• ★中国ーー世界に「バラマキ」大援助時代の終焉★ 2016年10月20日

    by  • November 22, 2016 • 日文文章 • 0 Comments

    今年の9月末までに、中国の海外投資総額は1.13兆米ドルを超えました。しかし、中国資本の野心満々の海外拡張計画はある研究によって冷水を浴びせられました。中国人のいう「大バラマキ」時代の戦略は調整を考えないと、その援助借款は回収できなくなるというのです。

     ★⑴ 中国の援助は途上国の「無料のランチ」

     このレポートは「加速する融資の危険性ー中国のグローバルエネルギー領域の融資発展における収益と危険性」(Fueling Growth and Financing Risk:The benefits and risks of China’s development finance in the global energy sector )で、ボストン大学の教授で「Global Economic Governance Initiative(GEGI)」共同代表のKevin Gallagherと、GEGIのRohini Kamal博士、中国社会科学院の王永中博士の共同論文です。

     研究によれば、現在、中国国家開発銀行(CDB)と中国輸出入銀行による国際融資金額は全世界の1、2位をしめ、提供資金総額は3位から8位までの国々の融資機構の融資額総計に等しく、現在、厳しい政治的、社会的環境の危険に直面しています。2007年から2014年のこの2つの中国の国策銀行が海外のエネルギープロジェクトに融資した金額は1180億米ドルです。一方、世界銀行、アジア開発銀行、米州開発銀行、アフリカ開発銀行の4行のエネルギー関係の貸し出し金額は1190億米ドルです。

     レポートによると、現在、この中国の政策銀行は世界の45の海外発電所に融資を提供し、その資金は280億米ドルになります。このほかにも、国際気候政策センター(CPI)の研究員によると、中国はさらに火力発電所建設のために、パキスタン、インド、モンゴル、ロシア、ベトナムなどに350億から720億米ドルの貸し出しを行っています。レポートはOECDの国家危険評価データを引用し、世界銀行のエネルギープロジェクトの融資額上位20カ国の平均点は5.25(1が危険が低い。10が高い)なのに、中国提供の借款を借りて、世銀借款を得られない13国家の平均は6.4と、大幅に高いと指摘しています。

     経済協力開発機構(OECD)の標準評価では、中国が2013年から2015年の間に融資した上位10か国のうち、6カ国が契約を履行できないリスクが最大とされる国家です。これに対して、世界銀行が2011年から2015年の間に貸し出した上位10の国の中では2国だけです。

     このレポートの結論は、国外への貸し出し金額激増によって中国の政策的銀行の2行は多くの国々の契約不履行の危険に直面しているとしています。

     ★⑵ 国際経済と投資環境の全体的な変化

     実は国内でもちょっと前に関連した報道があり、第11次5カ年計画期(2006年から2010年)で、中国企業の海外鉱業での失敗率は95%を超える可能性があることに言及されいました。上述の研究が無くても、中国は発展途上国との経済協力のあり方を考え直して、「バラマキ」の援助投資の新たなやり方を再構築をしなければならなかったでしょう。

     オクスフォード経済研究院の分析では1980年代の原油・鉄鉱石・非鉄金属・農産物など大口商品の価格暴落後、17の新興市場国家に28回のソブリンリスクデフォルト(国家債務不履行)が起きています。しかし、今回はベネズエラのデフォルトだけが10%以上の確率だとしています。このほか、同院は26国家中、3分の1の国々は徹底的に財政機構を改革し、大口商品依存体質を減らし、公共財政バランスを再調整する必要があるとしています。これらの国家はベネズエラ、イラク、モンゴル、アンゴラ、ザンビア、ナイジェリア、ガボン、アルジェリア、アゼルバイジャンです。

     これらの国々のエネルギーと鉱産資源は全て輸出の約4分の3を占めており、中国と援助借款・投資関係にあります。石油を例にとると、現在1バレルあたり50ドル程度で、債務国の石油を担保とした貸付償還能力を低下させていますし、一部の石油抵当借款はすでに不良債権化しています。中国はこのためチャド、ガーナ、アンゴラなどの国と協商債務条件を改訂しています。

