• ★メルケル首相は如何にドイツの将来をダメにしたか★ 2016年9月26日

    by  • November 22, 2016 • 日文文章 • 0 Comments

    一国の総理として、また、欧州連合(EU)の最重要指導者として、ドイツのメルケル首相は自分の第一の職責が自国の人民に対してであり、次にEUに対するものだと言う事を忘れてしまっています。「リームとの対話」が与えてしまった冷たい印象を挽回するため、彼女は国際連合難民高等弁務官事務所と関連のNGOの「責任者」になってしまいました。2015年9月7日、メルケルは「空前の移民の大潮流がドイツの未来を変える」と言い、また60億ユーロを難民の住居に用意し、かつEU内部に移民を割り当てると言いました。以後、起こった一切の事が、すべてこの欧州の女王が難民に対してかかった費用や、将来、ドイツへ入国する難しさ、さらにEU各国が難民を受け入れる態度について、綿密な考えが無かった事を示しています。

    ★メルケルは今後何代ものドイツ人に経済的重荷を背負わせた

    事実はメルケルが根本的に、「空前の移民の大潮流」が如何に「ドイツを変えるか」について理解していなかったこと、どころかドイツが新たにどれほど難民収容に掛かる財政負担をしなければならないかを低く見積もり過ぎており、あの60億ユーロという金額は完全に頭の中から思いつきででてきた経費だったということを証明しています。

    事実は、2015年だけで、難民への支出は210億ユーロでした(Ifo経済研究所ジーウェンの研究)。これは犯してはならない間違いでした。というのは難民一人当たりに必要な生活費、医療費、教育費および各種のそれに相応して増える公共施設の費用、治安費用などは完全に、彼女が受け入れを準備した人数に、さらに2割の予備費をみれが計算できたはずなのです。60億ユーロと、210億ユーロの差は、どんな財政措置で埋められるでしょう?その年の税収では不可能ですから、起債するか紙幣を増刷するしかありません。

    人間は再生産します。来た難民の大多数は青年、壮年男子で、幼い子供や女性は少数でした。こうした青年たちは必然的に家庭を持ちますが、ムスリムの家庭は子供を神の贈り物と考え、家庭の子供の数はたの民族グループより遥かに高く、三年から五年後にはドイツ政府は家庭を養う費用も出さねばなりません。なぜドイツ政府が出すのか?事実は容赦なしで、ドイツの労働省のAndrea Nahlesは今年、「難民の為に、ドイツは100万の「ハルツ4福祉」(*ハルツ改革による失業対策的な福祉制度)の対象者が増える」と述べました。この人は一年前には「難民は専門家の人材で、ドイツ経済に大変な貢献を果たす」と語っていた人物です。

    メルケルが口から出まかせに「我々にはできる」といった時には、当年度必要な経費を極端に少なく見積もり、未来の費用は予測計算すらしなかったのです。ドイツのFreiburg大学の経済学教授のBernd Raffelhüschenは100万何民の人数で計算して、「難民危機は1兆ユーロ(1ユーロ=113円)近く掛かり、納税者の負担は170億ユーロ/年。もし難民が6年以内に労働市場に溶け込むとするなら、その間に掛かる経費は9000億ユーロで、ドイツ国民総生産の三分の一にあたる」としています。

    Bernd Raffelhüschen教授の研究はそれでも楽観的です。というのは彼は六年以内に労働市場に溶け込む、という前提を立てており、難民の数も100万としています。しかし事実は容赦ありません。Bertelsmann ファンドの委託を受けた経済学者のIván Martínが行った調査では、EUの九カ国を対象に、難民を労働市場にどう溶け込ませたかという研究をおこないました。研究は九カ国九十四項目の分析を行った結果、ただの一カ国も難民を労働市場に溶け込ませることに成功しなかったのです。

     ドイツ人はグローバリズムのチャンスを捉え、よく働いて成功した日々を迎えていたのですが、メルケルによってあっさり破壊されてしまいました。ある計算によると、ドイツの債務と難民の将来のドイツへの負担は、痛ましいことに、

    ; 7.7兆ユーロの赤字が次の世代を待っており、ドイツは6.2兆ユーロの赤字になる。この世代の難民は8780億ユーロ、次の世代はドイツの子供並でなくても、難民費用は1.5兆ユーロになる。ドイツの正式な赤字はGDPの75%で、ただそれは実際の3分の1でしかなく、その他の赤字は福祉や保険制度の陰に隠れているだろう、ということです。(「我らの子供たちを待つ7.7兆ユーロの赤字」)。今年、26%の外国人がハルツ4の福祉対象となり、その数は154.1万人で去年より12.4%増加しました。そして同時に、ドイツ人の福祉受領者は436万人で5.2%減りました。

