• ★北朝鮮の核の脅威の背後の「四カ国演義」★  2017年3月27日

    by  • August 16, 2017 • 日文文章 • 0 Comments

    北朝鮮の核は米国、韓国、中国に影響し、東北アジアの安全を脅かしています。現在、米国の圧力はますます強まり、挑戦核問題は既に「巻物が開かれ、最後の短刀が姿を現す」(事態が進んで、最後の場面が現れる」)ところまで来ています。「事態が進む」とは、朝鮮の核による恐喝が日増しに勢いを増し、中国ももうこれ以上、無関係なふりをすることが出来なくなり、米国の対中、北朝鮮への圧力も、ますます大きくなって来ていますが、その効果は明らかではなく、韓国は、北朝鮮の核の脅威に対する態度が比較的曖昧なままであること。そして、「最後の場面」とは、各国の手の内のカードが明らかになる日がどんどん迫っていることを言います。

    中国——とっくにクライシス、なのに崩壊しない“紅い帝国

     

    朝鮮核問題に関する中国の立場

    ここ数年、北朝鮮内部の状況が悪化するにつれて、金正恩は、核による恐喝の道を歩み始め、不断に大量破壊兵器の攻撃能力をエスカレートさせてきました。まるで火の上で火薬を弄ぶ狂人です。北の重要な資金援助国である中国を含む周辺の国家は、今やただヒヤヒヤしながら、この狂人の無茶な行動を見守るしかありません。この北の核の脅威に対応するため、米国も止むを得ず韓国と協力して、韓国国内にTHAADミサイル(終末高高度防衛ミサイル)システムを配備しました。

     韓国がTHAADミサイルシステムを配備するのは、北朝鮮のミサイルを防ぐだけでなく、客観的に見れば、北朝鮮の韓国や日本に対する攻撃を中国が援助する道を封じて、中国の韓国・日本への戦略的威嚇力を抑止することになります。金正恩は大いに不満で、2017年の年頭の挨拶ではっきりと、自分たちの核の目標は米国であり、正式に世界の核朋友国家で、米国に照準を合わせている第3番目の国家(他にはロシアと中国)だと宣言しました。こうした状態は、米国と北朝鮮の間に、核小国と核大国という非対称型の冷戦を新たに生み出しました。

     米国や日本は、北の核に対して、中国も責任を負うべきだと考えています。それは、中共がずっと北朝鮮を中国の戦略的資産として活用し、その「資産」を増そうとして、20世紀の最後の20年間、密かに朝鮮に核技術を提供してきたからです。

     北朝鮮の核兵器研究は、1950年代、ソ連が民生用の原子炉を提供したのが最初で、1980年代までは、大した進展はありませんでした。しかし、1990年代になって、北朝鮮の関連部門が、中国の核工業部門と親密な協力関係を結んだ他に、パキスタンから中国の核兵器技術と設計図を手に入れたのです。1970年代後期には中国は、パキスタンに核兵器技術と資料を提供していました。後になって、北朝鮮は、中国の核兵器技術と設計図をパキスタン経由で入手したことを国連で認めています。北朝鮮の核技術を検査した国連の専門家は、ウラン抽出工場を見て、北朝鮮の核技術と製造設備が、パキスタンのものとそっくりなことに気がつきました。こうした技術は中国から出たもので、リビアのカダフィ政権が倒れた時に暴露されました。パキスタンはかつて、この技術資料を多くの中東国家に売っていたのです。カダフィが倒れた時に、カダフィの事務室から中国語の核兵器文書が発見されました。これからも分かる通り、中国は長い間にわたって、北朝鮮の核兵器研究を、背後で支援してきたのです。

     中国から言えば、北朝鮮の価値は、社会主義国家を名乗っているからではなく、中国の東北アジア地区での支配力と影響力を持つ代理人だからです。そして、この侵略性に満ちた代理人は、地域の緊張を高め、また自国の「前衛部隊」になり、米国のこの地域における軍事的影響と圧力を打ち消す働きがあるのです。

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    米国の軍事的抑止力は、どんな限界があるか?

    米国のティラーソン国務長官が、中国訪問の後、発表した談話で注目を集めたのは、「米国の対北朝鮮への『戦略的我慢』はもう限界で、米国政府は北朝鮮とは話し合えない」と、「先制攻撃と更に厳しい制裁措置が北朝鮮問題での選択肢」でした。同時に、米国は制裁を強め、3月21日に、禁令を無視してイラン、北朝鮮、シリアに関連施設を売却した11の企業と個人に制裁を課しました。リストには、「北京中科華正電気」、「大連政華貿易」など九つの企業と個人名がありました。メディアは、このリストのうち、大部分は以前に米国当局が発表したもので、罪名も米国の禁止令に違反して、密かにイラン、北朝鮮、シリアが大量殺戮兵器を開発するのを支援し、特に、これらの国々にミサイル用の部品を輸出したものだ、と指摘しました。これが去年からの、米国の北朝鮮に対して実施した第2次制裁です。2016年9月には、米国と韓国のシンクタンクが合同で、中国の「鴻祥グループ」が、北朝鮮の核開発計画推進を助けたとされ、米国司法省は、「丹東鴻翔実業発展公司」と4人の責任者を正式に提訴しています。その理由は、同企業と責任者が、国連の北朝鮮制裁の禁令に違反して、マネーロンダリングと核計画に必要な物資を輸出したというものです。

