• ★米国はなぜ武漢肺炎の攻撃に沈んだか(内因編) 2020年04月17日

    by  • April 17, 2020 • 日文文章 • 0 Comments

    外因編」を書くのは容易でしたが、  内因編は複雑で錯綜しています。  米国の状況からすれば、  今回の疫病流行は、  全く厄介な時に起こりました。  米国の政党が底なしの争いの状態で、  大統領選挙の年は、  まさに民主党が弱点を利用したり、  作りだしたりして大統領を攻撃する時期だからです。  米国の防疫体制が、  またちょうど米国の一番弱いところでした。  外国からの流入人口が最も多いのは、  まさに民主党の地盤の「青い州」(blue state;民主党支持傾向の強い州)ですから、  単純な疫病問題だって党争のマトになります。  実際に確かにそうなりました。 

    ★「トランプが賛成なら、  なんだって俺たちは反対する」

     米国が武漢肺炎に”落城”させられた時、  中国語メディアは一斉に国内外で、  このウイルスの起源は、  皆、  米国からきたのだと罪をなすりつけに乗り出しました。  英文メディアのニューヨーク・タイムズ紙や英国のファイナンシャル・タイムズ紙も、  当然、  全部トランプの失敗だとしました。 

     反応する時期が遅かった、  検査手段技術が追いつかなかった、  社会的な距離を取るのが不徹底だと、  トランプ大統領が何か提案すれば、  それに反対しました。 

     トランプ大統領が、  隔離が必要だと言えば、  彼らは人権侵害だと批判しました。  各州での隔離がウイルスの感染率を下げると認めると、  彼らは隔離が不徹底だと言い出し、  トランプ大統領が専門家の指導を聴かなかったからだとさえ言い出しました。 

     トランプ大統領が、  隔離を終えて、  経済を再開するという難しい選択を迫られているというと、  メディアは、  「青い州」は自分たちで政策を決めるべきだといいます。  事実に基ずかないで、  「トランプ大統領が賛成するなら、  自分たちはそれに反対する」と。  これは2016年にトランプ氏が当選してからの民主党と左派の共通の特徴でしたが、  今もずっと続いているのです。 

     トランプ大統領は、  当然、  これまで疫病流行を軽視する誤った談話を発しています。  3月末にはイースター(4月12日)には、  在宅命令を解除できるだろう、  とか言ったことです。  しかし、  防疫の大方針に関しては、  左派メディアが指摘するような間違いは犯していません。 

     ★トランプ大統領の間違いか、  民主党が間違いを望むのか?

     防疫時期と政策の詳細を「米国防疫メモ」にある人がまとめていますが、  それを見てみると

     1月31日。  トランプ大統領が航空便禁止を命じた時、  民主党は、  トランプ大統領が民族差別を行なっていると大批判・

     2月24日。  ペロシ下院議長は、  トランプを罵倒し、  全米で「外へ出てパーティを開こう」と呼びかけて抗議した。 

     3月5日。  3月5日、  トランプ大統領は「CDCはウイルス検査を独占的に行っている」というオバマ政権の執行命令を廃止し、  独立した研究所が独自の技術を使って新型コロナウイルスの検査を行えるようにした。  一方で、  民主党は、  無能で独占的なCDCを全面的に擁護した。 

     3月28日 トランプ大統領はニューヨーク封鎖を提案したが、  アンドリュー・クオモ・ニューヨーク州知事は「トランプ大統領は米国全体に宣戦布告をしている」と断固拒否した。 

     4月5日、  ニューヨーク州が医療機器を通常価格の15倍で購入を暴露。  原価3万ドルの移動X線装置を25万ドルで購入するという怪しげな取引を発覚。 

     社会隔離、  政府救援、  疫病地域封鎖などの肝心な問題で、  民主党は時期を遅らせました。  ニューヨーク州では、  疫病流行を利用して儲けることを忘れていませんでした。 

     ★左翼メディアが捏造したいくつかの話題の真相

     第1のトピック:ホワイトハウスの健康アドバイザーで国立アレルギー・感染症研究所所長の免疫学者アンソニー・ファウチ(Anthony Fauci)氏は、  トランプ氏と深く対立。  トランプ大統領は、  彼の言うことを聞かず、  問題を自分の手に納め、  彼を解雇したいとさえ思っているという話は、  ニューヨーク・タイムズとBBCを通じて、  中国共産党(中共)の対外・内部プロパガンダメディアに広く流布されています。 