    すべての国の指導者に経済学を理解しろ、と要求するのは無理でしょうが、しかし少なくとも「力に応じた支出」というのは財政の原則です。メルケルは一年前に「我々はできるのだ」といったのは、まだ当時、彼女が難民問題の持つ難しさを意識できなかったと言えるかもしれません。しかし、今年の8月に、ドイツが難民危機に陥っても、彼女はまだ、「我々はやってのけられる」と言い続けたのは、「過ちを知って改めない」というべきで頑固の極みでしょう。

    ★メルケルは欧州のムスリム同化の実情を知りたがらない

    今に至るまで、世界人口のイスラム教とは12億から15.7億人で、2009年の世界人口68億人の23%を占めます。その2%が欧州とアメリカに住んでいます。事実は、イスラム教徒は欧州で融合に成功してはいないことを証明しています。

    Charlie-Hebdo週刊誌襲撃事件は2015年1月に起こり、犯人はフランス生まれのイスラム教徒の二代目でした。これ以後、国際社会は欧州のイスラム教徒同化問題に関する本が山ほど出版されました。しかし、メルケルは明らかにこの問題をあまり理解していません。どころか隣国のフランスのイスラム問題を理解したくないようなのです。

     フランスは第2次大戦後、イスラム移民を受け入れ始め、一貫して「共和国モデル」を原則とした「同化政策に基づく移民政策」を採ってきました。外国からの移民に市民権を認めると同時に、まず共同のフランス的価値観を認めるように求め、本来の宗教文化と伝統的価値観を捨てることを求めたのです。現在、フランスには642万のイスラム移民がおり、フランス人口の1割を占めますが、基本的にはみな外来移民とその子孫です。その中には少なからぬ「同化拒否タイプ」、つまり世俗化を拒否し、自ら生活を小さなグループ圏に置き、フランス社会の構造には加わろうとしないのです。フランスの近年のテロ事件の多くが自国育ちのイスラム教徒によって起こされています。フランスは政府も社会も、融合の失敗を認め、現在苦境にあります。
    フランスができなかったことが、メルケルさん、どうしてそんなに自信満々で「できる」のよ?です。

    ★テロには「見ないふり」のダチョウ政策

    米国が提供してきた世界的な秩序と安全という列車に乗っかって、ドイツは明らかに安全については自分たちの責任ではないと考え、福祉と政治と人権を主要な政治的任務だと考えてきました。以下は、連邦警察公務員連盟のAndré Schulzの批判です。

    ;外事領域とドイツ安全部門は早くから、難民の潮流が持つ脅威について注意を喚起してきた。アラブの春の始まったのは2010年12月。2011年に例えばドイツの刑事警察部門のBKAは、不法移民入国犯罪がもたらす難民数の増加を連邦内に警告した。2012年、2013年、2014年にも警告した。しかし、EUとドイツの政策決定を担う層が、「見ざる、言わざる、聞かざる」を決め込んで、こうした話に耳を貸していたら、今日の状態は完全に違ったものになっていただろう。(難民政策;今日はこうで、明日はどうなる?ー欧州はブラン無し」)

    「蛇頭」(*不法移民のリーダー。蛇がウネウネ障碍を避けて入り込む、その頭、の意味)ビジネスによる不法移民の数も深刻な情勢になっています。ドイツの政治雑誌Compact(2014年12月号)が掲載した」秘密のダーティドイツ難民産業連鎖」(中国語訳:dooo.cc/2015/09/38599.shtml)によると、蛇頭とドイツ政界、慈善事業のNGO(赤十字を代表とする)、弁護士、政府の移民部門、公営住宅貸与部門が協力し合っています。「難民公爵」と呼ばれるMichael Klemmerは、父親がドイツ社会民主党の大物で、元国連のハマーショルド事務総長(スウェーデン)と過去に親しく、その最初のおお金儲けは国連の難民送還費用の分配権によるものだと言われます。こうした利益集団が結託して連邦政府の難民対策割り当て金を分け合っています。2013年には買収された移民局の役人が、シリアの毒ガススキャンダル後に集まった席上で、北バイエルン州と黒い森州の難民局の総責任者がより多くの難民を獲得しようと喧嘩になった、などという馬鹿な話もありました。こうした難民で食っている食物連鎖はどれほど大きいのでしょうか?記事には、シリアからの難民のアフマド・サイードが難民情報を電話会社、ネット会社、市立病院、から、果ては麻薬販売組織にまで販売し、2013年に2000名以上の難民の各種データを得ることで65万ユーロを儲けた、と書かれています。