     政治的な観点から言えば、米国が、このならずもの国家に対して、次第に圧力を増していくやり方は完全に正しいのです。しかし、それには以下の様な幾つかの限界があります。

     第1に、韓国の北朝鮮に対する態度を考慮しなければなりません。韓国は金大中大統領と盧武鉉大統領時代に北朝鮮に「太陽政策」を実施しました。
    これは、軍事衝突を望まず、北朝鮮政権の早期崩壊も望まず、援助活動を通じて、北朝鮮の改革開放を進め、最後に、南北統一を実現するというものです。この政策は基本的に失敗しましたが、韓国民衆の主流は依然として、現状維持を望んでおり、それどころか、統一を望んではいません。というのは、東西ドイツの統一経験を目の当たりにして、韓国人も統一が韓国に大変な重荷を背負わせることになって、生活水準が大幅に下落することを知ったからです。もし北朝鮮が攻撃してくるなら、韓国青年も自衛のために立ち上がるでしょうが、しかし自分たちから北朝鮮を攻撃することを願ったりはしないのです。現在、朴槿恵が下野し、THAADミサイルシステムに反対する声がまた高まるのも、「太陽政策」の影響が大変深いものだからです。

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     第2に、北朝鮮に対して、軍事的打撃を与えようとした場合のいくつかの大きな危険を考えなければなりません。一つには、北朝鮮の「2次反撃能力」を完全に消滅させることはできないことで、北は、米国の第1次攻撃から生き残った攻撃力を、韓国や日本使用し、一般市民や米軍に重大な死傷者がでかねません。二つには、米軍は独力では、北朝鮮に対する地上攻撃で、全面的に軍事基地を占領するわけにはいきません。イラク戦争の中後期に、米軍はサダム・フセインの残存部隊が、市民に間切混んで攻撃してくるのに、ほとほと手を焼きました。

     第三に、米国の財政が、終わりなき戦争をサポートできません。

    2001年、小ブッシュ大統領が登場した時、米国の負債は5.8兆ドルで、彼が退任した時、10.6兆ドルになりました。オバマが退任したときには20兆ドル近くになりました。もし納税者1人当たり平均で計算すると、16.7万ドル(約1800万円)になります。

     3月16日、トランプが議会に提出した政府予算のうち、社会保険、老齢医療保険制度、医療補助計画などの福祉関係の支出は、減らせない支出で、連邦総予算の7割を占めます。その他の、国防省、国土安全保障省、退役軍人省の他の、全てのあらゆる連邦機関は支出削減に直面しており、環境保護庁の削減幅は31%、国務院は29%で、そのうちの対外援助は大幅に削減され、公務員グループは恐慌をきたしたばかりか、国連も米国の国連援助金が減るのを心配しています。このような状況のもとで、戦費支出は問題となるでしょう。

     米国の、死傷を減らすためのハイテク戦争技術は、極めて高くついています。2015年1月1日の雑誌「TIME」の「The True Cost of the Afghanistan War May Surprise You」(アフガン戦争のコストは仰天もの)によれば、議会の研究機関によるアフガンとイラク戦争の経費は1.6兆ドルですが、ハーバード大学の経済学者リンダ・ビルメスの2013年の計算だと、これをはるかに超えた金額になります。彼女は、戦争は、現役軍人、退役軍人とその家族に提供する長期的医療保険、戦傷による障害賠償、軍人恩給、そして社会と経済コストを含むべきだとしています。この基準で計算すると、アフガン戦争とイラク戦争のコストは、4兆〜6兆ドルの間になります。

     米国の現在の財力で、果たして戦争が可能かどうかは、おそらくホワイトハウスが、考えなければならない大問題です。

     米、中、北朝鮮、韓国の、半島の核の脅威に対する立場や、戦争がいったん始まれば、誰もその終わりを見通せないという特徴から、この問題を解決するのは単純な軍事的問題ではなく、複雑な政治問題です。米国にとっては、外交ルートで解決の道を探すのが上策です。米国が果たして北朝鮮の戦略に対して、我慢ならなくとも、現在はただプレッシャーを強めるしかなく、そのほかのことは「歩きながら考える」しかないのです。(終わり)

     拙訳御免。
     原文は;朝核威胁背后的四国演义 http://www.voachinese.com/a/nkorea-20170326/3782664.html

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