• ★米欧日は「不機嫌な中国」の不可欠なダンスのパートナー★2016年12月12日

    by  • December 12, 2016 • 日文文章 • 0 Comments

    12月11日は中国が世界貿易機関(WTO)加入15周年記念日です。しかし、記念日の前夜、米、欧、日本は相次いで、中国の「市場経済国」としての地位は認めないと発表し、中国世論は怒りにつつまれました。「人民日報」のマイクロブログ「侠客島」は「米国、欧州に続いて、日本も中国に因縁をつけた」を掲載し、中国の大手ポータルサイト「網易」は「我々は市場経済をやるのに、なぜ他人様の承認が必要ある?」という見出しを付けました。この光景は15年前に中国のWTO加入成功時の大喜びの光景を思うと隔世の感があります。

    中国はなんで「ものすごく不機嫌」?

    今回、中国が欧米日から「市場経済国家」の地位を認められなかった主要な理由は、北京がこれは当然得られるべきものだと思っていたからです。去年以来この一年間に起きた事柄を振り返って見れば分かりますが、2015年の前半期、人民元がSDRバスケット入り(参考; 福島香織氏;「『人民元、SDR入り』で何が変わるのか?」と、市場経済国家の地位に関して、中国政府は前者に重点を置きました。市場経済国家の地位に関しては、「WTO加入15周年で、中国は自動的に市場経済国家の地位を獲得する」と見ておりました。この自信は、当時、中国はユニラテラルな交渉戦略がかなり成功していたことによります。

    北京はWTO内部で中国が一番のルール違反者だとみなされていること、自動的な地位獲得にはいささか問題があるとはっきり分かってはいました。しかし、中国人には先祖が大昔の戦国時代に発明した「合従連衡」術があります。それを今日に応用して、個別談判に持ち込んで米国をリーダーとする西側国家の封鎖突破には、各個撃破の交渉によって、事前に世界各国の市場経済国の地位承認を取り付けさえすればやれると思ったのでした。この作戦はかなりの成功をおさめました。中国商務部の統計によると2015年までに、全世界のロシア、ブラジル、ニュージーランド、スイス、オーストラリアを含む81の国々が中国の市場経済国家の地位を承認しており、米国、欧州連合、日本などの国や経済組織が未承認なのでした。カナダでさえ反ダンピング法を改正して中国の「非市場経済国」の地位を取り消そうとしていたのです。

     

    中国は欧州連盟加入の28カ国が市場経済国家の地位を認めたならば、承認国が109カ国に増え、中国の市場経済国家を認めない立場を堅持している米国を孤立化させられると思っていました。

     

    中国政府の考え方では国際社会は中国がルールを守らないことに対してはいつも逃げ道を開けてくれており、国際通貨基金(IMF)でさえ、人民元のSDRバスケット入りでは特別に規則を曲げた先例があり、たくさんの国家がみなそれを認めたのですから、12月11日になれば、米国も欧州連合も日本などは当然中国の「市場経済地位」を承認するはずだ。ましてや現在、米国大統領のトランプははっきりと、米国はもう全世界のリーダーにならないと表明しており、「西側の普遍的価値観」の旗印をメルケルに譲渡したのだから、「中国にグローバル経済のリーダーの大きな旗印を担いでくれと願うなら、どうして『市場経済国家』の地位を認めないなどということは、メンツを大いに傷つけることだ」ということです。

     

    このほかにも、去年から西側国家は色々トラブル続きで、中国メディアは知らん顔で傍観しており、そこから得た結論は、ブレグジット(英国のEU離脱)、トランプ当選、OPECの産油量調整などを含めてあらゆることが西側国家はうまくいっておらず、「市場経済国家」の地位は自動的にゲットできるという期待、「中国がひょっとすると一人勝ち?」という期待すらあったのに、欧米日本がそれを承認しなかったというのは、中国にとっては大いにメンツを傷つけられたわけです。中国がこれによって「チョー不機嫌」になったとしても、無理からぬことでしょう。

     

    中国の「市場経済国家の地位」はなぜ承認されなかった?