    この記事は、人道の名の背後に隠れたダーティ極まる利益追求の事情があることを容赦なく暴露しています。筆者のMarc Dassenは、「こうした汚い手段で金儲けをたくらむ既得権益者はドイツの未来をどう考えるのか。銭の前には良識はタダ同然になってしまっている」と怒っています。

    こうした公開された情報によっても、三期務めた総理のメルケルは相変わらず有能でエネルギッシュに「知らない」「わざとそうしたわけではない」と言い張っていますし、2015年9月には人道の名において、こうした蛇頭たちに気前よく門戸を開いたのですが、「失敗」ではないとしています。私は、選挙民がもし彼女の党を見捨てたとしても、それでもまだ穏やかな部類だと思います。

     最近、「55万人の避難を拒否された連中がドイツで暮らしている;Pro-Asy組織が送還に反対」という記事が指摘しているのは、今年6月までにドイツ国内で55万人の、難民の基準に不合格とされた違法移民が送還されずにいるという指摘がありました。その4分の3は6年間以上、ドイツに滞在しています。警察労働組合の組合長のライナル・ウェンドゥ(*音訳)は「ドイツには移民送還阻止産業が存在する」と言います。Pro Asyl (難民擁護)という人権組織は2015年8月にドイツ移民局に避難民の審査過程を問い合わせ、それを移民局内部の仕事の手順として、難民たちにばらまいています。
    ★メルケルはドイツの安全を失わしめた

    今、反テロは世界中の難問になっています。ドイツの隣国のフランスは反テロが焦眉の急になっていますが、メルケルは聞く耳を持ちませんで、あたかもドイツとは無関係といった姿勢です。かつて、彼女の難民政策を支持していた役人からも警告がでています。2016年4月10日、ドイツ憲法保護局のMaa Ben局長は「イスラムテロリズムの潜在人員は約1100人」このほかに8650人のサラフィーヤ(原理主義者;ja.wikipedia.or..%B8%BB%E7%BE%A9)がいると。ドイツ内政部長も9月16日に、「テロを行う恐れのある人間は520人。その他にまだ360人が「重要人物」だ、と言いました。

    7月末に、ドイツは一連のテロ攻撃を受け、そのうち三件の攻撃者はドイツに避難を求めてきたイスラム難民でした。事態を隠しおおせなくなった政府はアンケート調査を行いましたが、7割近くのドイツ人はメルケルの難民政策がテロ事件を起こした原因の一つだとは思わない、と答えました。

    メルケル政府の無茶苦茶ぶりに、米国音政治学者のフラシス・福山は我慢がならず、今年8月のインタビューに対して、「欧州にとっては、メルケルはISISよりもっと危険な脅威だ」(SHOCK CLAIM: Merkel is BIGGER threat to Europe than ISIS, claims US professor)と答えました。

    時間は戻すことができません。世界には後悔を元に戻せる薬はありません。メルケルの政治的キャリアはいつかは終わるでしょうが、それが残した重大な政治遺産、すなわち、難民の大量流入が産み出した人口構造の変化、経済負担、文化摩擦、脅かされる安全は長く今後、ドイツに影響を与え続けるでしょう。歴史がいかにドイツの劇を総括するか、長い間続いてきた左派文化の作り出したメルケルというリーダーと、「人道」の名において、ドイツ人納税者の流した血と汗を蚕食した「難民産業」の食物連鎖、最終的にこうした勢力の合わさった力はドイツの未来を葬りさるでしょう。メルケルがEUにおいて最重要なリーダーの役割でもって、どのような影響を与えるかということはまた、別に論じなければならないことです。(終)

    ドイツ語の資料はネット友達の野罂粟@WilderMohn女史によって翻訳されました。感謝。

    拙訳御免。

    原文は;德国的戏剧:默克尔如何毁掉德国的未来 

    何清漣氏の、ドイツ難民問題の他の記事は
    ドイツの憲政・法治の弱体化一25周年におもうー2015年10月4日

    「政治的正義病」にシビれる独メディア 2016年1月6日
    「政治的正義」が国家の安全より重視されてよいのか?ー独・ケルン事件を考える  2016年1月10日
    「メルケルの玉座の下の民意基盤」 2016年9月25日

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