• ★「武漢肺炎」名称抹殺 中国(中共)の虚しい努力 2020年3月7日

    by  • March 7, 2020 • 日文文章 • 0 Comments

    3月6日までにWorldmetersコロナウイルスの情報では、 武漢肺炎は、 すでに6大陸の96国家に拡散。 欧州での流行は急を告げ、 米国の病例も急増、 韓国、 イランでは猖獗を極めています。 しかし、 北京はこの”チャンス”に、 武漢肺炎という、 この人類の厄災の歴史の起源を改変しようとしています。 

     その手段は二つです。 一つは徹底的に「武漢肺炎」という名称を、 抹殺すること。 もう一つは、 習近平中国国家主席の「このウイルスの発生の源を追求すべきだ」との発言です。 これは「身代わり羊」探しによって、 中共が国内世論をコントロールする狙いです。 ターゲットは米国です。 

    中国外交部(外務省)のスポークスマン・趙立堅は、 3月4日、 「武漢肺炎」は、 メディアが中国(中共)に、 流行災害の罪を着せるための下心がある言葉だと主張しました。 

     なぜ今になって、 よその国々が今回世界を席巻しているこのウイルスの「武漢肺炎」という名称を、 中国がことさらに嫌がるのでしょう? それは、 一つには、 世界が、 今回のウイルスと中国を結びつけるのを消し去りたいからです。 

     「武漢肺炎」という呼称は、 もともと中国が創ったものでした。 今年初、 流行が爆発し武漢に蔓延して全国がパニックになり、 SARSの変種の新型ウイルスだと疑われた際に、 中国の全メディアが「武漢肺炎」(Wuhan virus)と呼んだのです。 

     当時、 習近平は、 肺炎流行の隠蔽したという非難でお尻に火がついた状態で、 ”消火活動”に必死で大忙しでした。 本人も周囲のブレーンたちも、 この「武漢肺炎」という名前のもたらしかねない「政治的影響」までは頭が回らなかったのです。 

     そして、 「新型コロナウイルス」という名称が登場した時には、 武漢肺炎はすでに、 全世界のメディアで通称になっていました。 そこで、 中国政府は突然、 この名前は国家のイメージを損なうものだと気がつき、 政府の決めた「新型コロナウイルス肺炎」、 略称「新コロナ肺炎」を公式名称として使用して、 中国との関連連想を避けようとしました。 

     テドロスWHO事務局長は、 中国のこの意図を、 たちまち敏感に感じ取り、 まず、 略称を「2019ーnCoV」としました。 続いて、 2月11日、 世界衛生専門家会議の席上で、 「武漢肺炎ウイルス」は正式名称を「COVID-19」(2019新型コロナウイルス疾病)だと決めました。 COVIとは@「corona virus」の略で、 Dは「disease」の頭文字、 2019は年号です。 

     この名称が登場すると、 多くの人々が、 疫病対策が焦眉の急なのに、 中国政府は中国のイメージを粉飾することを忘れず、 今回の流行に政治的な一線を引いたと疑問視しました。 「MERS」(中東呼吸器症候群)が中東人を侮辱することにならないのに、 なぜ「武漢肺炎」に、 中国政府は「ポリコレ」的なこだわりを見せるのか疑問の声が上がりました。 

     しかし、 多くの中国人は、 この命名を大歓迎しました。 名前さえ変えれば、 この病気の来源が、 中国ではなくなって、 白い目で見られることもなくなるだろうと思ったのです。 これは、 当然、 「阿Q正伝」の主人公式の自己慰撫術です。 

     「COVID-19」が登場したことで、 メディアには3つの名称が混用されるようになりました。 武漢肺炎、 新型コロナウイルス肺炎、 「COVID-19」です。 この三つは、 もともと同じものですし、 世界はそんなに簡単に忘れません。 

     疫病流行が中国のウイルス保持者が国境を超え、 海を渡り、 世界にウイルスを拡散させました。 米国は中国旅行者に対しての制限を今も解除していません。 たとえ「武漢肺炎」と呼ばなくても、 世界はウイルスの発祥地がどの国だったかを忘れはしません。 

     しかし、 中国は、 世界各国からの資本に対して、 以前の栄光を取り戻し、 天朝の意気盛んなところを見せなければなりません。 中国の疫病流行を早く忘れさせるための「身の潔白化証明」を焦っていました。 

     私が以前、 ツイッターで書いたように、 疫病根絶の起承転結4部曲を奏でたのです。 まず、 「喪事喜弁」(訳注1;悲しいことでも喜ぶふりをしてみないことにする)、 次に「米国の陰謀」、 そして、 「中国は又しても勝利した!」という順序を経て、 今では大々的に「中国は全世界を救った(世界は中国に感謝せよ)」と言い出しています。 

     こうなると、 「武漢肺炎」という呼称は、 いかにもウイルスの来源を表していて、 都合が悪いのです。 趙立堅が外交部スポークスマンとして文句を言う前に、 中共は、 素早くも五毛軍団をツイッターやフェイスブック上に登場させました。 そして、 学校の先生が宿題を直させるように、 「武漢肺炎」の文字をみるや「WHOが新型コロナウイルスCOVID-19と決めたのだから、 武漢肺炎を使ってはならない、 と直させていました。 

