• 程暁農★2020の春は疫病から 2020年1月27日

    by  • February 11, 2020 • 日文文章 • 0 Comments

     今年の正月(旧)は、 「疫病神の暴虐の春」になってしまった。 流行が始まった武漢市政府は「口封じ」と「大本営発表デマ」にもっぱら力を入れた。 

     そうして、 しばらくの間「社会の安寧」を維持して、 全く民衆に警戒させようとはしなかった。 そのおかげで、 疫病が武漢で大爆発。 国内各地から国外にまで拡散した。 武漢市も湖北省の多くの街も現在、 都市封鎖されている。 が、 時すでに遅い。 2月になったら、 この疫病神の全体の姿が見えてくるだろう。 

    ⑴ 「武漢肺炎」の旅

     正月になって、 また特別な肺炎が中国で暴れまわっている。 そして、 国際旅客が欧米やアジアの多くの国々に向かっている。 現在、 中国国内の華人のスマホは、 「武漢肺炎」関連ニュース一色だ。 政府公表データでは、 国内各地で、 確認患者数は、 1月21日に24個所で440例。 それが、 1月25日には、 24地点で全国確定診断例は1377例。 4日間に200%増えてしまった。 死亡者は41人。 

     香港大学の公共衛生学院の高本恩教授は、 中国新聞周刊の取材に答えて「現在の計算だと、 感染者は7〜10日で倍になる。 入院した新型コロナウィルス患者の死亡率は大体14%」と答えている。 

     政府側が公表した確認数字は、 ものすごく低く抑えられている可能性が高い。 というのは、 武漢を含む多くの地方で、 全部の患者に対処しきれていないか、 確かめる診察技術がないかなのだ。 

     この肺炎は新型コロナウイルスによって引き起こされ、 発熱、 肺の感染、 呼吸困難などの症状を呈する。 病原がウイルスで、 細菌ではないので有効な治療薬がない。 ただ自分自身の抗体に頑張ってもらって、 症状が寛解するのを待つしかない。 

     そして、 相当長期間、 人体に潜伏するので、 感染した老人は比較的容易に発病する。 体の丈夫な人は、 感染したとしても発病しないまま、 他人にうつしてしまう危険がある。 それどころか、 ウイルスが検出できない場合もある。 感染は主に、 近距離の接触、 会話、 食事を共にするなどの際の飛沫感染だ。 

     去年12月8日に、 武漢市の江漢地区にある華南海鮮市場で爆発的に広がった。 現在、 この市場は、 1月1日に閉鎖されており、 今は唯一の感染源ではなくなっている。 病気にかかってもはっきりした症状のない人が、 ウイルスのホストになってしまう。 そうして人と人での接触でウイルスが後半に広まる。 つまり、 人から人への感染だ。 

     例えば、 武漢市では10数人の医療関係者が感染したが、 彼らは必ずしも海鮮市場に行ったわけではなく、 患者から感染している。 

     国外で感染が確認された患者は、 みな武漢を訪れている。 しかし、 必ずしも海鮮市場には行っていない。 人から感染させれられた。 2003年の似たようなSARS流行時の痛い教訓があるから、 中国人は、 新たなSARSの来襲に対して、 ピリピリし始めている。 

     武漢市の人々は当然、 自分たちの身に危険が及ぶのを恐れ、 当然、 新年どころではないし、 他の都市にも流行への恐怖は広まって、 春節は、 疫病神の春になってしまった。 

     ⑵ 口封じと「官製デマ」で流行爆発

    「武漢肺炎」の最も早い症例の発生は、 去年12月8日だった。 しかし、 地元の公共衛生部門の注意を引くことはなかった。 

     おそらく最初は、 病院側が新たな病気に対する警戒感に欠け、 いつもの当たり前のインフルエンザや普通の肺炎として措置したのだろう。 しかし、 続く20日間に似たような症例が次々に発生し流行拡散の兆しが見え始めた。 だが、 現地政府の関心は流行の阻止ではなく、 いかにして大衆に真相を知らせないでおくかだった。 

     去年の12月30日になって、 武漢市衛生局がやっと「原因不明の肺炎」に関する文書を出して、 病院に注意を呼びかけた。 この文書はたちまちネット上にアップされ、 SNSを通じて、 広範に読まれた。 民間でも関連情報を交換するようになって、 ついに社会に真相が暴露された。 そこで、 武漢市衛健委員会は初めて、 「最近、 多くの肺炎症例が起こり、 華南海鮮市場と関連しているようで、 これまでに27例発生して、 7例が重症であるが、 他は病状が安定している」と発表した。 