     つい先日、  ニューヨーク・タイムズ紙の元編集長が主宰するザ・ヒル紙が12日、  米国全土で社会的隔離を実施するための提案を、  トランプ大統領が何度も拒否し、  実施を約1カ月遅らせてたとファウチ氏が述べたと、  報じました。  ファウチ氏は、  社会的隔離がもっと早く実施されていれば、  おそらく米国ではこれほど多くの人が新冠状肺炎で亡くなることはなかっただろうと強調しました。 

     しかし、  翌日の記者会見で、  ファウチは特別にこの件をはっきりさせようとしました。  「もっと早く対策を講じていればもっと多くの命を救えたのではないか」という記者の問いに対する答えは、  今でもイエスだが、  その答えは記者に誤解されやすいのだ、  と述べたのです。  事実は、  彼が最初にトランプ大統領に航空便停止を提案したとき、  トランプ大統領の答えはYESだった。  つまり、  トランプ大統領は、  科学者/専門家の勧告を遅らせることはしなかったということでした。 

     CBSの記者はすぐに「あなたがそう言うのは、  大統領府からの圧力があったのでは無いか?」と聞きましたが、  ファウチ氏は「私は、  すべて自分のやりたいようにやっている。  そんなほのめかしはやめてくれ」と言い、  自ら演壇から降りてきて、  記者をにらみつけたものです。  トランプ大統領も、  ファウチを解雇するつもりはない、  という声明を発表しました。 

    第2のトピック:「アメリカには、  2つの流行状況と2つの態度がある」に。 

     フィナンシャル・タイムズの中国語サイトは、  3月26日に「One America, two epidemics」を掲載しました。  「共和党員と民主党員は全く異なる伝染病を見ているようだ。  ウイルスの脅威に対する都市部と農村部の態度には、  まるで命の価値に対する二つの違った評価、  大きなギャップがある」と論じました。 

     これは、  アメリカに無知な、  ニューヨークとサンフランシスコが米国を代表すると考えている人を誤解させることをねらった明らかに意図的なものです。 

     米国では、  農業州は、  共和党支持の傾向があり、  民主党支持のの多くは非農業州です。  特にニューヨークやサンフランシスコのような国際的な大都市圏ではそうです。  「外因編」でも触れましたが、  これらのコスモポリタンな都市は、  外国人人口が多く、  人口密度が高く、  住宅事情が悪いため、  流行の影響を深刻に受けています。 

     これは両党のおかれている地理的な立場と関係であって、  政治的な傾向とは無関係です。  ナンシー・ペロシのような、  話題作りの巧みな人でも、  だから民主党は、  共和党より生命の価値を重んじているなどとは言いません。 

     カリフォルニア州とニューヨーク州を例にとれば、  どちらも民主党支持のディープ・ブルーの州です。  しかし、  両州の知事は、  隔離措置については一致していません。  武漢の都市封鎖以前、  湖北省の武漢にある天河空港からサンフランシスコ空港に飛来した旅客は3610人で、  カリフォルニア州は、  大変危険でした。 

     しかし、  2月25日、  サンフランシスコ市には、  確定診断された患者はいなかったにもかかわらず、  「緊急事態」を宣言し、  都市封鎖を行いました。  流行が同市に及べばどうなるかを予知して、  緊急対策を練ったのです。  これに引き続いて、  カリフォルニア州各地では相次いで同様の措置がとられました。 

     これについてアンドリュー・クオモ・ニューヨーク知事は、  触れようとはせず、  ただカリフォルニアの居住条件がニューヨークよりよかったから、  隔離しやすかったというだけです。  (訳注;他州に先駆けて「外出禁止令」を出した西部カリフォルニア州が感染拡大を比較的鈍化させた一方で、  数日遅れた東部ニューヨーク州では感染爆発状態が続いている)。 

     4月9日現在の感染者は全米4番目の約2万人、  死者は5番目の約500人だ。  これに対し、  ニューヨーク州では感染者約16万人、  死者約7000人といずれも全米最多で、  死者はカリフォルニアの14倍に達した(毎日新聞;)

     話題作りとトランプ大統領への責任転嫁は、  民主党と左翼メディアが、  ここ数年ずっとやってきたことです。  流行状況が急を告げているこの時期に、  流行阻止と人命救助が先か、  党争が大事なのかでは、  はっきり、  政治家がどんな連中なのかがはっきりわかります。 

     4月8日、  ウォール・ストリート・ジャーナル、  サンノゼ・マーキュリー・ニュース、  Voxは同日、  「カリフォルニアとニューヨークの格差はなぜこんなにも大きいのか」と書いています。 