     

    米、欧、日の三者では欧州連合は本来、北京と最もコミュニケーションが取れていた相手で、IMFの中でも、人民元のSDR入りなどの重要事案では、米国は否決権を持っていても、英、ドイツ、フランスの3国の圧力で、米国は見守るしかありませんでした。当然、これはIMFの規定でも5大通貨を準備通貨にするにしてもメンバー各国に強制するものではなく、どの国も完全に自分が気に入らない通貨を備蓄しないでもいいという事実を考慮したものでした。今回に限って、欧州連合が中国の市場経済地位を認めなかった理由はただ一つで、それは中国が欧州連合にむけて鉄鋼製品の大量ダンピングを行っており、深い脅威を与えているからです。

     

    今年5月12日、欧州議会は546対28の圧倒的な票差で、非立法的な決議を行い、中国の市場経済地位の承認を拒絶し、中国が過度の生産とダンピングによって欧州連合に深刻な社会、経済、環境を与えていると指摘しました。中国はこれに対して大いに怒りました。WTO交渉に臨んだ中国代表団の竜永図は「よその国が中国の市場経済地位を承認するのは全くわけのわからない笑い話だ。これは偽命題である」と言いました。7月20日に、欧州委員会委員会議は欧州連合が「中国がWTOに加入議定書」の15条義務問題を討議し、結論は「欧州連合は中国に条件付きで市場経済地位を与える準備を行い、ベルサイユでは中国を市場経済対とみなす準備を行うが条件がある。それは米国型の反ダンピング課税を行う権利を有することと、中国が大幅に鉄鋼生産過剰を削減することだ」としました。話は回りくどいのですが、この意味は「やっぱり認めない」ということです。

     

    中国の鉄鋼製品がなぜ問題になるのか? それは2015年の全世界の6大生産能力過剰業界である石炭、鉄鋼、セメント、平面ガラス、アルミ、造船の中で鉄鋼が2番目だからです。スイス銀行の計算によると、石炭と鉄鋼業の未償還債務は7兆米ドルで、そのうち4兆ドルが銀行貸出し金で、残りは債権とシャドーバンクの貸金です。そしてどの国も、鉄鋼業界の過剰原因の大ボス格は中国だと思っており、中国に世界に鉄鋼製品のダンピングをやめさせることが、国際経済会議の議題となりました。今年4月19日、米国など8カ国が、ベルギーで会議を開き、全世界の鉄鋼過剰生産は中国の責任だ、と米国が指摘しました。2016年9月のG20杭州サミットでも、中国の鉄鋼生産過剰は再度議題になりました。米国は、鉄鋼業の過剰生産の大部分は全て中国に集中しており、「米国及びグローバルな鉄鋼貿易において追跡し、違法ダンピングと税金利用の補助金に関するルールの設置と、米国の貿易協議下の権利の維持擁護」を再び提起しました

     

    中国の鉄鋼ダンピングはグローバル貿易をきな臭いものにしています。2015年、中国の鉄鋼生産品は欧州連合、米国、日本、カナダ、マレーシアなど多くの国から「反ダンピング課税」を課されました。税率は様々で欧州元号のそれは18.4%から22.5%の間です。今年6月、米国商務部は、中国の冷間圧延鋼板は256.4%の反輸出補助金税と256.8%の反ダンピング税を課すべきだと表明しました。

     

    米、欧、日は中国の捨てられないダンスパートナー

     

    米、欧、日がこうして中国を困らせていますが、北京はなぜ机を叩いて、「お前らを相手にしない!」と言えないのでしょうか? それは中国にとっては落胆すべきことに、この3国が中国の貿易相手のベスト5に入るからです。

     

    中国税関総局の統計によると、欧州連合は中国のトップの貿易相手で、2015年の貿易総額は5210億ユーロで、欧州連合貿易総額の15%でした。米国は中国の第2の貿易相手で、1番の輸出先、第4番目の輸入元です。2015年中米貿易額は5583.9億米ドルでした。中国とその他の国家の貿易が下がっているときにあって、中米貿易は0.6%の伸びを示しています。日本の重要性下がって来ていますが、未だに無視はできません。日本財務省の統計と中国税関の統計では、2015年、中日貿易総額は前年比で11.8%減の3033億米ドルで、これは2009年以来、初めての二桁以上の減少ですが、それでも依然として中国の5大貿易相手国なのです。

     

    つまりこういうことです。西側と中国経済は最強と最弱という関係から勢力は対等になってきました。西側国家にとって嬉しいことではありません。これはフィンランドの前総理のアレクサンデル・ストゥブが12月6日に発表した「欧州は中国の”新アフリカ”」からもうかがえます。大意は、中国は数十年間にわたってアフリカで原材料獲得を果たしてきたが、今や、欧州で「財宝」を掘り出そうと各種企業の買収を行っている。欧州は警戒すべきである、という内容です。米国のトランプは中国からの米国投資や貿易増加を歓迎し米国は中国との関係を改善すべきだとは言っていますが、同時に中国は何度もルール違反を重ねており、今後は貿易ルールを遵守すべきだとも漏らしています。

     

    以上がまさに中国がWTO加入15周年を迎えて直面する国際情勢です。国内メディアで、「不機嫌」を表明しているだけでは、さらに多くの「不機嫌」の元になる摩擦や衝突を起こしかねません。(終)

     拙訳御免。
     原文は;美欧日:中国不高兴也得邀约的舞伴 

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