     同時に、 武漢市政府は「口封じ」にかかった。 今年の1月1日に、 武漢警察は公開で、 「調査の結果、 8人の違法な者を法に従って処分した」と発表。 警察は、 さらに「デマで、 社会秩序を乱した違法行為であり、 警察は法によって調査し、 決して容赦しないのだ」とも宣言した。 

     中国では、 何がデマかは、 事実として根拠があるかどうかではなく、 政府側が決めた「宣伝の範囲」によって決定される。 政府側の宣伝に合わない言論は、 デマとされる。 武漢公安局のように警察が「捜査の上デマだった」とされる。 しかし、 もし現地の政府が真相を隠そうとして、 偽情報を流しても、 これは政府側のつくったデマだが、 これは合法であり、 当然、 追及はされない。 

     1月22日に、 武漢市衛健委員会サイトに、 18回目の肺炎流行に関する通知が出出た。 しかし、 それまでの1月15日以前の8回の報知では、 人から人への感染を否定し、 政府側は「現在のところ、 はっきり人への感染の証拠はない」と称していた。 だから、 武漢の多くの人々は安心して、 全て、 大型の集会活動を含む、 これまで通りの暮らしを続けた。 

     武漢政府は、 「口封じ」と「官製デマ」によって暫時、 社会の「安寧」を維持し、 民衆はいささかも防衛心を持たなかった。 しかし、 病気のほうは、 密かに素早く武漢に広がり、 大爆発してしまったのだ。 

     もし現地の公共衛生管理部門が、 より早く察知し、 去年の12月に試験を行って原因を突き止め、 大衆に告知していたならば、 現在ほど悲惨な状況にはならなかっただろう。 

     つまり、 鈍くて愚鈍、 無能で横暴な役所が、 流行蔓延を軽減できたはずの貴重な一カ月をむざむざと浪費してしまったのだ。 現在、 武漢の各病院は人々が山のように押し寄せている。 患者数は、 はるかに病院が対処できる数を超えてしまっている。 多くの病人は、 医者にも行けず、 社会のパニックは日増しに深まっている。 

     ⑶ 「甲級」対応とは

     初めての症例から一カ月後、 武漢市政府は、 1月7日の夜9時に、 専門家が新型コロナウイルスを検出したと発表。 1月9日には、 武漢では、 それ自体、 新たなるSARSの登場を物語っていた。 しかし、 またしても防疫の時期を失してしまっのだ。 

     この流行拡散の過程では、 患者や無症状のウイルス保有者には、 一週間から数週間もの潜伏期をもっている。 もし、 素早い拡散防止措置が取られていれば、 拡散の可能性を極めて少なくする可能性があった。 しかし、 武漢市と湖北省の当局者の注意はそこにはなかった。 

     1月13日に、 香港特区政府が派遣した代表団が武漢に来て、 病状を調査し、 香港では防衛措置がとられた。 これに同行して、 病院を取材した香港メディアのメンバーは14日間の隔離を受けた。 

     1月13日から、 タイ、 日本などの国家、 地域で次々と武漢の新型コロナウイルスが輸出されたケースが明るみに出た。 

     1月14日、 武漢市はやっと飛行場、 鉄道の駅、 長距離バスの駅、 港などで赤外線温度測定器を35台設置。 手持ちの温度測定器300台余を、 武漢から離れる旅行客を対象に、 体温を測定し始めた。 この措置は、 武漢を離れる患者がウイルスを持ち出し蔓延させるのを防止するために体温を測るものだった。 

     同日、 ロイターは、 世界保健機関(WHO)が、 新型コロナウイルスはすでに、 一定程度の人から人への感染すると報じた。 しかし、 中国政府が依然として、 「人から人への感染の証拠はない」と言い張った。 そのためにWHOも、 北京の言う通りに口を合わせるようになってしまった。 

     1月20日から、 広東、 北京、 上海などでも症例発生の通報があり、 北京のトップレベルから指示が下りた。 国家衛生健康委員会もやっと、 流行を宣言。 「武漢肺炎」は新型のコロナウイルスで、 それによる肺炎は伝染病「甲類」として管理されることになった。 