     ベネズエラ経済の崩壊は、輸出の96%が石油だったからで、石油価格が1米ドル下がるごとに、同国の収入は7億米ドル減りました。2007年以来、ベネズエラの石油精製工場、金鉱、鉄道などのプロジェクトは中国から650億米ドルの借款を得ています。しかし、今年5月には200億から240億米ドルの債務の元金返済ができず、利息だけ返済しました。中国国内でも中国国家開発銀行の海外貸し出しのリスク評価を疑う声があがっており、同国への借款供与にあたっては国家の信用経歴を考慮していなかったのではないかと思われています。ある論評では、中国の指導者が10年前、チャベツ大統領と親密な外交関係を結んだ時、ベネズエラはすでに800%のインフレで、中途で建設放棄された高速鉄道も含めて中国の資金に依拠した建設援助プロジェクトの一部は放棄され破壊されていた、という指摘もあります。長期にわたる米ドル不足はカラカス政府に石油供給の流通を請け負う企業への支払いもできないでいます。中国の借款はこうした産出量低下の石油を担保にしており、北京は不安を感じています。

     ★⑶ 中国外貨準備高の高すぎる評価

     中国の外貨準備高は断然、世界一です。現在では2014年6月30日の最高時の3.99兆米ドル(*ざっと450兆円)から、今年9月の3.17兆に下がりましたが、それでも依然として世界一です。ただ、今や、「世界第一」がちょっと口に出しにくい苦衷の中にあります。というのは国内経済情勢が不穏で、資本の国外流出が常態となり、ますます激しくなっているからです。管理側がいかにコントロールしようとしても中国資本の流出加速を止められないでいます。過去一年のうち、資本流出、海外投資、為替レートの安定維持などの要素の影響で、中国の外貨準備高は急激に減少しています。また残る3兆のうち、約1兆はアメリカ国債で、そのほかは各種の用途に使われており、世界が想像するように銀行の中で眠っているのではないのです。

     中国国債金融株式有限公司(中金公司)のリサーチャーが今年5月に出した「中国はどのぐらいの外貨準備が必要か?」という研究では詳細に計算した結果;

     3ヶ月の輸入で0.42兆米ドルが必要。支払い時期のくる短期債務の返済に0.92兆米ドル。しかし中国では外貨準備高はすべて外為管理制度の預金者から「借りている」ので、外貨1ドルといえども負債になります。もし預金者がみな一斉に現金化を要求したら、全部で4.29兆ドル必要です。ですから、中国の外貨準備は明らかに不足しており、不足額は8割にも達します。(中国は人民元を管理通貨として為替レートをコントロール。中国人民銀行は元売り・ドル買いの為替介入を行い、この結果、積み上がった米ドルが「外貨準備金」)。中国の外貨保有の指標は、資本が国外流出する状況下で、国内貯蓄が国外に流れるのに外貨を必要としていることを示しており、中国の外貨準備高はそのM2(現金通貨、預金通貨、定期性預金)の14.4%。総合的にみれば、中金公司は、すべての指標は悪くないが、M2のカバー不足がやや弱点とみています。それに応じて、市場の人民元に対する信用が動揺すると、資本勘定からの外貨流出の圧力にさらされるだろうとみています。

     その実、3兆以上の外貨準備を保持するために、中国政府は多くのエネルギーを使っているのです。例えば、個人の年間交換するドルを5万ドルまでに制限するとか、外資を自由に撤退させないとかあれやこれやの方法を使っています。日本経済新聞の報道によると2016年9月、日本経済界の訪中団は中国に対して、海外企業が中国市場から撤退する手続きの統一処理をする窓口を作ってほしいと求めました。日系資本が中国撤退時の手続きが煩わしいのは、つまり中国が外国為替の管制強化しているからです。以前、ドイツ銀行が華夏銀行の39億米ドルの株式を売りに出そうとした時も、当局は一度に売らずに、何度かに分けて売るように要求しました。

     以上のことを総合すると、中国政府が発展途上国に「気前よい大盤振る舞い」をしていた「輝かしい歴史」は終わろうとしています。これは中国政府が自覚的にそうしようというのではなく、国際、国内の経済情勢がそうさせるのです。(終わり)

     拙訳御免

     原文は heqinglian.net/..seas-investment voachinese.com/..19/3558261.html 中国“大撒币”时代行将终结

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