     私は、 自分のツイッター上で、 何十人ものこういう人に会いました。 ですからその回答用に「中国に恥を忘れさせないために、 そして、 武漢肺炎によって非業の死を遂げた人々のために。 さらに流行期間中に、 様々な理由で自殺したり死んでいった人々のために、 私は武漢肺炎という言葉を使い続けます」とツイートしました。 

     ★ウイルスの責任を他人に押し付けるために

     「武漢肺炎」の文字にカンカンに怒り、 しつこくこだわるのには、 北京には、 もっと深い目的があります。 中国で発生した武漢肺炎が多くの国に損害を与えたので、 中国はこれを誰か別人のせいにしなければならない。 そのための身代わりを必要としているのです。 

     最初の「ゼロ号患者」は誰か?ウイルスの来源はどこだったのか、 については、 武漢肺炎流行の最初から、 中国国内、 国際社会でずっと論争が起きていました。 

     国内の民間で疑問を持った人々は、 英語の論文やウイルス学会の資料を含めて、 真剣に「コウモリ女侠」と呼ばれた疫学者の石正麗(中国科学院武漢ウイルス研究所研究員)や、 武漢P4ラボの過去の数々の出来事を調べあげました。 

     そして、 早くから、 これは武漢P4実験室から漏洩したものだと認定しました。 意見が異なったのは、 ラボが故意に漏出させたのか、 それとも別に原因があったのかという点と、 さらに少数の人々は、 習近平のライバルが手を回したと見る人々もいました。 

     国外の論争は主に、 ウイルスの標本に関してでした。 論争に加わった人は主に、 中国のウイルス研究に詳しい専門家でした。 ラトガーズ・ニュージャージー州立大学の生物学者のリチャード・オーブライト(Richard H. Ebright)は、 雑誌ネイチャーが、 武漢ウイルスにコウモリウイルスの実験結果に注目しました。 

     今年1月BBCのインタビューに、 彼は、 遺伝子の並び方から見ると、 今回の爆発的なウイルスと、 武漢ウイルス券k週初が、 2003年に雲南省の某山の洞窟で採取したコウモリのコロナウイルスのRaTG13と大変近いもので、 全遺伝子の96.2%が共通だと答えました。 

     現在のウイルスのDNAシークエンシングでは、 この遺伝子が人工的に改造されたといういかなる証拠もないとして、 「その意味は、 このウイルスは現在、 二つの場所にある、 ということ。 雲南省の洞窟と武漢のウイルス研究所のラボラトリー。 ……2013年から武漢ウイルス研究所に今まで保存されていたということ」と述べています。 オーブライトは、 今回の流行ウイルスがラボから漏れて人に感染したという可能性を排除するものではないとしています。 

     鳥インフルエンザが猛威をふるった2006年8月に、 医療分野の研究者たちによって設立されたインフルエンザウイルス遺伝子データベース(GISAID)は、 毎日、 新型コロナウイルスの進化を更新しています。 

     3月6日までに、 すでに179の新型コロナウイルスの遺伝子配列がこのデータベースに登録されています。 現在までに発見されたあらゆる新型コロナウイルスの共同の祖先は、 すべて武漢の新型コロナです。 つまり、 世界各地で、 現在発見されている新型コロナウイルスは、 みな武漢の新型コロナウイルス由来です。 

     こうした疑いようのない事実でも、 中共は否定しにかかります。 武漢の都市封鎖の数日後、 中国ネットには「武漢肺炎、 SARS、 遺伝子爆弾 — 大国同士の争う生物兵器戦争の暗い影」という記事が掲載されました。 

     まず、 SARSの世界流行の回顧から、 .厳然たる事実として「SARSは中国人を偏愛した。 中国人、 シンガポール人(中国系の国)、 米国の華人、 カナダの華人など、 特定の人種だけSARSは攻撃した。 O—M175遺伝子を持つのは漢民族だけだ。 米国人、 日本人、 欧州人はSARSの特殊免疫を持っていた。 この17年前のSARSと同様、 武漢肺炎は中国人・華人だけを狙ったもの。 今までの症例はすべて華人だ」としています。 

     この筆者の結論は「これは米国が華人に対してしかけた生物化学兵器戦争だ。 目的は地球上から華人を排除するためだ、 としています。 

     この記事の前半は、 実は、 SARSがラボから漏れ出した可能性があるという事実を無視しており、 後半は、 現実が否定しています。 というのは、 現在、 武漢肺炎ウイルスは世界に広がって、 欧州も米国も汚染の最中にあるからです。 

     でも、 これが出た時には、 大部分の中国人の目には「聖書」のように移って、 グレート・ファイア・ウォールの中に閉じ込められて、 世界の情報に接することのできない中国人や、 中国語情報しか読まない中国人には、 大変、 歓迎されました。 

