• ★国際的な賠償要求に対する習近平のボトムラインとは  2020年4月10日

    by  • April 11, 2020 • 日文文章 • 0 Comments

    習近平中国国家主席は、  中共政治局常務委員会の演説で「国際的な疫病流行や世界の経済指標が厳しく複雑な状況にある中で、  思想のボトムラインを堅持し、  思想や仕事の面で外部環境の変化に対応するためには、  より長期間の準備する必要がある 」と強調しました。  「外部環境の変化」と「思想のボトムライン」なるキーワードは、  彼がはっきりと、  自分たちの置かれている国際的社会環境を自覚していることを表しています。 

     次の日、  外務省の定例記者会見で、  「ボトムライン思想」を深く理解した趙立堅副報道局長は、  引き続き餓狼のような戦士ぶりをみせて、  WHOのお墨付きを虎の皮のようにかぶって「3つの初めて論」なる壮大な理論を展開しました。  (訳注1;三つの初めて論:中国は真っ先に世界保健機関・WHOに流行を報告し、  まっさきにウイルスの遺伝子配列を明らかにし、  真っ先に流行状況と防疫専門家に知らせ、  国際的に高い評価を受けた、  とする主張)

     しかし、  まさにこの日、  世界中の疫学者からウイルスサンプルを集めたウェブサイト(https://nextstrain.org/ncov/zh)は、  2019年12月から2020年4月までの3123サンプルを提示し、  1カ月半前と同じ結果を示しています:既存の3123種類のウイルスはすべて共通の祖先である「武漢肺炎ウイルス」を共有していたのです。 

    ★習近平の言う「外部環境の変化」とは何か?

     中国を起源とする国際的な疫病流行は、  餓狼のごとき外交官の趙立堅による責任なすりつけが失敗に終わり、  逆に国際社会からいっそう深い反感を買ってしまいました。  世界経済は、  各国の封鎖措置によって停滞し、  中共の責任者としての習近平は、  大衆の怒りを買ったことを深く承知していますから、  4月9日に開かれたぜい時局常務委員会での、  以下の講話になったのです。 

     「深刻で複雑な国際的な流行事情」とは、  もちろん、  各国がまだターニングポイントに達していない新型コロナの流行を指します。  医療条件がかなり良い米国の感染症数や死亡者数は、  医療条件がかなり劣る中国の発表数字を、  はるかに上回っています。  国際社会は中国の疫病流行データに対する疑念を強めています。 

     英国政府の科学顧問によるボリス・ジョンソン首相への報告書では、  中国は確認された感染症の数を過小報告しており、  実際の感染症は公に報告されている感染症の15〜40倍も悪化していると指摘している。  英国議会下院外務委員会のトーマス・トゥゲンダット委員長は、  サンデー・メール紙の解説で「中国は、  自分のリーダーシップの下で『新世界秩序』を創造しようと決意している」と述べ、  中国を「ウイルスのように早くデマを拡散している」と鋭く批判しました。 

     同委員長は、  イギリスに中国との関係を見直すよう求め、  「我々は物資や投資に飢えているが、  中国の権威主義的な価値観とその製品を輸入したいのだろうか? それとも他の自由な国と協力して、  このような独裁国家への依存度を下げるべきなのでしょうか?」「今、  私たちは世界の未来をどう考えて、  自分たちの道徳的枠組みを形作る理想的な機会を得ました。  他の権威主義政権と同じように、  中国政府も実は弱いのだ」と語りました。 

     中国の伝染病データの過小報告は、  イランとブラジルという中国友好政府の関係者からも疑問の声が上がっています。 

     イラン保健省のジャハングルプル報道官は5日、  中国の公式統計が「苦い冗談」のように見え、  世界の多くの人が武漢ウイルスがインフルエンザと同じようなもので、  死亡率が低いと信じ込んでいると述べた。  彼は「中国が2ヶ月以内に流行がコントロールされていると言うなら、  人々は真剣にそれについて考えるべきだ」と付け加えました。 

     ブラジルのアブラハム・ヴァイントラウブ教育相は5日、  中国の医療機器メーカーが流行を利用して利益を得ているとツイート。  「ウイルスは北京が世界を支配するのに役立つ」と、  中国を意味する言語障害を持つ漫画のキャラクターに語らせた、  とロイターが報じています。 

     フランスは、  これまで、  中国を怒らせたくないと思ったってきた。  しかし、  最近、  1億人の中国製のマスク購入で、  中国からHuaweiの5G技術を使うことを条件にさせられた。  我慢しかねたフランスは、  流行病災害をもたらした患者ゼロ号の来た国を公表した。  フランスのル・モンド紙は、  フランスの科学者たちは、  流行の痕跡を警察が殺人犯の手掛かりを探し、  最終的に中国とつながりのある患者ゼロ号を見つけたと表現している。 