     カリフォルニアは何が正しかったのか? ニューヨークは何か悪いことをしたのか? 3つの記事を見ると、  クオモ知事は、  毎日自分の姿を露出させることに忙しく、  トランプ氏の莫大な支援活動を決して認めず、  大統領は故郷の州のことを十分に気にかけていないと言い続けています。 

     人工呼吸器事件の真相が明らかになるまでは、  倉庫に1000台も未使用のままあるのに、  連邦政府にお願いしなければならなかったのだという事実が明らかになっています。  これが明らかになってからも、  今後の需要に備えた予備だとして、  他州のことを考慮しない「戦時のボス」の正体を現しました。 

     これに対して、  カリフォルニアのギャビン・ニューサム知事は、  党争をやめ、  連邦政府と良い協力関係を結んで、  流行を抑えました。  ニューサム知事はCNNの報道に対して、  いささかも惜しむことなくトランプ大統領を褒め、  「率直に言うが、  トランプ大統領が我々の要請に答えなかったというのは、  嘘だ。  彼はずっと答え続けてくれた」と言いました。 

     ★CDCの高官僚化は米国の予防接種に1カ月遅らせた

     アメリカは世界でも有数の医療技術を持っており、  医療制度は高額すぎるとも批判されています。  武漢肺炎急襲によってあきらかにされた、  米国CDCの非効率性と後進性は、  世界を驚かせました。  医療技術と製薬産業がこれほど発達している米国で、  なんでまた危機に際して、  検査を行うための技術、  設備すらないなどということになるのか?

     3月に、  ニューヨーク・タイムズ紙とCNNは、  「全部トランプが間違っている」と鼻歌まじりに報道していました。  しかし、  そのほかのメディアは、  これはCDCの間違いだと気がついていました。 

     CDCは、  欠陥のある検査キットを配布し、  何週間もそれを修正するのに時間をかけ、  多くのラボが、  CDCの修正を待っていました。  商業ベースや臨床実験は、  自分たちで検査をするのを禁止されていたのです。  そして、  ノロノロした複雑な「緊急使用権」の授与のプロセスの中で、  政府は、  大切な1カ月という時間を失ったのでした。 
     
     CDCに検査の独占権を与えたのは、  オバマ前大統領時代の産物でした。  2016年、  オバマは大統領命令で、  CDCが独占的にウイルス検査キットと病例データ発表の権限を持つと規定し、  CDCの権威と単独性を強化しました。 

     そして、  今回のウイルス流行が襲い掛かった時には、  米国にはウイルス測定キットが欠乏して、  米国の公共衛生システムが何週間もストップしてしまったのです。 

     3月5日、  トランプが連夜の会議を開き、  ホワイトハウスの伝染病予防チームをリードするためにマイク・ペンス副大統領を任命し、  CDCに、  臨床医にテストと試薬の開発に民間機関を参加させるために解放させました。  そして、  各地方にテストキット数百万人分を送らせるようにしてから、  米国の体制がようやく正しい軌道に乗ったのでした。 

    ★アメリカの連邦政府と州政府の間の三権分立

     アメリカの政治的三権分立については、  多くの人の理解は「三権分立」の連邦レベルに留まっています。  実はアメリカの政治にはもっと重要な三権分立、  つまり連邦と州の間の三権分立があり、  国民の生活に直接影響を与える規則や法律の大部分は、  州の管轄内にあるのです。 

     というのは、  アメリカ憲法修正第10条の最後の条文(訳注;州または人民に留保された権限:この憲法によって合衆国に委任されず、  また州に対して禁止していない権限は、  それぞれの州または人民に留保される)に基づいています。 

     連邦に認められていない権限や、  州が行使することを憲法で禁じられていない権限は、  各州または国民に留保されているのです。  要するに、  連邦政府の権限は、  憲法で明示的に認められた権限に限定されており、  最高裁が、  それは自明のことだと宣言しているのです。 

     中国人はこの地方分権の仕組みを理解していませんでした。  3月以降、  一部の地方自治体がCDCを相手取って提訴した訴訟を含め、  州自らが行ったパンデミック対策を、  地元の不満が米国の政治的危機と分裂を招いたものとみました。  そして、  「この時期になっても、  中央と地方が協力してのパンデミック対策ができていない」と嘲笑したものです。 

      私は当時、  中国の書き手たちが、  米国の地方分権と自治の政治構造を理解していなかったことが原因だと指摘しました。  その後、  ニューヨーク州はホワイトハウスの言うことを聞かず、  都市封鎖を拒否しました。  これも当初は、  中国に上述のように誤解されていました。  このような無知な批判は、  私のような中国人作家が、  米国の連邦と地方の三権分立を説明してから、  やっと収まったのです。 

