• ★国際社会はなぜ、習近平の「核心」がお嫌い?★ 2016年10月29日

    by  • November 22, 2016 • 日文文章 • 0 Comments

     中国の十八節六中全回が終わり、人々が期待していた人事調整のニュースは聞こえてきませんが、しかし、会議がこう宣言したのは聞こえました。
     ;全党の同志は緊密に習近平を核心とする党中央の周囲に団結し……確固とした政治意識、大局意識、全面を見渡す意識を持って、しっかりとゆるぎなく党中央の権威と、統一指導を擁護し……。
     海外の輿論は、一般に見られた意見としては、「これは政治と機構改革の大後退で、習近平は毛沢東式のストロングマンとして強権政治をやろうとしている」とあれこれ騒いでいます。

     習近平の前にだって江沢民も「核心」でしたが、だれも江沢民が、ストロングマンとして強権政治をやろうとしているとは言いませんでした。この違いはなぜでしょう?

     ★「江沢民の核心」と「習近平の核心」

     習近平を「核心」とするのは別に特別、寝耳に水ということではありません。関連した輿論工作はずっと行われてきました。例えば、今年の年初に、一部の中共地方の高官が「習近平核心」論を中国メディアにぶってました。その後、一度は消えましたが、しかし、六中全会の招集一ヶ月前ごろに再び登場し、六中全会が終了すると習近平の核心地位が確立していました。一般には習近平は二期勤めたあと、三期目も続けてその任に当たるとみられています。

     習近平の将来の政治動向に関しては実は疑問の余地はありません。今年6月12日の「人民日報」に掲載された署名記事では、筆者は「三つのことが起きさえしなければ」として、「政治上、転覆する様な間違いを犯さず、経済上、壊滅的な打撃がおこらず、制度上、断層的な波風が起きなければ、6、7年後、我が国は『中等収入の罠」にはまる心配もなく、時が来たら、我らは最初の百年の奮闘目標を実現し、全国民の中産階級家を達成するであろう」と書きました。

     当時、私は「人民日報の『三つの出現しなければ』の実現はどの程度困難か」(拙訳;人民日報記事に観測気球か?「習近平終身皇帝」への道 by 何清涟 • July 3, 2016 •heqinglian.net/..ing-new-emporer)を書き、「制度の断層がもたらす波風」というのは「十八回大会の権力後退時期後の、制度的な断層が引き起こした、軍、政界人事の大変動によって、恐怖が蔓延し、人心が不穏になった」ことを指していると指摘しました。ですから、「習近平が決定したルールを変えなければ」というのはこのことです。こうした「制度的な断層による波風」を立てたくないとすれば唯一の選択は、つまり「ナンバーワンを変えないこと」だというのです。

     現在、習近平の二期の任期はまだまるまる5年残っています。もし彼が江沢民以来の「総書記の任期は二期10年というルール」を変えたいというのであれば、時間的余裕はたっぷりあります。いかに変えようと、たとえば任期を延長するかとか、総書記制度を大統領制にするとか、そういったことは枝葉末節の問題で、党内の抵抗も外界が想像するような強いものではないでしょう。事実上、中共の利益集団は、共産党が倒れて欲しくない、という希望は、はるかに民主化の願望より強いのですから、彼らは「習近平がいれば、中共はちょっとやさっとで倒れたりしない」と思っている可能性があります。

     しかし、習近平は毛沢東や鄧小平とは違います。毛沢東には政権創立の、鄧小平の改革開放の功績があります。党内では毛沢東は崇拝され、鄧小平には感服しています。習近平の核心的地位は違います。

     また、もし江沢民と習近平という二人の核心、と中共利益集団のメンバーの関係を例えて言うならば、江沢民は利益で共に賄賂を分け合うことで一家のメンバーを勝手にさせてあらゆる役人を腐敗を進め、役人たちが「金が儲かってしかたがねえ」と喜ぶことによって皆から奉られて「核心」になりました。

     一方、習近平は「反腐敗キャンペーン」のダンビラを首に突きつけて、威嚇することで「核心」の地位を勝ち取りました。もしお疑いなら、中央規律委が数日前に発表したデータをみればわかります。2013年以来、すでに腐敗で処分された中共党員は100万人になるのです。

     ★国際社会はなぜ、「江沢民核心」は歓迎し、「習近平核心」は嫌うのか?

    国際社会では、江沢民と習近平という中国のトップのイメージはまるでちがいます。もし江沢民のイメージが「開放」というのなら、習近平は「封鎖」です。こうなったわけというのは半ば、外部環境の変化であり、もう半分は二人の政治的な能力の違いからです。

     江沢民は1989年に中共総書記になったあと、2年ちょっとでベルリンの壁が崩れ、。世界はその時からグローバル時代に入りました。1993年1月20日、ビル・クリントンがホワイトハウスの主になり、英国のトニー・ブレア、フランスのフラソワ・ミッテラン、ドイツのヘルムート・コール、ゲアハルト・シュレーダーらと共に世界のグローバル化の重要な推進者になりました。そしてまさにこのとき、中米関係は1972年以来の全盛期となったのでした。

     クリントンの8年の任期(1993~2001)はちょうど、江沢民の13年(1989〜2002)年と重なります。クリントンは当選したあとには、「バグダットから北京の独裁者を一人も許さない」などと言ってましたが、しかし大統領になってからは現実路線をとりました。1993年11月、中国ん国家主席・江沢民がシアトルで開かれたアジア太平洋経済会議の席上、クリントンと会談。これが(*天安門事件の)1989年後、初めての両国の最高首脳の会見でした。

