• 程暁農★各国が伝染病の蔓延理由を追求し始めた 2020年4月6日

    by  • April 7, 2020 • 日文文章 • 0 Comments

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     新型コロナウイルスの蔓延が世界を覆っているが、  禍の元は武漢だった。  中国共産党(中共)の研究者は伝染病の蔓延と爆発を予想しており、  武漢でも事前に防疫の演習が行われていた。  しかし、  中共はずっと自国イメージの維持のために、  伝染病の蔓延の実情を隠蔽し、  嘘情報を流し続けて、  伝染病の蔓延をまず自国から、  そして世界に広げてしまった。  多くの被害に遭った国々は、  今回の伝染病の蔓延がなぜこんなに深刻に世界に広まったか、  その原因を真剣に追求しはじめた。 

     ★⑴ 真相追及が始まった

     伝染病の蔓延が世界的になって、  各国は、  その爆発に対応するのに必死だが、  一方で、  伝染病の蔓延の原因を真剣に追及し始めている。  関心の焦点は二つだ。  伝染病の蔓延はどうして起きたか? そして、  ウイルスはどこから来たか、  だ。 

     2日前に、  フランスのマクロン大統領とトランプ米大統領は、  国連の常任理事国でネット会議の開催し、  疫病激発地域の防疫措置と、  国連の枠組みの強化への協力、  新型コロナウイルス(中共ウイルス)肺炎の蔓延対策を話し合うことを希望した。 

     ドイツなどの安全保障理事会非常任理事国も、  新型コロナウイルスの流行蔓延についての安保理会議を提案した。 

    前者の勧告は実を結ぶことは期待できず、  後者が実施されれても、  口先ばかりの問題討議になることが予想される。  伝染病がどのように広がっているのか、  ウイルスがどこから来ているのか、  信頼できる情報がなければ、  コンセンサスは得られず、  国連安全保障理事会であろうと常任理事国であろうと、  伝染病対策の国際協力の強化に焦点を当てた会議は単なるその場限りに過ぎない。 

    そして、  この二つの問題の重要な情報は、  国際社会に対し不正直な中共の手中にあり、  流行が深刻であればあるほど、  真実を隠蔽しようとする姿勢が強まる。 

     中共外務省の趙立堅報道官は「米軍が中国に伝染病を持ち込んだのではないか」とナンセンスな発信をしていたが、  この主張はフェイクニュースを広める仕業だと国際メディアに批判され、  米国務省は中国大使を召喚して抗議した。 

     中共は、  伝染病による国際的な圧力の下で「他人に罪をなすりつける」ことを試みてきたが、  現在の情勢では、  そのような愚かさは、  より強い非難を招くだけである。 

     伝染病の流行が最初に武漢で爆発したことは、  否定しようのない事実である。  英国放送協会(BBC)の昨日の報道によれば、  「多くの権威ある科学的文献によれば、  武漢での疫病爆発が他の外国から来たということを明らかにするデータはない」だ。 

     ★⑵ 武漢ウイルスは一年前に感染爆発を予想

     流行の起源が中国であることは間違いないので、  実際にウイルスがどこから来たのかをたどるには、  武漢から始めるしかない。  しかし、  中共は歯を食いしばって真相は言わないだろうから、  他の国が独自の調査を行うことは実は難しい。 

     武漢肺炎の発生後、  米国は専門家の派遣を提案したが、  中共はこれを全面的に拒否し、  ウイルスサンプルや流行データ、  医療記録などの重要なファイルは、  中共が徹底的に隠そうとしている。  だから国際社会が、  どんなに頑張っても、  初めから進展は望めない。 

     当初、  2020年1月22日、  中国疾病管理予防センター長は、  記者会見で、  武漢市江漢区の華南海鮮市場で違法に販売されている野生動物がウイルスの発生源であると述べていた。  しかし、  武漢感染症病院金銀譚委員の黄朝林副院長らによる初期確認患者41人を対象とした研究で、  12月1日に浮上した症例は華南海鮮市場やその他の確認患者とは無関係であることが明らかになり、  発生源は必ずしも市場の動物からではないことが示唆された。  これは、  1月24日に医学誌「ランセット」(The Lancet)に発表された。 

