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働かなくても食べられるー但し、他人におんぶにだっこでね 2016年6月9日

Posted on July 3, 2016April 24, 2017 By 何清涟 No Comments on 働かなくても食べられるー但し、他人におんぶにだっこでね 2016年6月9日

何清漣

全文日本語概訳/Minya_J Takeuchi Jun

https://twishort.com/p69kc
《はじめに;この文章はツィッターで”诗酒年华@TristanN45”君が「1割の人が働き、残る9割が働かないで済むスーパー福祉社会」の樹立を願っていたことに答えたものです。中国には”原始共産制信仰”の気持ちが深くあるお国柄ですから書いておきます。》

6月5日、スイスは「すべての住民に無条件で毎月一定額を支給する『最低生活保障(ベーシック・インカム)』の導入」計画を国民投票にかけ、76.9%で否定されたという、政府がタダのランチを与える全世界の福祉渇望飢餓症の人々にとってはまったくもって嬉しくないニュースが伝えられました。知っておくべきことは「タダのランチ」を求め、「もっとたくさんくれ〜」というのはもうすでに世界の潮流になっており、まだ「自由資本主義」を標榜しているアメリカでも2016年にはサンダース旋風が吹きあれましたし、その他の国々ではなおさらのことです。

★スイス人はなぜ拒否したのか?

スイスの「最低生活保障の導入」計画の提唱者の最初の構想では国民投票で認められたら無条件でベーシックインカムの金額についてはあとで立法で定めようというもの。現在の養老年金や失業手当、その他の社会福祉補助金を廃止するかわりに、成人は毎月国家から無条件で2500スイスフラン(約30万円)、子供は625スイスフランを得られるというものです。(*このへんはこれがおもしろいかも → labaq.com/archives/51863874.html 「スイス人ならだれもがこれが通りっこないってしってるよ」と指摘)

注目すべきは正式な国民投票の案にはいかなる具体的な数字も書かれておらず、いかなる資金源をどうするのかという話もありませんで、ただ無条件のベーシックインカムは民衆全体に「尊厳ある生活」と「すべての人々が国民生活に参与できる」ことを確保する、とあるだけです。

この「天からぼたもち」プランが他国であればきっと高い率で通過したでしょう。しかしスイス国民はこれまでのように冷静で、結果が示すように賛成はわずかに23.1%で、反対が76.9%でした。スイスの「新チューリッヒ新聞」は国民投票前に「スイス人は資金がどこから来るかもはっきりしない福祉方案疑うから否決されるに決まっている」と予測しました。記事はここ数年、最低賃金の引き上げや法定有給休暇の延長に関する国民投票はみな否決されていることも指摘していました。

この種の「ノー」は極めて理性的でなければできません。欧州のリーダー国家であるフランスは政党が集票目当てにどんどん左傾化して福祉制度を”充実”させ続けたために、いまや国家全体がその重荷で今年1月には「経済緊急状態」を宣言せざるをえなくなっています。

スイス人がこの「タダのランチ」に警戒心をいだくのは、はっきり「政府は財富を生産しない。経費の来源が不明ということはたった一つの来源、つまり税金を重くするしかない」ということを知っているのです。左手にケーキをもらっても右手は別のケーキを差し出さなければならない、ということですから、支出と収益のそろばんが合うかどうかを比べなければなりません。で、税金を重くした結果は政府支配下の二次的配分の財源が増えて、より多くの公務員と関連するNGOが必要になり、働かない者が得をするということがわかり、それならあえてシステムをいじるよりこのまま、面倒のすくないほうが良い、というわけです。

ギリシャの前の財務大臣のヤニス・バルファキスはこのスイスの「無条件のベーシックインカム」に根拠を与える代表的経済学者です。彼らは情報社会の到来によってますます労働者の仕事はロボットやコンピューターに取って代わられ、それは社会の生産にもはや以前のように多くの労働人口を必要としなくなる、と考えます。

今回のスイスの国民投票の提唱者ははっきりと、無条件ベーシックインカムは「科学技術の進歩による人間性の回復」だと主張しています。バルファキスはさらにロボットが人類の労働にとってかわるプロセスはすでに始まっているが「ロボットは消費しない」と論証をすすめています。”诗酒年华@TristanN45”の主張もこれに類似しており、「① 人間は地球上に生まれたら、地球上の資源には当然、彼の分け前がある。② 人類の先人ののこした十分な知的遺産がある。だからこの二つの条件によって労働に参加しないでも分配にあずかる権利がある。当然、労働する人はより多くもらってもいい」というものです。

バルキファスは左翼急進派で、彼の国家のギリシャはとっくに「哺乳瓶で栄養を補給してもらう国」となって欧州連盟に養ってもらっています。もしスイス人のアタマがおかしくなってこの「自由マルクス主義者」の声にこたえたならば、やはり自国人民が「ミルク瓶がないと生きられない人々」になってしまうかもしれません。しかしスイス人はギリシャのようなヨーロッパ文明の発祥地というわけではありませんから、自国が哺乳瓶のミルクを切らせばフランスのように「国家経済緊急状態入り」を宣言するしかなく、起債して暮らすギリシャ型のようなわけにはいきますまい。

★”フランスの栄光”は”福祉に頼る怠け者のお宝国家”に

無条件ベーシックインカムに反対した人々はこの種の「ゆりかごから墓場まで国家におんぶだっこ」という考え方を「怠け者たちのキチガイ計画」とみていますが、まあ、だいたい当たっています。というのも欧州連盟の大部分の国は福祉によってにっちもさっちもいかなくなっているからです。