     このシナリオの考え方は、 中共が流行期間に世論コントロールしようとしていた4部曲の第二段階の「米国陰謀論」です。 ただ、 当時、 習近平は苦境にありました。 武漢市長だった周先旺が1月27日に、 CCTVの取材に対して流行状況を隠蔽したのは、 地方政府の責任ではないと答えたのと、 湖北省の官僚集団も、 地方メディアで、 責任は中央政府だと言ったことから、 国外世論やSNSでは、 習近平が最高責任者だと認定したからです。 

     習近平は、 三つの手管でなんとかこの局面を打開しました。 李文亮医師を「ホイッスルブロワー」(最初に警告する人)と認め、 受け身から攻勢に出たこと。 解放軍の首席生化学者の陳薇少将に、 武漢ウイルス研究所を接収管理させ、 湖北省と武漢市のトップをすげ替え、 すぐさま流行状況、 災害状況の情報をコントロールするいつもの手口を使ったことです。 

     それは、 全国からの医療部隊派遣や、 医療関係者が自らの安全を顧みず、 頑張っているかなどを宣伝しまくって、 政府がいかに事態を重視しているかというキャンペーンを行って、 真相を「かき乱して隠しおおせる」いつものやり方です。 

     また、 どんどんいわゆる「専門家」たちに論文を出させて、 ウイルスは湖北のCDCが勝っていた浙江と湖北のコウモリだとか、 コウモリに触れたネズミだとか、 ウイルスの来源を中国語世界のごった煮状態にしてしまったのでした。 

     1月26日、 中国当局は、 流行がターニングポイントを迎えたと宣言しました。 毎日の患者数の増加が、 中国国内より海外の方が多くなったのです。 そして、 中国からのウイルスの輸出先だった韓国やイランから逆に発症者が中国にやって来る「被害国」となったのでした。 

     これを下敷きに、 中国の専門家も援護射撃に立ち上がりました。 「中国の防疫の至宝」と言われ、 国家衛生健康委員会高級特別専門家グループ長の肩書きを持つ鍾南山は、 地元の広州で2月27日、 記者会見を開きました。 そこで、 「流行について、 自分はまず中国を考え国外のことは考えなかったが、 今の状況を見ると、 流行が中国で初めて見られたが、 必ずしも中国が発生源とは限らない」と発言しました。 

     以後、 ウイルスの来源は、 米国だという話が中国のソーシャルメディアの微信上には、 山のように登場しました。 

     この後、 環球時報が「新型コロナウイルスの発祥地は、 現在のところ不確定。 中国が汚名を背負う必要なし」と続きました。 韓国の朝鮮日報によると、 習近平は、 「国家の安全に関わる、 社会の安定と発展に対する重大な挑戦であり、 全面的にルールを制定して、 ウイルスの原因、 伝播経路の疑いのある中間宿主の動物に対する研究分析を行うべきだ。 AI(人工知能)やビッグデータを活用して来歴を明らかにせねばなあに」と語ったといいます。 

     しかし、 武漢肺炎の来源が中国だということは疑いのない事実です。 テドロスWHO事務局長は、 ミュンヘンの会議で、 中国のために国際社会に 「中国は自己犠牲によって、 世界で初めての疫病流行抑制国になった。 世界が防疫の準備をする貴重な時間を稼いだ」と言いました。 はからずも、 中国が言いたくても言えなかったことを代弁して、 「中国はウイルス発祥の地ではない」をプロパガンダから「事実」にしてくれたのです。 

     しかし、 この言い草は、 中国の国内では受けても、 世界では誰も買わないでしょう。 

     中国がウイルス外来説を言い出して以後、 ヴォイス・オブ・アメリカの記者が、 コロンビア大学医学部のアーロン・ダイアモンド・エイズ・リサーチセンターの創設者で、 中国系学者の何大一教授をインタビューしました。 

     何教授は、 大変はっきりと「SARSと新型コロナウイルス、 他の動物から見つかった新型コロナウイルスに関しては、 いささかの疑問もなく中国起源だと自分は思っている」と答えています。(何大一 新冠病毒起源于中国)  

     中国は、 日増しに流行状況がひどくなっていく国々に、 情報や医療技術支援を行なって、 国際的イメージを回復しようとしています。 これは、 中国が当然なすべきことです。 なぜなら、 流行は畢竟、 中国から起こったものだからです。 

     しかし、 それで、 今回の人類の災難の歴史の始まりを書き換えようとして、 高飛車に「世界は中国に感謝すべきだ」などというのは、 恥知らずな行為です。 

     インターネットには、 これまでのいきさつが記憶されています。 そして、 全世界のウイルス学者は山ほどいて、 中国といえども全ての学者を買収することも、 口封じをすることもできません。 

     国家の品格はお金で買うことはできませんし、 ましてやすごんだりごねたりして得られるものではない、 ということを中国は知るべきです。 (終わり)

     原文は:何清涟:北京改写武肺灾难史 注定徒劳

    中国 何清漣

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    これまでの何清漣さんの論評の、翻訳はこちら。過去のものはウィンドウズやMacのサファリでは、句読点が中央配置になります。Macのchromeがおすすめです。なお、「拙速」でやってますので誤字、脱字ご勘弁。(電子本の方は校閲して直してあります。多分w) なお、お気付きの点がございましたらお知らせください。ツイッター → @Minya_J。

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