     その後、  武漢市にある中国科学院ウイルス研究所は、  新型コロナウイルスの研究プロジェクトを進めており、  国内外の注目を集めている。  報道によれば、  同研究所は、  最高レベルのバイオセーフティ保護を持つ中国初の実験室を持ち、  国家健康衛生委員会が指定する「国家微生物菌毒種保管センター」を持っている。 

     さらに注目すべきは、  武漢での発生の約1年前の2019年3月2日、  同研究所の研究者は、  西側の英文学会誌「ウイルス」に掲載された論文の中で、  「コウモリ由来のコロナウイルスが、  再び次のラウンドの発生を引き起こすと広く信じられており、  中国が発生場所となる可能性がある」と書いていることだ。  「直面する挑戦は、  それがいつどこで爆発しても、  我々は拡散を防がなければならないということだ」と。  論文の著者4人はいずれも研究所の特殊病原体・バイオセーフティ研究室の研究者で、  北京の中国科学院大学の学生で、  関連論文をいくつか発表していることで知られている石正麗が含まれている。 

     これらの人々が発表した研究結果は、  研究所が疫病流行の爆発をよく把握していることを示している。 

      2019年9月18日、  武漢税関が武漢天河空港で緊急処置演習を開催した。  内容は、  疫学的調査、  メディカルスクリーニング、  一時的な隔離エリアの設定、  隔離留置、  患者転送、  衛生処理から多くの連環作業を実践し、  新規コロナウイルス感染症処理の全プロセスを具体的に配置した(「軍人オリンピック航空港専用チャンネル開通試験」(军运会航空口岸专用通道开通测试、  『湖北日報』2019年9月26日付)。  この新冠ウイルス感染症対策演習から2カ月以上が経過した頃、  武漢では、  この地方政府がまるで占い能力でもあったかのような鬼気迫る事態が発生したのだ。 

     ★⑶ 新冠ウイルス研究所は軍の管理下に置かれた

     世論が病気の原因となるウイルスが武漢から来たものかどうかを疑問視している時に、  RFI(フランス国際ラジオ)中国ウェブサイトは、  2月8日、  「中国の生物化学兵器防衛の専門家の陳薇少将が最近、  武漢P4ウイルス研究所を引き継いだ。  これによって武漢P4ウイルス研究所と軍との間の可能性のあるつながりが明らかになった」と報じた。  (陳薇少将に次いては、  近藤大介「新型コロナワクチン」中国人民解放軍が世界に先駆けて開発した背景 参照)

     陳薇少将は現在、  軍医科学院生体工学研究所の所長を務めており、  1991年に清華大学を卒業して修士号を取得、  同年4月に陸軍に特別採用され、  陸軍に入隊してから20年以内に少将に昇格した。  彼女の軍医科学院生体工学研究所は、  2016年に人民解放軍(PLA)の中国解放軍後方勤務本部の下にあったが、  2016年に軍制改革が行われ、  中国解放軍後方勤務本部が廃止され、  中央軍事委員会兵站部が設置されたので、  軍医学校は中央軍事委員会兵站部に移管された。  2017年には、  再編されたばかりの軍事科学院に統合された。  陳薇の生物工学研究所は中国科学院武漢ウイルス研究所のカウンターパートナーであり、  彼女はその地位と少将という地位から、  軍の生物兵器防御の主席専門家であると考えられる。 

     1月23日に都市封鎖された直後に”落下傘降下”したタイミングとプロセスは、  微妙なものだった。  天河空港が閉鎖され、  民間便がない1月25日に武漢に到着したことは、  彼女の武漢行きは、  軍命令であり、  任務が緊急かつ重要であったことがうかがえる。 