     この時までに流行は、 相当深刻化していたが、 当局は依然として、 肝心な伝染病の防衛概念を、 はっきりさせなかった。 

     中国では何が伝染病の甲類なのか? 中国の「伝染病防治法」の規定では、 甲類伝染病は、 ペストやコレラがそれだ。 この2種類の悪性伝染病は、 これといった治療手段がなく、 その伝搬速度と死亡率が極めて高いの。 この甲類伝染病に対しては通常、 隔離し、 発生地域を遮断する対策がとられる。 現在、 武漢肺炎は「甲類管理」が実行されるようになった。 つまり流行状況が深刻で、 非常の手段を取らざるを得ないところまで来ているということの証明だ。 

     ⑷ 流行が広まってからの都市封鎖

     武漢肺炎と17年前に、 全国を震撼させたSARSには多くの共通点がある。 

     その一:どちらもコロナウイルスによって引き起こされ、 動物から人、 人から人に伝染する。 人口流動によって、 後半に伝わり、 冬に爆発する。 

     その二:流行病の発病ルールがSARSと高度に似通っている。 (香港大學新発生伝染性疾病国家重点実験室主任と流感研究センター主任の管軼の見方)

     その三:流行病の制御にあたり、 まず事実に蓋をして認めない。 疾病が広がり、 国際的に拡散して、 外国が注目してから、 ようやく指導者からの指示がある。 このために病例が突然増える。 

     その四:反応の鈍さ。 流行病の潜伏期には全く反応せず。 いったん流行が全国で爆発して、 非常手段をとる。 

     その五:民衆が、 役所が病気を権力で隠そうとすることに対して不満を持っている。 

     その六:全力を挙げて隠蔽するが、 突然、 全力を挙げて大事に当たるに変化して、 全国の専門家や医療関係者、 軍隊の医学関係者を、 疫病発生区域に投入。 大量の重病人の処理に当たらせる。 疫病の流行の真実を分析させ、 非常用施設を手配させる。 

     1月23日に武漢市が「都市封鎖」の命令を奉じて、 突然、 全市の空路、 鉄路、 長距離バス、 省境の道路、 公営交通をストップさせた。 市民に市を離れることを禁止、 湖北省内の多くの高速道路は封鎖された。 

     24日午後2時に、 湖北省はすでに15の市と武漢と通じる公共交通手段を封鎖た。 疑いもなく、 「羊が逃げてから柵を修理する」(後の祭り)である。 

     これよりひと月前から、 病気の流行に伴って、 他の省からの労働者や、 冬休みの学生、 難を逃れようと言う中産階級、 旧正月休暇で親戚を訪ねる人々などを含む大量の人口は、 ずっと外部へと向かっていた。 航空機で武漢を離れた人だけでも数十万人だ。 武漢と湖北省から、 外へ流れ出た大量の人口が、 流行を全国に広げて、 流動する「伝染源」になってしまった。 

     武漢は、 確かに流行の拡散源だった。 しかし、 人口の国内、 国際的流動によって、 ウイルスはすでに国内外に拡散し、 各省各市の広大な範囲に、 ますますウイルス感染者を作り出した。 26日の朝、 チベットを除く全ての国内の省と市に症例が発見され、 さらに2000人を超える感染が疑われる患者が診察を待っていた。 

     明らかに、 武漢肺炎は、 もはや単純に市内や省内に拡散したなどというものではなく、 事実上、 省外から国外へと拡散する段階だった。 

     もし、 武漢の華南海鮮市場から感染した人が、 第一世代感染者だとすれば、 、 現在ではウイルスに無関係だった第二世代も感染し、 第二世代はいままさにさらに多くの新患者を作り出している。 この分では、 第N世代までいくらでも行きそうだ。 

     武漢流行の爆発後、 武漢人口の外地移動は、 武漢肺炎を各国にもたらした。 1月25日の朝6時現在で、 タイ、 シンガポール、 韓国、 日本、 米国、 ベトナム、 フランス、 ネパール、 フィリピン、 マレーシア、 英国、 メキシコ、 ドイツ、 フィンランド、 オーストラリア、 イタリーなどの国で、 武漢肺炎患者が確認されている。 

     中国疾病予防管制センターの専門家によると、 2月が流行爆発の頂点になると言う。 この判断から今までを見ると、 我らが今見ているのは、 武漢肺炎の初期段階に過ぎない。 SARSより深刻な疫病はまさに欲しいままに危害を加え、 2月になって、 やっとその全貌が見えるようになるのだろう。 (終わり)

    原文は:评论 | 程晓农:2020春“劫”瘟难

    中国 何清漣

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