     中国のメーカーはこの大流行を利用して莫大な利益を刈り取り、  大儲けをしているが、  これは世界各国から批判されている。 

     ニューヨークポストによると、  米国は、  1月から2月にかけて世界で数千万着の防護服と20億枚のマスクを収奪したとして、  中国に対して法的措置を検討。  同時に、  3Mなどの企業がN95マスクや手袋などの医療機器を輸出禁止するとしている。  さらに、  世界的な流行の深刻さに直面して、  中国は「第1級殺人に相当する防護具の操作を計画的に行った」として、  国連や欧州人権裁判所を通じて法的措置をとることになる、  と報じた。 


     ★多くの国が中国への賠償請求に向けた法的措置へ

     中国は、  自分たちが引き起こした世界の災難に対して謝罪を怠っただけでなく、  一連の行為を通じて罪を他国になすりつけようと、  アメリカやイタリアに言い訳をしたり、  中国のやった「宿題」をきちんとコピーすることすらしなかったと嘲笑しました。  (防疫措置を中国のように出来なかったと嘲笑した、  の意味)。 

     その上、  中国は、  疫病と戦うために大きな犠牲を払ったと主張し、  世界に中国に感謝せよと要求した。  これらはすべて、  世界中で強烈な嫌悪感を呼び起こしている。 

     最近、  中国のネット上では、  世界の流行病被災国200カ国の多くが団結して中国に賠償金を請求するとし、  義和団事件当時の「八カ国連合軍」の10倍の「八十カ国連合軍」ができあがるというジョークが伝えられた。  冗談ではあるが、  事実にも依拠しているのです。 

     米紙ナショナル・レビューは、  こんなことを書いています。 

    ;国際社会は中国に伝染病の法的・政治的な代償を払わせたいが、  国連安全保障理事会や国際司法裁判所などの国際機関を含め、  中国に賠償を請求するための有効な強要手段がない。  だから、  米国が科学研究や経済貿易協力で、  他国を説得し、  さらに、  「一帯一路」を標的にして、  投資国を説得して対中圧力として、  新型コロナウイルスによる損失補償のために、  中国の国有企業の資産を没収することを提起している。  世界の被害国が参加したりすれば、  中国独裁政権の世界包囲網ができあがっての持久戦となる。 

     インドの国際ジュリスト委員会(ICJ)とインド弁護士会はこのほど、  国連人権理事会に対し、  新生児肺炎ウイルスの世界的な蔓延により巨額の損失を被ったとして、  中国からの賠償を求めて提訴しました。  インドのザ・トリビューンによると、  この両機関は、  北京は、  崩壊する経済の空売り株を買い、  世界経済を掌握する目的で、  大量破壊の生物・化学兵器を「密かに」開発していると非難。  国連人権理事会が中国を調査し、  国際社会とその加盟国(特にインド)に補償を要求するよう要求したという。 

     パキスタンの元内務大臣で人民党の上院議員であるラフマン・マリク氏は最近、  国連のアントニオ・グテーレス事務総長に手紙を書き、  ウイルスが人為的なものかどうか、  どこから来たのかを調査するために特別委員会を設置するよう提案しました。 

     米保守団体「Judicial Watch」と「Freedom Watch」の共同創設者であるラリー・クライマン弁護士は17日、  生物兵器を開発し、  「中国共産党ウイルス」の世界的大流行を引き起こしたとして、  中国共産党を相手取り、  少なくとも25兆ドルの損害賠償を請求する訴状を北テキサスの裁判所に提出しました。 

     これらはクレーム行動の一部に過ぎません。  道のりが長いことは国際社会もよく承知している。  しかし、  こうした姿勢は、  世界が中国と距離を置こうとしている表れです。 

     さて、  四面楚歌の大合唱で、  習近平はようやく「外部環境の変化」を意識しつつも、  初心は変えない。  党・政府全体に「ボトムライン堅持」を求めている。  この「ボトムライン」とは、  中国が2020年の世界の疫病の発生源であり生産者であることを絶対に認めず、  賠償を拒否するということです。 

     巨大な「ブラックスワン」(黒鳥)である武漢肺炎が、  ついに世界をグローバル化の暗黒面にひきずりこみました。  西洋の保守的なエリートたちは、  価値観が西洋と完全に対立する中国が、  グローバル化されたシステムの中で世界と平和に暮らせるだろうか?と、  きっと再度、  考えることでしょう。  (終わり)

     原文は;:面对国际索赔,习近平的“底线思维”是啥?

    中国 何清漣
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