     武漢ウイルス研究所に到着した彼女は、  武漢での肺炎発生関連状況を把握しようと、  地味な調査から始めた。  当時、  武漢ウイルス研究所はまだソーシャルメディア上で注目されていなかったが、  陳薇少将が急遽駆けつけたのは、  すぐに対応しなければならない大きな問題があることを知っていたというべきだろう。 

     このようなデリケートな時期に「普通の」研究所に、  このような特殊なステータスを持つ少将が関与していることは、  「普通ではない」ことを物語っている。  その後、  陳偉は武漢ウイルス研究所の特殊病原体・バイオ安全研究所を少将として引き継いだ。 

     軍による接収とは、  軍事的規律、  すなわち、  新冠状肺炎ウイルスにリンクしたこの研究室を統治するための軍事的規律と軍事法の適用だ。  ウイルスの研究を組織化する目的ではない。  通常の状況下では、  研究プロジェクトを進めるために軍が管理を行う必要はない。  軍事的な指揮下に入れるというのは、  厳格なバイオセーフティと機密保持のためである可能性が高い。 

     武漢ウイルス研究所の軍事統制は、  流行の源に対する外部の憶測は、  すべて検証できなくなったということだ。  軍事統制は、  研究所を完全に封鎖する高い壁を築くことに等しいものであり、  武漢市都市封鎖よりもはるかに厳しく、  漏洩した情報はすべて軍事裁判の対象となりうる。 

     2003年のSARS流行の原因では、  中共は、  後になってから、  「実験室汚染と職員の感染が主な原因」と認めた(新華社通信、  「非典疫情源于实验室内感染,吴仪要求认真吸取教训」(SARS epidemic stems from laboratory infection, Wu Yi demands serious lessons」、  2004年7月1日)。 

     しかし、  今回の流行の世界的な影響はあまりにも深刻で、  中共が後になって、  ウイルスの発生源を明らかにすることを期待したり、  本当の流行の源がどこにあるのかを、  外部から知ることは不可能である。  と言うわけで、  この全世界的流行のウイルスの起源は、  天にでも聞くしかない話になったのだ。 

     ★⑷ 伝染病の蔓延の三要素
     
     ウイルスはどこから来たのかという問題は中共によって完全に封印されているので、  流行病起源の追求は、  その蔓延に焦点を当てることしかできない。  この流行病発生で、  次の3つの段階での中共の流行病処理が、  国内外に大きな広がりをもたらした。 

     第一に、  流行の発生源が中国南部の水産物市場の野生動物に限定されていたため、  感染は接触した人に限られているという誤った印象を外部に与えたこと。  第二に、  ウイルスは人から人への感染ではないという主張により、  国民が流行を防ぐ必要性に対する警戒心を失ったこと。  第三に、  流行が拡大したとき、  国内および国際社会は、  無症状患者は、  他人に感染させないという主張に再び惑わされたこと、  これは世界保健機関(WHO)によって今もなお繰り返されている嘘である。  (程暁農★一論文が巻き起こした波風、 流行の真実の解釈 2020年3月30日参照)

     このように、  流行の発生から現在に至るまで、  一連の流行のリスクを軽視した発言は、  国際社会や海外渡航者の不安を大きく和らげることによって、  間接的に世界的な流行の悪化に手を貸しててきたことは間違いありません。 

     もしこれが「うっかりミス」だったなら、  上述の第一、  第二はあったとしても、  第三はありえない。  一途に、  中共が連続して三つの重大な節目で、  流行感染状況の危険性において虚偽を流したと言うのは、  明らかに故意であって、  うっかりや無知によるものではない。 

     中共は、  SARSの惨劇を引き起こすウイルスを実験室で開発した苦い経験がるのだ。  そして、  新型コロナウイルスについて多くの情報を得て、  「コロナウイルスが再び次の大流行を引き起こし、  中国が大流行地点になるかもしれない」ことを事前に知っていた。  さらに、  少し前に武漢で大流行訓練が行われたばかりで、  中国ほど大流行に対抗する準備が整っている国は世界にはなかった。 

