• ★ー中国の不動産市場ー 胴元、審判、プレイヤーは皆、政府 2016年10月1日

    by  • November 22, 2016 • 日文文章 • 0 Comments

     中国国外では、中国の不動産熱はオランダで1637年に起きた「チューリップ・バブル」に比較されています。「ポンジ・スキーム詐欺」と言葉は違っても意味は同じようなものです。つまり、投資が完全に借金に支えられているのです。狂乱の不動産価格上昇に、中国では「いつまで持つ? 投資するべきか?」と、いつも誰かが尋ねています。

     
    不動産狂乱上昇の原因は既に、★ローン資金ジャブジャブ現象が生む中国マンション市場の狂乱は★2016年9月12日(twishort.com/5KZkc)で分析しました。これは市場と不動産の実需の問題ではなく、中国政府の金融政策の問題です。中国不動産市場は既に、政府が胴元、審判、大プレイヤーを兼ねる賭場となっており、株式市場と似た性質なのです。

     ★中国の不動産はマネーゲームの標的

     市場の角度から分析すれば、中国の不動産はもう投資する価値はありません。もし不動産を投資先としてみるなら、三つの属性からバブルか否かを見なければなりません。それは;不動産投資がGDPに占める比重、不動産収入、賃貸・販売価格比です。

     不動産投資がGDPに占める比重指標は、主に未来の不動産価格予想が高すぎないか、投資が過熱していないかどうかを判断します。中国の不動産投資のGDPに占める比率はずっと高止まりで、2013年に14.8%、2015年には14.18%です。

     不動産収入比はマンション価格と住民の年収入の比で、住民のマンション消費への需要の持続性を判断します。wikiによると2016年の各国の不動産価格収入比のデータでは、全世界の102の統計のある国々で、中国は24.98で、世界第六位です。米国は3.37で世界第九十九位です。

     賃貸・販売比は住居販売価格と月極賃貸価格の比で、長期投資の価値があるかどうかを判断します。国際慣例によれば、この比率はある地域の不動産状況が良好か否かをはかる重要な指標です。国際標準は通常、1;100から1;200です。現在、中国のトップ20の都市でのこの指標は1;300です。そのうち、トップの深圳は1;732、第三位の北京は1;625、第五位の上海は1;607です。

     1960年以来、不動産投資のGDP比率が6%以上の国家は、その不動産バブルは最後には破裂しています。かつての日本の不動産バブルが破裂したときは、不動産投資がGDPに占める割合は9%を超えませんでした。米国のリーマンショック時ではこの比率は局部の最高で6.2%でした。

     以上の指標は中国の不動産は既に、投資価値がないこと、ただ賭博のチップになっていることを示しています。そうならば、中国政府はなぜ、さらに大量の貸付金でこれを支えているのでしょうか?

     ★中国経済は既に、重症の不動産依存症

     中国政府は口では経済構造のモデルチェンジを叫んでおり、それは本来なら不動産を水道の蛇口にして、全体の経済を牽引するのを止める、ということも含まれているはずなのですが、それができないばかりか、反対に、不動産に益々依存するようになっています。

     これはまず、中国の地方政府の土地財政に依存度からです。土地財政というのは地方政府は「土地経営」を通じて収入を得ているということで、それには、三つの部分があります。土地所有権譲渡金収入と、土地譲渡関連の各種税収入、土地抵当にした融資による債務収入です。このうちの最初の土地譲渡金を例にするだけでも、1999年〜2015年の十七年間に、全国の土地譲渡金総額は27.29兆元で、年平均1.6兆元、2015年の土地財政収入は33657億元となります。

     中国の地方政府は何一つ土地が生まなかった財はありません。ですから、これによって中国的特色のある用語ができました。「土地財政依存度」=都市土地譲渡金/都市一般性財政収入 掛ける 100% です。地方政府の土地財政依存度はどのぐらいか?2003年から2015年間、土地譲渡金と地方一般予算収入の比率平均は49.7%で、2010年には69.43%になりました。土地、不動産関連の税収が地方一般予算収入に占める率は既に28%近くあります。土地によって財を生むというのが地方政府の主要財源になっているのです。2016年、中国不動産価格のの上昇した都市では地方政府の土地依存度は引き続き、深まっており、二線級都市の蘇州を例にとると、この8ヶ月の土地依存度指数は82.6%に達しています。(2015年にはこれは40.58%でした)。中原地産研究センターのデータによると、蘇州の8か月の土地譲渡金は966.7億元で、土地市場の熱は冷めていません。このほか、杭州、合肥、南京などの都市依存度指数も50%を超えています。
     ですから、地方政府は必ず、不動産マーケットの大プレイーヤーで、不断にマーケットに土地を提供し続けるのです。

     次に、不動産産業は中国経済の中で重要な地位を占めています。

     早くも2009年、中国国務院発展研究センターのマクロ経済研究部の余斌部長は公に、不動産産業のGDP占有率は6.6%を占め、投資の四分の一を占めており、直接に関連する産業は六十もあって、既に中国経済の直接的な命脈となっていると述べました。

