというものでした。中国が一旦、経済発展すれば世界各国との経済的なきずなが強まり、それによって次第に国際社会に溶け込むだろうというものでした。

    2009年以前は中国自身も「国際社会に溶け込む」をスローガンとしていました。WTOに加盟するために、クリントン大統領の10年に及ぶ援助計画を受け入れ、2003年から実施しました。米国は米中間の法律協力により中国の法治化を促進することで中国の民主化にもっていこうとしたのですが、中国の国家安全機関ではこうした協力プロジェクトは米国が中国に放ったトロイの木馬であって、その目的は中国にも「カラー革命」を起こそうというものだと認識しておりました。習近平時代になってきっぱり新たな「国外NGO組織管理法」草案をつくり、厳しく事前組織の活動と中国と外国との教育交流活動も制限し、多くの国々から抗議を受けました。

    中国の人権問題については自ら門を閉ざし国際主流とは反対の方向に向かっています。2008年10月5日に中国政府は国連の「市民の権利と政治権利の国際公約」に署名しましたが今に至るまで遅々として批准はしていません。中国政府はららに人権の意味、とりわけ人民の政治活動の権利を無視して、「人権とは人民の生存権であり、すなわちメシを食う権利である」として、これを「中国は人権改善面で巨大な進歩を成し遂げ、13億人の人民のお腹をいっぱいにした」と自画自賛しています。

    世界のリーダーとしての責任では中国は大変自分が安保常任理事国であるという特権を利用して各国際ルールを自分のために使わせることにたけています。国連人権機関における批判を山ほど受けている仕業(*国連人権理事会の中国の影 heqinglian.net/..-rights-council)のほかにも、各国際事務においてつねに悪いはたらきをみせてきました。中国はかつて大変大威張りで国内メディアをつかって中国が国連で8回「ノー」といったという栄光の経歴を自慢しましたが、それには2012年2月4日のロシアと連携して国連安保理でシリア問題決議案を拒否したこともふくまれます。この拒否の結果は非常に劣悪なもので、国際社会がシリア問題に関与するすべをなくし、ISISが混乱の中で誕生して世界の災いとなったのでした。

    また中国の国家としての信用が芳しくないことが原因となって、アジア太平洋地区において主導権を取ろうという夢もそれらの国々の抵抗に遭っています。「中国崛起」後には中国の隣邦諸国は一度はアメリカと二股外交で「経済発展は中国に頼って、政治の安全は米国に」という願いをもったのですが、中国の強引なやり口にこうした国々もしかたなくアメリカに太平洋に戻ってきてくれるようにといいだし、中国とのあいだに今日の南海の緊張状態をうみだしたのでした。

    およそ中国が指導にからむ国際組織はどこかここか正常に機能しなくなります。例えば中国が今年、議長国となったG20では国際的な反腐敗担当グループがその仕事を停止してしまい、全世界的な脱税天国に打撃を与えようという努力が挫折させられています。

    ★金のラッパで吹いたっていい音色はでてこない

    独裁専制国家はかのヒットラー時代の「嘘でも1,000回繰り返せば本当になる」という宣伝の魔力を信じています。北京は国際的な好イメージを生み出すために国際的ロビイスト、対外宣伝にずっと大金を惜しまず投入してきました。例えば米国ワシントンDC。中でもシンクタンクやロビーストのオフィスが軒を連ねることで有名なKストリートでおおくのロビイストを雇い、西側の著名な学部や研究機関に大量の資金を”援助”して彼らに中国モデルを褒め称えさせ、米国政府を説得してきました。新華社は大金を世界の各種のニュースチャンネルに流し込んで日夜中国に対するよいイメージを作り出すために大量の外国国籍記者を雇って、それぞれの国の大衆に歓迎される記事を書かせてきました。これにくわえて、インターネットをコントロールするのもすっべて「中国に都合のいい声を伝え、中国に好イメージを生み出す」ためでした。

    しかし、いかに素晴らしいPR企業といえども中身を飾ることしかできません。無から有を生じさせることはできないし、ましてやクロを白にすることは無理です。自分たちの利益グループのためにサービスをもとめる政治グループが国内では民衆の人権を剥奪し、国外では国際的責任を履行せず、金銭でいっさいを買収しようとするような政権は、いかに膨大なお金をつかって世界で最良の国際PR企業をやとって美辞麗句を履かせようとしたところで、専制政治を民主政治にみせかけることはできませんし、人権抑圧を人権擁護にしたてることもできません。かの5つのPR企業も実は内心、自分たちのPR能力には限界があることを承知しているでしょうし、北京が大量のドルをばらまきたがっているのをみて、ひょっとするとなんという愚かな、と内心わらっているかもしれません。(終わり)

    拙訳御免。
    原文は;黄金喇叭也吹不出中国好形象  voachinese.com/..24/3301118.html
    何清漣氏のこれまでの論考翻訳は;heqinglian.net/japanese

     

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