     根本的な理由は、  中共が伝統的に流行病は隠蔽して、  真実を遮断する体制をとっているため、  必然的に海外に蔓延し、  世界的な惨劇に発展したのだ。  中共の疫病隠しは、  ネガティブイメージの拡散を防ぐことが最大の政治であるという意味では、  他の共産主義国の同様だ。  要は、  社会や国際社会の構成員への災害による被害を減らすことに重点を置くのではなく、  政府のイメージダウンを防ぐことに重点を置き、  ときには前者を断念することもある。 

     このために、  中共は災害に対処するために、  一貫した一連の対策を講じている。  第一に、  政府が国内および国際社会から説明責任を問われないように伝染病の発生源を隠すこと。  第二に、  国際社会が警鐘を鳴らさないように伝染病の危険性を軽視させる。  第三に、  予防措置が経済を揺るがして政権の安全を脅かすことを防ぐこと。  第四に、  外部のプロパガンダで各国の注意を逸らすことで、  政権の悪行に対する国際社会の懸念を軽減することである。 

     この点から見ても、  今回の中共のやり方は、  実は従来のやり方と何ら変わらない。  西洋社会が、  中共の伝染病がどのように広がるかという誤った情報を騙して信じてしまうと、  その結果は散々な目に遭うことになる。 

     ★⑸感染状況は深刻に米国を脅かした

     この疫病の深刻な世界的な広がりは、  経済のグローバル化に参加した中共政権に対する、  各国政府の認識と大きく関係している。  チェルノブイリ原発の核漏れ事故以後、  ソ連連邦の崩壊とともに、  共産主義体制の弊害は、  欧米の学者や政治家の間では、  忘れ去られていった。  中共は民主主義世界の一員になる「候補者」として見られるようになったのだ。 

     欧米の政治界や主流派の学界では、  まさか、  チェルノブイリの惨劇が、  中国によって繰り返されるのではないかと疑問に思う人はほとんどいなかった。  しかし、  今日、  現実が証明してくれた。  西欧諸国は、  中共の疫病の嘘を信じて騙されたことと、  その結果として共産国家の負のイメージを拭い去った、  という制度的な政策の代償として、  第2次世界大戦以来の最大の人的犠牲を払うことになったのだ。 

     中共政治に対する無知の中で、  武漢肺炎の流行は、  海外旅行者を介して、  全く用意のなかった欧米諸国、  世界中の国々に瞬く間に広まっていった。 

     国土安全保障省の機関である合衆国市民権・移民局(USCIS)のデータによると、  昨年12月から今年2月までの間に、  中国から米国市民または永住者が23万人、  中国人が53万人、  合計76万人が米国に帰国。  米国は2月2日から中国からの渡航を禁止しているが、  それでも2月と3月には1万8千人の米国市民または永住者が中国から米国に戻ってきている。 

     また、  イタリアからは34万人、  スペインからは42万人、  英国からは190万人が渡米しており、  これらの海外旅行者の多くは流行発生後に欧州を離れた。  この4カ国だけでも340万人が渡米し、  そのうち150万人が米国市民または永住者、  190万人が旅行者、  ビジネスマン、  学生などだった。 

     米国が中国に次いで深刻な感染状況に陥った理由は、  米国に入国する外国人旅行者の数が圧倒的に多かったこと。  そして、  多くの旅行者が、  自分が無症候感染者であることに気づかなかったことだった。  もう一つの理由は、  中共の協力が得られず、  ウイルス保有者の早期発見ができなかったことだ。  コスモポリタン都市であり、  国際的な観光客が集中するニューヨークは、  ウイルスが暴れ放題の街になってしまった。 

     世界的な流行が続いており、  それがどの程度国民の生活や各国の経済的安定を危うくしているのかは、  まだ多くは不明だ。  しかし、  今後数年の間に、  流行の広がりと、  類似ウイルスが再び世界に害を及ぼすことをいかに防ぐかは、  長期的な医学的・生物学的な問題というだけでなく、  国際社会が直面しなければならない政治的課題でもあるのだ。  (終わり)

     原文は;程晓农:各国拷问疫情传播缘由

    中国 何清漣
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