     中国にあっては、唯一の不動産産業より大きなものは製造業しかない、と言えるのです。不動産投資は一般に総投資の18%から19%を占めますが、製造業の投資は35%前後です。製造業があらゆる第二次産業の固定資産投資を含むこと、不動産業が第三次産業の中の一分野に過ぎないということを考慮すれば、第二次産業のいかなる業界投資の比率と比べても、不動産投資額の占有率はあまりにも不正常です。データは、不動産市場に異変が起これば、不動産業会に依拠している何十もの関連業界がみな計り知れないほどの損失を被りますし、さらには中国の実態経済崩壊に至りかねない失血だっておきかねませんし、そうなれば大量失業から中国人の財産が深刻な縮小、目減りを被るでしょう。「中国家庭財産調査報告」によれば、全国の家庭の平均財産には不動産だけで65.61%を占め、都市と農村の家庭ではそれぞれ、67.2%と57.6%を占めているのです。

     今、実体経済はめちゃめちゃで、不動産までもし崩れたら、中国政府はどうすればいいというのでしょう?ですから、中央銀行は胴元として不断に通貨を発行し、地方政府、不動産開発業社、購買者にサイコロを供給し続けで彼らにゲームを続けさせなければならないのです。ルーレット盤が止まろうものなら、地方政府の債務危機は即座にあらわになってしまい、金融危機はいつでも到来するのです。

     ★中国不動産は政府の通貨の貯水池

     最近、中国の不動産業の発展に対する擁護を目的とした数編の文章がでました。中国不動産の特殊性は他国と違っている、というのですが、その意味は「崩壊しない」ということです。この話は無茶苦茶なようですが、もし中国政治のロジックという立場から見た場合、成立可能なのです。

     市場経済という角度から見たら、中国の不動産の死亡は間違いなく避けられません。中国の不動産マーケットの勢いは借金頼りですし、大量の流動資金と債務ですから、その結果、中国の信用貸付(預金と貸し金の総称)GDPは奇形的に高いのです。2008年以来、中国の社会融資総量の規模は迅速に拡大し、2008年の120%上昇が、2015年には200%に達し、2016年末には250%を超えるとみられています。全世界のトップ、それも二位グループ七カ国に大差をつけての一番です(七カ国は120%)。数えてみれば世界各国の不動産バブルは百回前後発生しているのですが、最近の二十年では、かつてGDP世界第二位の日本、第一の米国で不動産バブルが崩壊しました。ただ、日本ではバブルはゆっくりとしぼんでいきましたし、米国は瞬間的な崩壊でした(米国のバブル崩壊が急激で大規模だったため、英国のその半年前の不動産バブル破裂はほとんど注目を集めませんでした)。こうした経験から見ると「終わりの来ない宴はない」ので、中国の不動産バブルも早晩、ある日破裂するでしょう。ただ、どういう終焉を告げるかが問題です。

     しかし、中国政府の見方からすれば、不動産バブル崩壊の結果は深刻過ぎます、第一にドミノ倒しのように地方債務危機が起きるでしょうし、続いて金融危機がきます。ですから、政府から見たら、不動産は政権の力を上げて絶対に助けないといけないのです。去年、11兆の貸出し金を増やしましたが、大半は不動産市場に流れましたし、今年も依然として同じですし、去年を上回る額です。(8月に新たに増やされた人民元の貸出し金だけで9.487億元)。ですから、中央銀行が水を撒き続けたらならば、不動産価格は上昇を続けるでしょう。中国には投機家は不足していませんし、政府の「購入制限令」は一線級都市の不動産物件の供給を引き締めるように見えますが、中国人は偽装離婚しても賭けにでるのです。

     一部の専門家は政府に、不動産市場の過熱を下げるべきで、価格をコントロールせよと提案しています。こうした専門家は長期的観点から、マーケットの観点から考えています。しかし、彼らの考えと、中国政府の見方は明らかに異なるのです。当局が考慮するのは政府のお財布で、それを一杯にしておく必要があるのであって、ポンジスキームをやらざるを得ないのです。米国ではポンジスキームが破産したのは、ゲームのプレイヤーである旦那衆と、銀行と政府(審判員役)の利益がそれぞれ異なった三種類の力が働きました。しかし、中国では違いす。審判員役は中央政府、胴元は中央銀行、大手プレーヤーは地方政府なのです。地方政府は土地を売らねばなりませんし、中小のプレイヤーは借金してでも不動産を買いますし、資金はどんどん供給されてくるのです。

     中国の不動産というのはすでに、中央銀行の「貯水池」なのです。貸金によって不動産市場を支えるのは中国政府の経済面における「治安維持」のような道です。このやり方の最悪の結果はインフレです。しかし、インフレの過程は社会的財産を水割りで薄めるようなものですから、外国の軍事的脅威や内部の弾圧しきれない反抗、とは違いますので、別に直接、政権倒壊の危機にはなりません。例えばジンバブエの悪性インフレは中国より何倍もひどいものでしたが、でも、政権倒壊にはなりませんでした。これに加えて、中国政府はとっくに、一種の丸ごと市場をコントロールする方法、例えば、購入制限令、販売制限令、価格統制令、なんでもやろうとおもえばできるのです。一つの政府が胴元、審判、土地売り出しプレイヤーを兼ねていますから、バブルがかつての日本や米国よりさらに大きくても、取れる対策の余地は米国や日本より大きいのです。(終)

     原文は;中国房地产市场:政府身兼庄家、裁判及大玩家 voachinese.com/..30/3531740.html

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