全世界の福祉大好きな人たちにはフランスの高い福祉制度はこのうえなく羨ましいものに映っています。そのうちもっとも素晴らしいこととして伝えられているのは国民が生まれる前から死ぬまでに400項目以上のさまざまな社会福祉保障です。「生まれる前」というのはつまりフランスの女性は申請さえすれば妊娠7か月で福祉局から数百ユーロの補助金がもらえます。新生児出産後は毎月177ユーロ(約21500円)が3歳になるまで支給されます。この補助金は10年前は300ユーロもあったのです。子供が多ければ多いほど福祉補助金もおおくなり、もし6人子供をうんだら毎月1万人民元(20万円ぐらい)が入って来るわけです。ですから、子供を産むことはフランスでは利益がみこめるお仕事です。フランス人はムスリム人口が子供を多く産み、福祉を享受していると文句をいいますが、本来、文句をいう対象は自国の奨励制度なのです。

この「福祉社会主義」は奇怪な人物を生み出しました。2006年10月にフランスでは「俺ー失業中の男だよ」という本がペンネームでだされたのです。筆者はフランス中部にすむ当時44歳。黒いアルファ・ロメオのスポーツカーに乗って、上流階級のすむテニスコートを見下ろすアパートに住んでいます。信じ難いのは彼の結構な生活はすべてフランスの福祉制度に依拠していることでした。彼は18歳から26年間、仕事をしたのはわずかに31ヶ月で、その後はずっと政府の救済を受けて暮らしてきたというのです。著書にはその「秘訣」があかされています。彼はフランスの福祉制度についてはエキスパートで、24年来ずっと制度の抜け穴をしっかり利用してきたのです。例えば、彼が本を出した時に「特別互助救済金」というのを受け取ったのですが、これは一応過去10年にすくなくとも5年働いていた失業者に与えられるものです。しかし彼は職業訓練も仕事をしていたことになることに目をつけました。で、ハローワークにでかけて様々な分野の職業訓練をうけたのですが全部、「仕事」に勘定されましたから彼はまんまと「救済」を受けることができたのでした。また求職に際しては簡単な履歴書の書き方や雇用者への手紙の書き方や面接の受け答えの仕方などを習うのですが、実際の面接ではわざと教わった反対のことをして、雇い主をがっかりさせて自分で就職チャンスをぶち壊してきました。「だって最低賃金の仕事についたりしたら、おれの月収は減っちゃうじゃないのよ」というのです。

この本が出版されてから、おそらく高い福祉社会を「フランスの栄光」だとおもっていたフランス人たちはきっと苦い思いをかみしめたことでしょうね。政府は富を創造しませんから、こうした高い福祉というのはつまりは高い税収に依拠するしかありません。

フランスの企業税率は40%近いのです。こんな重い税金が課せられていては企業は競争力を失います。何十年か前には世界の500トップ企業にたくさんあったフランスの企業も今では微々たるものになっています。1974年からフランス政府の公共支出はずっと予算内で収まったことはなく、公共支出のGDPに占める割合は3分の1を締めます。最近数年ではもうGDPの57%以上になっています。こんな比率は北欧の福祉国家スウェーデンをふくむどの先進国より高いのです。

フランス人の税負担も世界最高です。あるフランス人の年平均収入が5.58万ユーロ(約680万円)だとすると納税後にはたった2.81万ユーロ(約342万円)しか手元にのこりません。税率は57.5%にもなります。欧州連盟の平均は45.1%です。2013年以来、フランスの「Tax freedom day」(*1月1日からその日までの全所得が、1年分の税金の総額に達する日のこと。米国でいわれる言葉で、その日から以後は、すべて自分のための稼ぎになるということ)はこの数年でも3日も遅くなり、この5年間では税総額は1.2%上がっています。フランス人の労働の成果の大半は各種の税金に使われているのです。

さっきの税金ただ食い男は、人間の尊厳は自力で食べ、創造することによって得られるもので、彼が働かないで食べていられるのはすべて辛い思いをして働いている納税者の負担によるものだ、とはなぜ考えられないのでしょうか?

社会保障制度は一つは老齢福祉、二つは貧困救済で、失業や病気、貧困、障害で働けない人々のためのものです。人はみな歳をとりますから若いときに自分たちの税金を払い、歳を取ってからそのお返しをもらうわけです。人の一生には困難なときもありますから、ふだん税金をおさめて社会を支えるわけで、そのかわり困難なときにそのフィードバックがあるわけです。

しかし、労せずして得るものだけは得るという人々は制度の欠陥を利用して平等、博愛の名において社会と他人を搾取するものです。そんな福祉制度は社会のメンバーを役立たずにしてしまい、その国をダメにしていくでしょう。ギリシャの現状がその見本です。(終わり)

ギリシャはなぜ「哺乳瓶国家」に成ったか?①
heqinglian.net/..e-debt-crisis-1
ギリシャはなぜ「哺乳瓶国家」に成ったか?②
heqinglian.net/..e-debt-crisis-2

拙訳御免。
原文は;你能不劳而获,只因别人代你负重前行
voachinese.com/..08/3368455.html

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日文文章 Tags:スイス, 何清漣, 左傾化, 最低生活保障の導入, 福祉社会

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