     このときのサミットの直接の効果は、翌年の米国の人権問題と最恵国待遇の実施でした。1997年10月26日、江沢民は米国に8日間の公式訪問を行い、訪米の二日前に、江沢民は中国が「経済、社会、文化の権利の国際条約」に中国が同意し、サインすると宣言して、米国は「開放への誠意」と受け取りました。とりわけ、彼はたの中共指導者の重苦しい仏頂面とは違って、各種外交では笑顔を振りまき、とりわけ英語でゲティスバーグ宣言を読み上げたりして、米国の好感を勝ち取りました。ニューヨーク・タイムズは、ある米国の高官が、「この貴重な文献に対するかれの熱情は、これまでの4回にわたる冷たい会見にはなかった共感を呼び、クリントンと腹を割った話をできるようにし、米国の朝野に人間らしい開放されたイメージを残した」と言いました。その他の中国の指導者は「独立自主」を主張したのに対して、江沢民は「世界と軌道を合わせる」と強調して、中国をゆっくりと国際体系の仲間に入るという希望を表明しました。そして、ゴールドマン・サックスの顧問たっだクーンは「かれは中国を変えるー江沢民伝」を書き、米国人に好印象をあたえ、それは当時の中国人の江沢民感をはるかに超えるものでした。

     さらに重要なのは、クリントン時代に米国の対中国外交の基本の「接触、説得、影響」という、経済を通じて協力し、中国の市場開放尾を促進し、米国との法律協力援助プロジェクトを通じて、外国のNGOを大量に中国に入れて、中国の政治をゆっくり変えていこうという方針は、江沢民の協力を得るに至ったのでした。そのときから、外資が大量に中国に入り込み、米欧政府やファンドの資金援助を受けたNGOが大量に中国にしんしゅつし、胡錦濤が政権を受けついた時期にはNGOの数は数千になっていました。

     習近平が中共総書記になってからは、内政も外交も一種の、強硬姿勢となりました。国内的には異議人士や護憲派人士を弾圧し、世論のコントロールを強化し、外国の中国在住のNGOにも厳しい弾圧を加え、強烈に西側の「普遍的価値」と民主制度を排斥し、政治上は毛沢東時代のような専制独裁に回帰する傾向を見せました。対外的には「国際ルールと接続する」から、「国際ルールは自分たちがきめる」に変わり、米国と互角対等の立場に立ち、共同して世界を指導しようとし、南海海域での強硬姿勢はさらに近隣諸国を不安にさせました。こうした数々の「勃興」の強硬姿勢は世界を不安にさせたため、あらゆる論評はみな、江沢民もかって「核心」の称号をもっていたことを忘れて、習近平が「核心」になったのは中国がストロングマン強権政治に回帰することだ、と批判しているんのです。

     ★世界の構造的な変化は中国に有利に

     しかし、不満は所詮、不満でしかありません。国際社会は国際構造の変化という現実を直視しなければなりません。現在、グローバリズムは逆流にあり、米国も欧州同盟も、国内の民衆は選挙を通じて続々と自分たちのエリートに対する不満を表明しています。欧米国家は今後、まず自分たちの国内の様々な問題を優先して解決せねばなりませんから、80〜90年代のように全力を挙げて独裁国家を民主国家に変えようとするのは大変難しいでしょう。理想主義者のオバマ大統領にしたところで、その外交政策は現実的な一面があります。今年4月にオバマは「アトランティックマンスリー」のジェフリー・ゴールドバーグの取材に対して、「衰亡していく中国は勃興する中国よりもっと恐ろしい」として、その理由は、「もし中国が失敗した、未来の中国の発展がその人口の需要を満足させえず、民族主義がおこったなら……我々自身もさらに大きな困難と挑戦に直面するだろう」と語りました。中東の4人のストロングマンが相次いで倒れた後、その国々はみな混乱に陥りました。米国や欧州のエリートたちは、ある種の条件の整っていない国々で民主化を推進すると、結果としてはしばしば望んでいた反対になってしまうことを考えるようになったのです。

     しかし、本当に面倒なのは;中国の勃興が継続する(少なくとも内乱を押さえられる程度の)ことを希望しながら、中国の指導者がストロングマンでないことを希望するのは、ムシがよすぎる方向性の矛盾だということです。胡錦濤は弱い帝王で、「九匹の龍の治水」制度で局面をコントロールできず、毎年10万件以上の社会反抗事件が起きていましたし、統治集団には抑えようのない腐敗が蔓延し、政権交代時期には暗闘が繰り広げられました。もし局面を収拾できなかったら、本当に衰亡していったでしょう。

     胡錦濤は2005年から、ずっとカラー革命を防ぐ措置を取り、外国NGOを整理し、その時、優位に立っていたはずの西側でも、それをどうしようもなかったのでした。それが、今や、欧州は自分のことで手一杯で、米国も自分の問題を抱えています。習近平は中共の党と、政治と、軍権を握ることさえできたならば、国際社会も、かれの「強権政治」に対しては、傍観するしかないでしょう。

     中国の民主化の進展は、当然、この習近平のストロング万政治によって先延ばしされるでしょう。誰がどんな予想をしようとも、習近平の政治姿勢をみれば、彼は些かも西側の民主制度などに興味をもっていないのです。(終)

     拙訳御免。

     原文は;国际社会为何对习核心如此反感?
    voachinese.com/..28/3570993.html

    Leave a Reply

    Your email address will not be published. Required fields are marked *