     しかし、  米国の連邦と地方の間の三権分立のシステムは、  今回、  民主党の州によって、  トランプ氏に対抗する点数稼ぎに使用されました。  これは確かに一考に値する点です。 

     米国では4月10日に1日で3万5100件とピークを迎え、  1日平均3万1500件を超えていた7日間の増加傾向が一段落しました。  それ以来、  新規発生件数は減少し、  日曜日には2万9千件弱まで減少しています。  米国の東部7州と西部3州がそれぞれ、  緩やかな経済再起動を計画しています。 

     経済の再起動はアメリカ全土の共通の願望と言うべきでしょう。  トランプ大統領はほぼ毎日のように米国経済の再開に意欲を示しており、  ホワイトハウスの経済顧問のほとんどが5月1日を目標にしています。 

     しかし、  死者数が2万6千人を突破し、  3月以降、  1千7百万人のアメリカ人が職を失ったという事実に直面したトランプ大統領は、  早すぎるかどうかを確認するために、  医療健康部門の専門家の意見にも耳を傾けると述べています。  そして、  アメリカ人の健康を守ることと、  世界最大の経済を再起動させることという2つの命題の間での選択は、  自分の人生で最大の決断だと率直に語っています。 

     トランプ大統領はまた、  疫病流行の経済的影響に焦点を当て、  米国の一部を再開するための選択肢を分析するための新しい作業グループを作成するとしました。  この作業グループは、  ラリー・クドロー国家経済会議(NEC)委員長やスティーブン・ムニューシン財務長官を含む大統領の経済チームの主要メンバーで構成されると予想されます。 

     しかし、  民主党の複数の州知事は、  憲法修正第10条は州のすべての権限を保持しており、  連邦政府に関連する権限を具体的に与えていないと主張し、  トランプ氏に反対しています。 

     共和党のケイ・アイヴィー・アラバマ州知事は、  州はすでに再稼働計画に取り組んでいるが、  時期尚早であることを認めた。  彼女はトランプ政権と協力すると言っていますが、  アラバマ州にとって何がベストなのかが焦点だとも言います。 

     ホワイトハウスと州の主張から判断して、  実際には主義主張の違いはありますまい。  実際、  トランプ氏は、  どの州にとっても悪い決断はしないだろうし、  民主党の知事も意図的に州の住民を傷つけるようなことはしないでしょう。 

     後者の自律性の強調は、  同州の流行病との戦いがこの民主党知事のリーダーシップの下で行われていることを外部に明らかにしようとしているに過ぎません。  メディアこうした論争を宣伝し、  さらには「作成」しようという努力は、  流行状況に対抗して米国を団結させるためには、  何の役にも立ちません。 

     伝染病との戦いという意味では、  アメリカは80点を取ることができたはずなのに、  今は、  及第点ギリギリといったところです。  伝染病との戦いの中で出てきた弱点は、  アメリカ政治の衰退を示しています。 

     大統領選挙の年というこの時期に防疫体制という米国の一番の弱点をさらけ出し、  民主党が政治的理性を失うと言う、  三つの不幸が重なった時に、  不幸にして武漢肺炎がやってきたのです。 

     トランプ大統領の下での武漢肺炎との戦いの結果は、  トランプ大統領個人の運命を左右するだけでなく、  アメリカの運命やグローバル化にも直結する。  幸い、  アメリカの有権者はまだ理性的であるといえましょう。 

     メディアが天地を覆うかのように、  「すべてトランプのせいだ」と報じているこの時期に、  世論調査によると、  トランプ支持率は49%と任期中以来の最高点に達しており、  68%の人がトランプの疫病対策の政策を肯定しています。  (終わり)

    原文は;【何清涟专栏】内因篇:美国为何必然被武肺攻陷?
    米国はなぜ武漢肺炎の攻撃に沈んだか(外因編) 2020年04月10日

    中国 何清漣

    これまでの何清漣さんの論評の、翻訳はこちら

    過去のものはウィンドウズやMacのサファリでは、句読点が中央配置になります。Macのchromeがおすすめです。なお、「拙速」でやってますので誤字、脱字ご勘弁。(電子本の方は校閲して直してあります。多分w) なお、お気付きの点がございましたらお知らせください。ツイッター → @Minya_J。

    Print Friendly, PDF & Email

    Leave a Reply

    Your email address will not be published. Required fields are marked *